小林製薬紅麹事件 「工場の青カビがプベルル酸を産生し、紅麹に混入した」との説明を大阪市は独自検証していなかったことが公文書で判明 ── 8月21日期限の再質問にも回答なし
大阪市保健所に提出した再質問に、期限までに回答はありませんでした。再質問は、菌種を推定したことからなぜ「プベルル酸を産生する株である」と判断できたのか、その科学的根拠を求めるものでした。
1 回答期限(8月21日)までに回答はありませんでした
株式会社薫製倶楽部(本社:岡山県都窪郡早島町、代表取締役:森 雅昭)は、令和8年8月18日、大阪市健康局生活衛生部生活衛生課宛に再質問を送付し、令和8年8月21日(金)までの回答を求めました。期限までに回答はありませんでした。
2 質問の内容は、極めて単純です
「小林製薬株式会社の製造工場内から採取された青カビ(Penicillium adametzioides 等)について、菌種を推定したことから、なぜ『プベルル酸を産生する株である』と判断できたのか。その科学的根拠を示していただきたい。」
微生物による代謝物の産生能は、菌種名だけではなく、菌株の遺伝的性質や培養条件等を含めて確認する必要があります。したがって、菌種を推定しただけでは、当該菌株がプベルル酸を産生したことの証明にはなりません。
3 大阪市保健所自身の説明
大阪市保健所の令和8年7月18日付回答書には、次の2つの説明があります。
(1)遺伝子検査による同定は、本来「菌種の推定」にとどまる。
(2)IFM 68223株は、「同定のための標準菌株としてではなく、他由来のP. adametzioidesにおいてもプベルル酸産生能を有するかの確認のために入手した」。
そうであれば、本件で問題となった工場由来の株について、株のレベルでプベルル酸の産生能を確認した根拠は何であったのか。当社はその一点を問いましたが、回答はありませんでした。
4 大阪市保健所は「検証していない」と認めています
令和8年8月17日付「不存在による非公開決定通知書」(大大保第8290号、大阪市長 横山英幸名)の別紙には、令和6年5月29日開催の第3回大阪市食中毒対策本部会議の資料3における「P. adametzioidesは、小林製薬により和歌山工場から分離され、プベルル酸を生成することが確認されたアオカビと同種」との記載について、次のとおり記載されています。
「小林製薬株式会社自らによる取組に関する確認内容を踏まえて資料に反映させたものであるが、その確認内容に関する記録はなく、またその小林製薬株式会社の取組について本市が独自に検証を行った記録はなく、検証を行わないとした判断に関する記録もないため」
5 以上から明らかになったこと
(1)大阪市保健所は、菌種と菌株の混同についての質問に回答しませんでした。
(2)大阪市保健所は、当該菌株について自らは検証していないことを認めました。
(3)すなわち、工場にアダメツィオイデス種の青カビが存在したという事実と、その青カビがプベルル酸を産生するという事実とを結び付ける科学的根拠は、大阪市保健所からは示されませんでした。
(4)プベルル酸を産生するという説明は小林製薬株式会社に由来するものであり、大阪市保健所はそれを検証していないと認めています。
少なくとも、今回当社が取得した行政文書からは、工場由来の当該菌株がプベルル酸を産生したことを大阪市自身が検証した科学的根拠を確認することはできませんでした。
したがって、「工場の青カビがプベルル酸を産生し、それが紅麹に混入した」との説明は、現時点で開示された大阪市の公文書だけからは科学的に裏付けられていません。
会社概要
会社名:株式会社薫製倶楽部
所在地:〒701-0303 岡山県都窪郡早島町前潟611-1
代表者:代表取締役 森 雅昭(薬剤師)
事業内容:薫製食品の製造・販売
ブランド:倉敷ソーセージ
TEL:086-483-0602 E-mail:sales@kunsei.co.jp
紅麹関連情報:https://kunsei.com/archives/category/benikoji

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