[独自レポートVol.25] CO2排出量可視化ツールを導入する企業のうち、排出量削減に取り組むのは3社に1社に留まる

〜約7割から、CO2排出量の可視化が「直接的な利益やコスト削減につながっていない」と悩みの声〜

国際航業株式会社

太陽光・蓄電池の経済効果診断「エネがえる(https://www.enegaeru.com/)」を提供する国際航業株式会社(本社:東京都新宿区、代表取締役社長:土方 聡)は、産業用太陽光または産業用蓄電池の導入を検討しており、CO2排出量可視化ツールを使っている企業の経営者・役員93名を対象に、CO2排出量可視化の効果に関する実態調査を実施しましたので、お知らせいたします。


※調査結果については、後述する利用条件を順守することでご利用いただくことができます。

■調査サマリー

  • 01|CO2排出量可視化後、削減への取り組みをした企業は35.5%

  • 02|66.7%が、CO2排出量の可視化が「直接的な利益やコスト削減につながっていない」と回答

  • 03|86.0%から、CO2排出量の可視化のみでなく、電気代削減や太陽光・蓄電池設置による経済効果や投資対効果のシミュレーション実施を自動で行うことができるツールがあれば、「使用したい」の声

■調査概要

  • 調査名称:CO2排出量可視化の効果に関する実態調査

  • 調査方法:IDEATECHが提供するリサーチデータマーケティング「リサピー®︎」の企画によるインターネット調査

  • 調査期間:2024年11月5日〜同年11月13日

  • 有効回答:産業用太陽光または産業用蓄電池の導入を検討しており、CO2排出量可視化ツールを使っている企業の経営者・役員93名

※合計を100%とするため、一部の数値について端数の切り上げ処理を行っております。そのため、実際の計算値とは若干の差異が生じる場合がございます。

≪調査結果の利用条件≫

1 情報の出典として「エネがえる運営事務局調べ」を明記してください。

2 ウェブサイトで使用する場合は、出典として、下記リンクを設置してください。

URL:https://www.enegaeru.com/

■現在使用しているCO2排出量可視化ツール、第1位「Excel」

「Q1.現在使用しているCO2排出量可視化ツールを具体的に教えてください。(複数回答)」(n=93)と質問したところ、「Excel」が23.7%、「ScopeX」が11.8%、「カーボンオフセットクラウド」が11.8%という回答になりました。

Q1.現在使用しているCO2排出量可視化ツールを具体的に教えてください。(複数回答)
  • Excel:23.7%

  • ScopeX:11.8%

  • カーボンオフセットクラウド:11.8%

  • アスエネ:10.8%

  • LCA Plus:7.5%

  • タンソチェック:7.5%

  • booost GX:5.4%

  • C-Turtle:4.3%

  • e-dash:4.3%

  • zeroboard:3.2%

  • Net Zero Cloude-dash:3.2%

  • Sustana:3.2%

  • Persefoni:2.2%

  • EcoNiPass:2.2%

  • その他:4.3%

    ーゼロボード

    ー自社開発

    ーEA21

  • わからない/答えられない:31.2%

■「GHGプロトコルの計算式に当てはめ自社で算出」や「スクラッチで開発依頼したシステム」などの声も

Q1で「わからない/答えられない」以外を回答した方に、「Q2.Q1で回答した以外に使用しているCO2排出量可視化ツールがあれば、自由に教えてください。(自由回答)」(n=64)と質問したところ、「GHGプロトコルの計算式に当てはめ自社で算出」や「スクラッチで開発依頼したシステム」など50の回答を得ることができました。

Q2.Q1で回答した以外に使用しているCO2排出量可視化ツールがあれば、自由に教えてください。(自由回答)

<自由回答・一部抜粋>

  • 62歳:エコアクション。

  • 56歳:ガス測定器。

  • 42歳:GHGプロトコルの計算式に当てはめ自社で算出。

  • 47歳:金融機関に勧められたシステムで一部エクセルを使っている。

  • 63歳:電力の可視化をグループ内で共有。

  • 56歳:スクラッチで開発依頼したシステムを活用してます。

■CO2排出量の可視化を実施した理由、「環境経営の推進のため」「規制に対応するため」が上位

「Q3.CO2排出量の可視化を実施した理由を教えてください。(複数回答)」(n=93)と質問したところ、「環境経営の推進のため」が40.9%、「規制に対応するため」が34.4%、「従業員の環境意識向上のため」が32.3%という回答になりました。

