「菌活」の市場トレンドと生活者の意識 ~ブームで拡大・活性のヨーグルト・発酵系飲料市場~
過半数が意識する腸内環境、男性はメタボ対策、女性は便秘対策と美肌ねらい
株式会社インテージ(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:檜垣 歩、以下インテージ)は、全国の20歳から69歳の男女2261人を対象に、「菌活」に関する意識と行動について調査を実施しました。その結果を公開します。
[ポイント]
ブームの実態を、まずは菌活アイテムの代表ともいえるヨーグルトと主な発酵系飲料の市場動向からみてみましょう。図表1は、ヨーグルト、ドリンクヨーグルト、乳酸菌飲料(殺菌しておらず要冷蔵…ヤクルト、ラブレなど)、乳酸飲料(殺菌してあり常温保存可能…カルピス、ビックルなど)においてバーコード登録されている商品数の推移です。
図表1
では実際、どれだけ売れているのか販売金額の推移をみてみましょう(図表2)。
図表2
目を引くのがドリンクヨーグルトの勢い。「菌活」が注目され始めた2012年から伸び続け、2016年には1300億円を超え、2011年に比べ市場規模は3倍近くに拡大。以降も同水準で推移しています。菌活ブームの中で、ヨーグルト以上に手軽に乳酸菌がとれるアイテムとして食習慣の中に定着している人たちも多いのかもしれません。
また、乳酸飲料は2014年まで乳酸菌飲料を下回っていましたが、2015年に発売された南アルプスの天然水&ヨーグリーナの爆発的な人気で市場規模が拡大し一気に乳酸菌飲料との差を縮め、2018年には600億円を超え互角の勝負となっています。
図表3
性・年代別に見ると、総じて男性より女性の方が意識している人の割合が大きい傾向があり、中でも、60代女性は「とても意識している」人が2割近く、「やや意識している」人と合わせると7割を超えています。
2人に1人以上が意識している腸内環境、どういった理由で気にかけているのでしょうか。選択肢から回答してもらった結果が図表4です。
図表4
男女別にみてみると違いがあり、男性では「ダイエット/メタボの改善」が理由のトップ、これに「風邪/インフルエンザ予防」「便秘の改善」が続きます。一方女性では、「ダイエット/メタボの改善」は5割弱と男性とほぼ同じ割合の人が理由に挙げているもののそれ以上に、「便秘の改善」が6割超でトップ、2番目は「美肌/肌質改善」が5割の回答を集めました。この2つは女性が特に気にしている健康・美容テーマであることがわかります。
さらに、女性に絞ると、年代による傾向の違いがみえてきました。女性の上位4項目について年代別データをヒートマップ表示したものが図表5です。
図表5
図表6
図表7
続いて、プロバイオティクスとも呼ばれる「善玉菌の食べ物やサプリ」についてみてみましょう(図表8)。
図表8
最後に、悪玉菌への対処についてみてみましょう(図表9)。
図表9
新型コロナウイルス感染の予防として、免疫力を高めることが重要であるという情報もあります。菌活を意識した食生活を取り入れてみてもよいかもしれません。
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使用したデータ
【インテージのネットリサーチによる自主調査データ】 https://www.intage.co.jp/service/research/net/
調査地域:日本全国
対象者条件:20~69 歳の男女
標本抽出方法:「マイティーモニター(弊社キューモニター+提携モニター)」より抽出しアンケート配信
ウェイトバック:性年代構成比を、2015年度実施国勢調査データをベースにウェイトバック
標本サイズ:n=2261
調査実施時期: 2020年1月17日~21日
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【株式会社インテージ】 https://www.intage.co.jp/
株式会社インテージ(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:檜垣 歩)は、「Create Consumer-centric Values ~お客様企業のマーケティングに寄り添い、共に生活者の幸せを実現する」を事業ビジョンとして掲げ、さまざまな業界のお客様企業のマーケティングに寄り添うパートナーとして、共に生活者の幸せに貢献することを目指します。生活者の暮らしや想いを理解するための情報基盤をもって、お客様企業が保有するデータをアクティベーション(活用価値を拡張)することで、生活者視点に立ったマーケティングの実現を支援してまいります。
【報道機関からのお問い合わせ先】
■株式会社インテージ 広報担当:西澤
TEL: 03-5294-6000
サイト「お問い合わせフォーム」 https://www.intage.co.jp/contact/
[ポイント]
- 市場規模、ヨーグルトは2500億円を突破、ドリンクヨーグルトは3倍に、ヒット商品で存在感増した乳酸飲料
- 腸内環境、過半数が意識。最も高い60代女性では7割超。男性は「ダイエット/メタボ改善」、女性は「便秘改善」、女性20-30代は「美肌/肌質改善」も
- 菌活トップ3は「善玉菌の働きを助ける食べ物」「善玉菌を食べ物やサプリで摂取」「おなかを冷やさない」。「おなかを冷やさない」は特に女性が実践
- 「善玉菌の働きを助ける」人気食材は「葉物野菜」「きのこ類」「根菜類」「豆類」
- 「善玉菌の食べ物やサプリ」の王道は「ヨーグルト」。「納豆」「味噌」「乳酸飲料/ヨーグルトドリンク」も上位。女性の過半数は「チーズ」
- 悪玉菌対策トップ3は、「肉を食べる時は野菜を多く」「揚げ物/脂っこいものを控える」「糖類/糖質を控える」

