製造業の9割が「人員不足に課題あり」、DX推進の課題1位は「予算の制約」も、2024年度の「DX投資の予算増加」は3割未満 -キャディ製造業DX実態調査-
熟練者の不足や高齢者の退職に伴うリスク対策後手に
調査サマリー
・製造業の9割が「人員不足に課題あり」、特に熟練者の不足や退職によるリスクが高まる。「購買・調達」に従事する人ではその傾向が顕著に
・製造業の「購買・調達」に従事する人の76%は、クラウドサービスの導入によりビジネスの改善を実感
・2024年度のDXに対する投資予算が前年度比より「増加」と回答した割合は製造業全体で3割にも満たない(28%)
・DX推進の課題1位は「予算の制約」、次いで推進者の不在や推進力の弱さが浮き彫りに
調査結果
1)製造業の9割が「人員不足が原因で発生する課題」を感じていると回答。一番多かったのは「熟練労働者の不足による品質管理の問題」が42%、次いで「経験豊富な高齢者の退職による専門知識の喪失」が40%と、熟練者の不足や退職によるリスクが浮き彫りに。その中でも「購買・調達」に従事する人では課題がより顕著に現れ、ほとんどの項目で製造業全体のよりも高い結果となった。「人員不足を感じていない」と回答したのは製造業全体でもわずか10%、「購買・調達」に従事する人では0%だった。
*あなたのお勤め先に置いて、人員不足が原因で発生する課題についてお聞きします。あてはまるものを全てお答えください。(複数選択/製造業全体N=577/「購買・調達」N=59)
2)クラウドサービスを導入したことによるビジネスの影響を訊いた設問では、製造業全体の66%が「大幅に改善」もしくは「ある程度改善」したと回答。その内、「購買・調達」に従事する人でみるとその割合は76%となった。
*クラウドサービスを導入したことによるビジネスへの影響についてお聞きします。あてはまるものをお答えください。
3)2024年度のDX投資に関する予算について、「増加」と回答したのは合計28%と、3割にも届かなかった。「(昨年度と)変わらない」という回答が最も多く、65%だった。
*2024年度のDXに対する投資予算は前年度比でどの程度増減していますか。最もちかいものをお答えください。(単数選択/N=268)
4)製造業におけるDXプロジェクトを推進する際の課題の1位は「予算の制約」で43%、次に「最適なITスキルを持った人材の不足」が38%、「リーダーシップとビジョンの不足」が28%と続き、コスト以外の課題では推進者の不在・推進力の弱さが明らかとなった。
*DXプロジェクトを推進する際の課題についてお聞きします。あてはまるものを全てお答えください。(複数選択/N=390)
総括
日本全体で深刻化している人手不足の危機は、製造業でも確実に大きな課題となっていることが今回の調査で明らかになった。特に「購買・調達」従事者に区切って結果をみてみると、人員不足による課題を感じている割合は100%となり、その中でも経験豊富な熟練者(高齢者)の退職による専門知識・知見の喪失に関する危機感は大きい。属人化しているスキルや暗黙知の知見などをどう会社の資産としていくか、そして1人あたりの生産性をどう上げていくのかが重要となる。しかしその要となるDXへの投資予算を見てみると、2024年度に「(昨年度よりも予算を)増加する」と回答したのは製造業の3割にも満たない結果となった。一方、DXプロジェクトを推進する際の課題1位は「予算の制約」となっており、製造業においてより大きなDX投資が必要だと感じる期待に対してギャップが大きいことが伺える。また、予算があったとしても、「適切なITスキルを持った人材の不足」や「リーダーシップとビジョンの不足」などDXプロジェクトの推進者の不在や推進力自体の弱さがDX推進における足枷となっている現状も垣間見えた。今後も加速する労働力人口の減少や日進月歩のテクノロジーの進化に対応していくために、製造業においてもDXに対する意識変革を起こしていく必要があると考える。
調査概要
調査名称:2024年度に向けた製造業のDXにおける投資予算や課題などの実態調査
調査方法:インターネット調査(調査会社:株式会社クロス・マーケティング)
調査期間:2023年 11月 14日(火)〜 11月 15日(水)
調査対象者:『(食品・繊維・化学を除く)製造業』にお勤めと回答した918名
『CADDi DRAWER(キャディドロワー)』について(https://caddi.com/drawer/)
『CADDi DRAWER』は蓄積された図面データの検索・利活用を可能にし、調達原価低減・業務生産性の向上などを実現するサービスです。当社の祖業である部品調達プラットフォーム『CADDi MANUFACTURING』で培った高度な図面解析技術を活かして開発されました。図面に記載されている寸法、記号、テキストなどの情報を自動で読み取り、構造化されたデータとして蓄積。図面データを独自のアルゴリズムで解析し、二次元の図面に描かれている形状の特徴をもとに、三次元での類似性の高低を判定し必要な図面を探しだす『類似図面検索』機能を搭載しています。
キャディ株式会社について( https://caddi.com/)
キャディは「モノづくり産業のポテンシャルを解放する」をミッションに、製造業の要である調達領域のイノベーションに挑んでいます。部品調達プラットフォーム『CADDi MANUFACTURING』では、メーカーの図面を独自のテクノロジーを駆使して解析し、品質・納期・価格が適合する加工会社を世界中から選定。製造・検査・納品を一貫して担い、サプライチェーン変革のパートナーとして支援します。2022年6月に図面データ活用クラウド『CADDi DRAWER』の提供を開始。図面を独自のアルゴリズムで解析し、形状・材質・部品名などから、必要な図面を瞬時に検索。図面データの活用を軸に、DXの実現を支援します。現在日本をはじめ、ベトナム・タイ・アメリカに進出し、世界9拠点で事業を展開しています。2023年7月にシリーズC資金調達を発表し、累計調達額は217.3億円にのぼります。
会社概要
本社所在地: 東京都台東区蔵前1丁目4 - 1 (総合受付3F)
代表者 : 代表取締役 加藤勇志郎
設立 : 2017年11月9日
資本金 : 1億円(資本準備金含み、217.2億円)
事業内容 : 図面データ活用クラウド『CADDi DRAWER』および 部品調達プラットフォーム『CADDi MANUFACTURING』の開発運営
URL : https://caddi.com/
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