フェニル酪酸グリセロールの希少疾病用医薬品指定に関するお知らせ
株式会社オーファンパシフィック(本社:東京都港区、代表取締役社長 原 愛、以下「オーファンパシフィック」)は、2024年12月25日付けで、フェニル酪酸グリセロール(開発コード:HPN-100、以下「本剤」)が尿素サイクル異常症(Urea Cycle Disorder、以下「UCD」)を予定される効能又は効果として、厚生労働省より希少疾病用医薬品(オーファンドラッグ)の指定を受けましたのでお知らせします。
UCDによって引き起こされる血中アンモニア値の上昇を管理するため、尿素サイクル異常症の治療薬として、オーファンパシフィックは、2008年9月にフェニル酪酸ナトリウム(販売名:ブフェニール®)のオーファンドラッグの指定を受け、現在、日本国内においてブフェニール®の錠剤と顆粒剤を販売しています。本剤はブフェニール®と同様に体内でフェニル酪酸となる、フェニル酪酸のプロドラッグで、無味無臭の服用しやすい経口液剤です。UCD 患者とその家族に新たな選択肢を提供いたします。
オーファンパシフィックは、未だ医療ニーズが十分に満たされていない疾患における治療選択肢を広げることを可能とする新医薬品の開発に取り組み、希少疾病と闘う患者さんとご家族のために、本剤を一日も早くお届けできるよう努めてまいります。
希少疾病用医薬品指定制度の概要
指定制度について
希少疾病用医薬品・希少疾病用医療機器・希少疾病用再生医療等製品は、医薬品医療機器法第77条の2に基づき、対象患者数が本邦において5万人未満であること、医療上特にその必要性が高いものなどの条件に合致するものとして、薬事審議会の意見を聴いて厚生労働大臣が指定するものです。
指定基準について
厚生労働大臣は、企業からの希少疾病用医薬品・希少疾病用医療機器・希少疾病用再生医療等製品の指定の申請に基づき、指定基準に合致するものを希少疾病用医薬品・希少疾病用医療機器・希少疾病用再生医療等製品として指定することができることとされています。希少疾病用医薬品等の指定に当たっては、「対象者数」、「医療上の必要性」及び「開発の可能性」に係る基準を満たす必要があります。
引用:厚生労働省 希少疾病用医薬品・希少疾病用医療機器・希少疾病用再生医療等製品の指定制度の概要
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000068484.html
尿素サイクル異常症(UCD)について
尿素サイクルは主に肝臓において、生体内で発生する有毒なアンモニアを無毒な尿素に変える代謝経路です。尿素サイクル異常症は尿素サイクルに関与する酵素等に先天的な異常があり、高アンモニア血症などを呈する一連の疾患群です。嘔吐、哺乳力低下、多呼吸、痙攣、意識障害、行動異常、発達障害などがみられ、時には命にかかわるような重篤な状態になることもあります。多くは乳幼児期に発症しますが、なかには成人になって初めて診断されることもあります。8,000~44,000人に1人の頻度で発症し、指定難病の1つになっています。
引用:難病情報センター 尿素サイクル異常症(指定難病251)
https://www.nanbyou.or.jp/entry/4732
株式会社オーファンパシフィックについて
オーファンパシフィックは、希少疾病治療薬の開発・製造販売を通じて希少疾病の患者さんに新たな治療薬を提供する日本の製薬企業です。「希少疾病を持つ患者さんとご家族に笑顔と幸せを届けます」を私たちの使命とし、“Leave No One Behind(誰一人取り残さない)”という決意で、患者数が非常に少ない希少疾病の治療薬の開発・提供にも積極的に取り組んでいます。
オーファンパシフィックは、日本のCRO(医薬品開発受託機関)のパイオニア、かつリーディングカンパニーであるシミックホールディングス(https://www.cmicgroup.com )の100%子会社であり、シミックグループの医薬品開発・製造・販売の経験とノウハウを最大限に活用し、1人でも多くの希少疾病の患者さんが治療薬にアクセスできるようにすることを目指しています。
https://www.orphanpacific.com/
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