市場規模、ヨーグルトは2500億円を突破、ドリンクヨーグルトは3倍に、ヒット商品で存在感増した乳酸飲料 |
近年、腸内環境を整えることが健康や美容につながるとされ、「菌活」「腸活」といった腸内菌を意識した食や生活習慣を取り入れる人が増え、数多くの関連商品が発売されています。
ブームの実態を、まずは菌活アイテムの代表ともいえるヨーグルトと主な発酵系飲料の市場動向からみてみましょう。図表1は、ヨーグルト、ドリンクヨーグルト、乳酸菌飲料(殺菌しておらず要冷蔵…ヤクルト、ラブレなど)、乳酸飲料(殺菌してあり常温保存可能…カルピス、ビックルなど)においてバーコード登録されている商品数の推移です。
図表1
では実際、どれだけ売れているのか販売金額の推移をみてみましょう(図表2)。
図表2
目を引くのがドリンクヨーグルトの勢い。「菌活」が注目され始めた2012年から伸び続け、2016年には1300億円を超え、2011年に比べ市場規模は3倍近くに拡大。以降も同水準で推移しています。菌活ブームの中で、ヨーグルト以上に手軽に乳酸菌がとれるアイテムとして食習慣の中に定着している人たちも多いのかもしれません。
また、乳酸飲料は2014年まで乳酸菌飲料を下回っていましたが、2015年に発売された南アルプスの天然水&ヨーグリーナの爆発的な人気で市場規模が拡大し一気に乳酸菌飲料との差を縮め、2018年には600億円を超え互角の勝負となっています。

腸内環境、過半数が意識。最も高い60代女性では7割超。男性は「ダイエット/メタボ改善」、女性は「便秘改善」、女性20-30代は「美肌/肌質改善」も |
ここからは、菌活ブームの中で生活者がどの程度腸内環境を意識したり、実際に対策しているかをアンケート結果からみていきましょう。
図表3
性・年代別に見ると、総じて男性より女性の方が意識している人の割合が大きい傾向があり、中でも、60代女性は「とても意識している」人が2割近く、「やや意識している」人と合わせると7割を超えています。
2人に1人以上が意識している腸内環境、どういった理由で気にかけているのでしょうか。選択肢から回答してもらった結果が図表4です。
図表4
男女別にみてみると違いがあり、男性では「ダイエット/メタボの改善」が理由のトップ、これに「風邪/インフルエンザ予防」「便秘の改善」が続きます。一方女性では、「ダイエット/メタボの改善」は5割弱と男性とほぼ同じ割合の人が理由に挙げているもののそれ以上に、「便秘の改善」が6割超でトップ、2番目は「美肌/肌質改善」が5割の回答を集めました。この2つは女性が特に気にしている健康・美容テーマであることがわかります。
さらに、女性に絞ると、年代による傾向の違いがみえてきました。女性の上位4項目について年代別データをヒートマップ表示したものが図表5です。
図表5

菌活トップ3は「善玉菌の働きを助ける食べ物」「善玉菌を食べ物やサプリで摂取」「おなかを冷やさない」。「おなかを冷やさない」は特に女性が実践 |
腸内環境を意識している人に、具体的にどんなことをしているのかを聞いてみました(図表6)。
図表6

・「善玉菌の働きを助ける」人気食材は「葉物野菜」「きのこ類」「根菜類」「豆類」 ・「善玉菌の食べ物やサプリ」の王道は「ヨーグルト」。「納豆」「味噌」「乳酸飲料/ヨーグルトドリンク」も上位。女性の過半数は「チーズ」 ・悪玉菌対策トップ3は、「肉を食べる時は野菜を多く」「揚げ物/脂っこいものを控える」「糖類/糖質を控える」 |
では、プレバイオティクスとも呼ばれる「善玉菌の働きを助ける食べ物」としてどんなものをとっているのでしょうか(図表7)。
図表7
続いて、プロバイオティクスとも呼ばれる「善玉菌の食べ物やサプリ」についてみてみましょう(図表8)。
図表8
最後に、悪玉菌への対処についてみてみましょう(図表9)。
図表9
新型コロナウイルス感染の予防として、免疫力を高めることが重要であるという情報もあります。菌活を意識した食生活を取り入れてみてもよいかもしれません。
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使用したデータ
【インテージのネットリサーチによる自主調査データ】 https://www.intage.co.jp/service/research/net/
調査地域:日本全国
対象者条件:20~69 歳の男女
標本抽出方法:「マイティーモニター(弊社キューモニター+提携モニター)」より抽出しアンケート配信
ウェイトバック:性年代構成比を、2015年度実施国勢調査データをベースにウェイトバック
標本サイズ:n=2261
調査実施時期: 2020年1月17日~21日
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【株式会社インテージ】 https://www.intage.co.jp/
株式会社インテージ(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:檜垣 歩)は、「Create Consumer-centric Values ~お客様企業のマーケティングに寄り添い、共に生活者の幸せを実現する」を事業ビジョンとして掲げ、さまざまな業界のお客様企業のマーケティングに寄り添うパートナーとして、共に生活者の幸せに貢献することを目指します。生活者の暮らしや想いを理解するための情報基盤をもって、お客様企業が保有するデータをアクティベーション(活用価値を拡張)することで、生活者視点に立ったマーケティングの実現を支援してまいります。
【報道機関からのお問い合わせ先】
■株式会社インテージ 広報担当:西澤
TEL: 03-5294-6000
サイト「お問い合わせフォーム」 https://www.intage.co.jp/contact/
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