Idein、騒がしい環境でも高品質な接客ログを取得できる音声解析AIサービス「Phonoscape」を提供開始
話者ごとの発言を自動でテキスト化、接客現場のDXと顧客理解の深化をデータで支援

エッジAI開発プラットフォーム「Actcast」(読み:アクトキャスト)で国内シェア3年連続No.1のIdein株式会社(読み:イデイン、本社:東京都千代田区、代表取締役:中村 晃一)は、対面接客の会話を専用端末を使って自動で収集・解析・文字起こしすることで、業務効率化や顧客理解の深化を支援するAIサービス「Phonoscape」(読み:フォノスケープ)の提供を開始しました。
■サービスの概要
「Phonoscape」は、対面接客の現場の会話を、マイクとAIボックスを使って自動で記録・解析・文字起こしをするサービスです。その最大の特長は、従来の音声認識技術では困難な騒々しい環境でもクリアな音声を全自動で録音するだけでなく、対面するスタッフと顧客の声を分離して記録できる点です。これまで捉えられなかった、リアルな接客現場における顧客の生の声をオペレーションレスでデータ化することで、カスハラ対策や業務報告の効率化はもちろんのこと、営業ナレッジの社内共有や顧客との会話内容の分析による潜在ニーズの発見およびマーケティング施策の実施など、売上向上に向けた様々な取組みが可能になります。
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話者分離/ノイズキャンセル
Idein独自のノウハウにより、会話の方向を検知し、カウンターを挟んで座るスタッフと顧客の声を分離して記録します。周囲の雑音も自動で除去し、会話のみを高品質に録音します。 -
全自動録音
エッジデバイス上で「発話認識」のAI処理を行うことで、人間の会話音声を識別し、録音の開始・停止を全自動で実行します。従業員が録音操作を行う必要がなく、コンセントに繋ぐだけで利用できます。
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自動文字起こし
OpenAI社の音声認識モデル「Whisper」を活用し、録音データを全自動でテキスト化します。これにより、従業員が接客終了後に顧客とのやり取りを記録・レポートする手間を大幅に削減可能です。自動でテキスト化されたデータは、業務負担を軽減するだけでなく、接客内容の振り返りや社内共有を容易にします。これにより、スタッフは目の前の顧客対応に集中でき、成約率の向上や人件費の節約が期待できます。
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他システムとの連携
自動文字起こしによって得られたテキストデータは、ChatGPTなどの生成AIを活用して要約できます。これにより、接客後の議事録作成など、レポート作成の時間を大幅に削減可能です。
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データのラベリング
ChatGPTなどとの連携により、大量のテキストデータを、特定の基準や目的に基づいて分類(=ラベリング)できます。これにより、定性的なテキストデータを、集計可能な定量データに変化させて、データから有意義なインサイトを引き出すことが可能になります。
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高セキュリティ
すでに1案件で数千台規模の運用実績のある、IdeinのエッジAI開発プラットフォーム「Actcast」上で動作しており、大規模の運用でも安定して動作します。大企業の厳しいセキュリティ要件をクリアする機能が備わっており、個人情報保護に配慮した運用を実現します。
*実際の活用シーン(デモ動画):https://www.youtube.com/watch?v=8YSixYQ-y84
■開発の背景
Ideinはこれまで、接客現場のカスハラ対策を目的とするプロジェクトにおいて、8,000台規模のエッジデバイスを活用した集音技術による「守りのDX」化を推進してきました。今回、その取り組みを通じて、高品質な音声データの持つ「攻めのDX」資産としての価値に着目しました。収集したデータを従来の「記録用」から、顧客インサイトを引き出す「価値創出型」の資産として活用することで、カスハラ対策や業務効率化などの「守りのDX」だけでなく、営業パフォーマンスの改善やマーケティング活用といった「攻めのDX」を実現できると考えました。

昨今、高性能な自然言語処理能力を持つ生成AI技術が登場し、音声認識技術も「Whisper」のような高精度なエンジンを利用できるようになっています。この度、それらの技術と、Ideinが培ってきた独自の音声制御技術を組み合わせることで「Phonoscape」を開発しました。
従来、コールセンターの音声データを活用するケースはありましたが、対面接客のようなノイズが多い環境での高精度なデータ取得・解析は困難であり、「Phonoscape」はこうした厳しいノイズ環境下でも安心してご利用いただける点が大きな差別化ポイントです。今後は、金融、不動産、自動車、ブライダル、鉄道・交通など、対面接客が重要な業界を中心に「Phonoscape」の展開・拡大を目指します。
*「Phonoscape」に関するさらに詳しい情報は当社公式ブログをご覧ください
URL:https://www.idein.jp/ja/blog/250528-phonoscape-story
「国内シェアNo.1について」
デロイト トーマツ ミック経済研究所 『AI(ディープラーニング)活用の画像認識ソリューション市場の現状と展望 2024年度版』(https://mic-r.co.jp/mr/03210/)「提供形態別市場シェア【SDK/開発プラットフォーム】」の調査結果に基づく。2024年度は見込み値。
■エッジAIプラットフォーム「Actcast」について
Actcastは、AIソリューション開発企業向けのプラットフォームサービスです。AIソリューションの社会実装に共通して必要なインフラ部分にActcastをご利用いただくことで、AIカメラやAIマイクなどを活用した様々なAIサービスの「低価格・迅速・大規模」な導入を実現します。

<「Actcast」のその他の特長>
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カメラ、マイク、温度計などを搭載したセンシングデバイスを使用して、リアル空間のあらゆる情報を収集・活用できます
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リモートで大量のデバイスの管理・運用ができます
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登録台数は累計で16,000台を超えており、本導入・大規模運用の実績が豊富にあります
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170社を超える様々な業界のパートナー企業と強固なエコシステムを形成しています
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エッジAIは必要最低限の情報だけをクラウドへ送るため、プライバシー・機密情報に配慮しながら利用できます
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高度なAI解析を小型で安価な汎用デバイスで実行できるため、デバイスのコストを大幅に削減できます
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Idein独自の高速化技術により、AIモデルを軽量化することなく最先端のAI解析ができます
■Idein株式会社 概要
安価な汎用デバイス上での深層学習推論の高速化を実現した、世界にも類を見ない高い技術力を有するスタートアップです。当該技術を用いたエッジAIによる現場データ収集プラットフォーム「Actcast」を開発し、実用的なAI/IoTシステムを開発・導入・活用する開発者及び事業会社へのサービス提供を行っております。今後もパートナー企業と共に、AI/IoTシステムの普及に貢献してまいります。「実世界のあらゆる情報をソフトウェアで扱えるようにする」をミッションに掲げ、日本国内では経済産業省 J-Startup選定をはじめ、日本経済新聞社 NEXTユニコーン企業にも選ばれています。英Arm社のAI Partnerや、米NVIDIA社のInception Program Partnerに選定されるなど、海外でも高く評価いただいています。

【設立日】 2015年4月7日
【代表者】 代表取締役 中村 晃一
【所在地】 東京都千代田区神田神保町1-4-13
【事業内容】 Actcast事業(エッジAIプラットフォームの開発・運営)、共同研究開発事業(次世代自動車開発での協業等)
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