Q3.CO2排出量の可視化を実施した理由を教えてください。(複数回答)
  • 環境経営の推進のため:40.9%

  • 規制に対応するため:34.4%

  • 従業員の環境意識向上のため:32.3%

  • 取引先から排出量のデータ開示を求められたため:29.0%

  • 取引先とのCO2データ連携を行うため:29.0%

  • 消費者やESG投資家へのアピールのため:25.8%

  • 経費削減のため:17.2%

  • その他:0.0%

  • わからない/答えられない:7.5%

■CO2排出量の可視化後、「実際に排出量削減に取り組んでいる」企業は35.5%に留まる、「実施を検討中」は48.4%

「Q4.CO2排出量可視化ツールで可視化した後に、実際に排出量削減につながる取り組みを実施しましたか。」(n=93)と質問したところ、「実施した」が35.5%、「まだ実施していないが、検討中である」が48.4%という回答になりました。

Q4.CO2排出量可視化ツールで可視化した後に、実際に排出量削減につながる取り組みを実施しましたか。
  • 実施した:35.5%

  • まだ実施していないが、検討中である:48.4%

  • 実施しておらず、検討もしていない:11.8%

  • わからない/答えられない:4.3%

■回答者の50.0%が、具体的な取り組みとして、「オフィスや店舗へのLED照明導入」を実施

Q4で「実施した」「まだ実施していないが、検討中である」と回答した方に、「Q5.どのような取り組みを行った/行う予定ですか。(複数回答)」(n=78)と質問したところ、「オフィスや店舗へのLED照明導入」が50.0%、「再生可能エネルギー由来の電力への切り替え」が42.3%、「自家消費型太陽光の導入(自己所有・屋根上太陽光)」が42.3%という回答になりました。

Q5.どのような取り組みを行った/行う予定ですか。(複数回答)
  • オフィスや店舗へのLED照明導入:50.0%

  • 再生可能エネルギー由来の電力への切り替え:42.3%

  • 自家消費型太陽光の導入(自己所有・屋根上太陽光):42.3%

  • 高効率空調設備の導入:24.4%

  • グリーン素材の調達:19.2%

  • 自家消費型太陽光の導入(PPAモデル・屋根上太陽光):17.9%

  • カーボンオフセットの導入:17.9%

  • 自家消費型太陽光+蓄電池の導入(自己所有・屋根上太陽光):14.1%

  • コージェネレーションシステムの導入:11.5%

  • 自家消費型太陽光+蓄電池の導入(PPAモデル・屋根上太陽光):9.0%

  • その他:0.0%

  • わからない/答えられない:0.0%

■CO2排出量削減の取り組みができていない理由、回答者の36.4%が、「業務効率や生産性への悪影響が心配だから」と回答

Q4で「実施しておらず、検討もしていない」と回答した方に、「Q6.CO2排出量を削減する取り組みができていない理由を教えてください。(複数回答)」(n=11)と質問したところ、「業務効率や生産性への悪影響が心配だから」が36.4%、「排出量削減は費用がかかるだけで、利益につながらないと考えるから」が27.3%という回答になりました。

Q6.CO2排出量を削減する取り組みができていない理由を教えてください。(複数回答)
  • 業務効率や生産性への悪影響が心配だから:36.4%

  • 排出量削減は費用がかかるだけで、利益につながらないと考えるから:27.3%

  • 排出量削減の施策の提案がなく、取り組み方や手順がわからないから:18.2%

  • 自社の事業規模では削減の効果が限定的だと考えるから:18.2%

  • 取り組みの具体的な効果や成果が不明確だから:9.1%

  • 自社への法規制や社会的要請の影響が小さいと考えるから:9.1%

  • 排出量が可視化されるだけで、その後の削減施策の経済効果がわからないから:0.0%

  • その他:0.0%

  • わからない/答えられない:18.2%

■66.7%が、CO2排出量の可視化が「直接的な利益やコスト削減につながっていない」と実感

「Q7.CO2排出量の可視化はしたものの、直接的な利益やコスト削減につながっていないと感じていますか。」(n=93)と質問したところ、「非常にそう感じる」が21.5%、「ややそう感じる」が45.2%という回答になりました。

Q7.CO2排出量の可視化はしたものの、直接的な利益やコスト削減につながっていないと感じていますか。
  • 非常にそう感じる:21.5%

  • ややそう感じる:45.2%

  • あまりそう感じない:21.5%

  • 全くそう感じない:4.3%

  • わからない/答えられない:7.5%

■回答者の26.8%が、CO2排出量可視化後の施策について「相談する相手がいない」と回答

Q4で排出量削減につながる取り組みを「実施しておらず、検討もしていない」以外を回答した方に、「Q8.CO2排出量を可視化した後の施策に関して、相談する相手はいますか。」(n=82)と質問したところ、「いる」が73.2%、「いない」が26.8%という回答になりました。

Q8.CO2排出量を可視化した後の施策に関して、相談する相手はいますか。
  • いる:73.2%

  • いない:26.8%

■86.0%が、電気代削減・再エネによる経済効果のシミュレーションができるツールに「興味がある」と回答

「Q9.CO2排出量の可視化のみでなく、電気代削減や太陽光・蓄電池設置による経済効果や投資対効果のシミュレーションの実施を自動で行うことができるツールがあれば、使用したいと思いますか。」(n=93)と質問したところ、「非常にそう思う」が27.0%、「ややそう思う」が59.0%という回答になりました。

Q9.CO2排出量の可視化のみでなく、電気代削減や太陽光・蓄電池設置による経済効果や投資対効果のシミュレーションの実施を自動で行うことができるツールがあれば、使用したいと思いますか。
  • 非常にそう思う:27.0%

  • ややそう思う:59.0%

  • あまりそう思わない:9.7%

  • 全くそう思わない:3.2%

  • わからない/答えられない:1.1%

■78.6%が、CO2排出量可視化ツールの提供事業者が、経済効果・投資対効果・電気代切替効果の試算ツールを提供してくれたら「使いたい」と回答

「Q10.CO2排出量可視化ツールを提供するサービス事業者が、太陽光・蓄電池導入による経済効果や投資対効果、電気代切替による効果を試算できるツールを提供してくれるとしたら、使いたいと思いますか。」(n=93)と質問したところ、「非常にそう思う」が30.2%、「ややそう思う」が48.4%という回答になりました。

Q10.CO2排出量可視化ツールを提供するサービス事業者が、太陽光・蓄電池導入による経済効果や投資対効果、電気代切替による効果を試算できるツールを提供してくれるとしたら、使いたいと思いますか。
  • 非常にそう思う:30.2%

  • ややそう思う:48.4%

  • あまりそう思わない:17.2%

  • 全くそう思わない:4.3%

  • わからない/答えられない:0.0%

■まとめ

今回は、産業用太陽光または産業用蓄電池の導入を検討しており、CO2排出量可視化ツールを使っている企業の経営者・役員93名を対象に、CO2排出量可視化の効果に関する実態調査を実施しました。

まず、CO2排出量の可視化ツールとしては、「Excel」(23.7%)が最も多く使用されており、可視化を実施した理由では、「環境経営の推進のため」(40.9%)や「規制に対応するため」(34.4%)が上位となりました。一方で、CO2排出量の可視化後、「実際に排出量削減に取り組んでいる」企業は35.5%に留まり、48.4%が「実施を検討中」の段階にあります。また、可視化ツール導入企業の66.7%が、CO2排出量の可視化が「直接的な利益やコスト削減につながっていない」と感じており、排出量削減につながる取り組みを実施または検討している企業からは、CO2排出量の可視化後の施策について「相談する相手がいない」という声も集まりました。さらに、86.0%が、電気代削減・再エネによる経済効果のシミュレーションができるツールに興味を示しており、78.6%から、CO2排出量可視化ツールを提供するサービス事業者が、経済効果・投資対効果・電気代切替効果の試算ツールを提供してくれたら「使いたい」との声が挙がっています。

今回の調査では、CO2排出量可視化の実施後、具体的な排出量削減行動につながっていない実態が明らかになりました。また、CO2排出量の可視化が、直接的な利益・コスト削減につながっていないとの声も多数挙げられています。単なる可視化に留まらず、電気代削減や太陽光・蓄電池設置による経済効果シミュレーションを明らかにすることで、CO2排出量削減の取り組みが推進されるでしょう。

■エネルギー診断APIの決定版|独自の経済効果シミュレーターにカスタマイズ

「エネがえる」のビジョンは"むずかしいエネルギー診断をかんたんにカエル"です。エネがえるは、住宅用から産業用まで太陽光パネル・蓄電システムやEV(電気自動車)・V2H(Vehcle to Home)販売に関わる営業担当者が、誰でもカンタンに需要家・施主向けの提案書を自動作成できる経済効果の試算ツールです。計算が難しい太陽光・蓄電システム、EV・V2Hの経済効果を誰でも専門知識なしにシミュレーションできるエネルギー診断特化型クラウドサービス(SaaS形式/API形式の2タイプ)として大手電力会社や有名太陽光・蓄電システムメーカー・国内TOPクラスの販売施工店まで全国700社以上に提供しています。

▼「エネがえる」公式Webサイト

■国際航業株式会社 会社概要

ミッション「空間情報で未来に引き継ぐ世界をつくる」の実現にむけて、地理空間情報技術を軸とし、防災・減災、行政マネジメント、インフラマネジメント、脱炭素・環境の分野での技術コンサルティング事業を展開。社会課題の解決に取り組んでいます。

設立:1947(昭和22)年9月12日

URL:https://www.kkc.co.jp/

所在地:〒169-0074 東京都新宿区北新宿2丁目21番1号 新宿フロントタワー

資本金:67億94百万円(2024年3月31日時点)

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会社概要

国際航業株式会社

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URL
https://www.kkc.co.jp/
業種
建設業
本社所在地
東京都新宿区北新宿2丁目21番1号 新宿フロントタワー
電話番号
03-6362-5931
代表者名
土方 聡
上場
未上場
資本金
67億9400万円
設立
1947年09月