アプライド マテリアルズ AIチップのさらなる高速化を実現するトランジスタと配線のイノベーションを発表
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2nm以降のGAAトランジスタと配線のエネルギー効率を高める新しい半導体製造装置
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Viva™純粋ラジカル処理装置はGAAシリコンナノシートを原子レベルの精度で平準化、トランジスタの性能を改善
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Sym3™ Z Magnum™コンダクタエッチング装置はオングストロームレベルの3Dトレンチプロファイル制御を実現、シリコンナノシートの均一性と性能を向上
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Spectral™原子層堆積装置はトランジスタのコンタクト金属を現行のタングステンからモリブデンに変え、トランジスタと銅配線ネットワークをつなぐ接点の電気抵抗を低減
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複数の大手ファウンドリ/ロジックメーカーが新装置を活用
アプライド マテリアルズ(Applied Materials, Inc., Nasdaq AMAT、本社:米国カリフォルニア州サンタクララ、社長兼 CEOゲイリー・E・ディッカーソン)は2月10日(現地時間)、2nm世代以降の最先端ロジックチップをより高性能化する新しい成膜装置、エッチング装置、マテリアル改質装置を発表しました。これらの装置は電子回路の最も基本的な要素であるトランジスタを原子スケールで改良し、AIコンピューティングを大きく加速させます。
Gate-All-Around (GAA)トランジスタへの移行は業界の大きな転換点となり、AIチップのさらなる強化に向けた省エネルギーコンピューティングを実現する鍵を握っています。今年2nmクラスのGAAチップが量産に入ることを受け、アプライド マテリアルズはオングストロームノードの次世代GAAトランジスタ強化に向けた新たなマテリアル イノベーションを発表しました。これらの新半導体製造装置がもたらす総合的な効果は、GAAのプロセスノード移行に伴う省エネルギー性能改善に大きく寄与します。
アプライド マテリアルズのセミコンダクタ プロダクトグループ プレジデント、プラブー・ラジャは次のように述べています。「AIの急速な進歩によってコンピューティング性能の限界が試される今、ブレークスルーの起点はトランジスタにあります。アプライド マテリアルズはオングストローム時代と歩調を合わせ、よりエネルギー効率の高いコンピューティングに向けたマテリアル エンジニアリングのブレークスルーを実現しています。これらの新装置は、トランジスタと配線の大きな転換を長年推進してきたアプライド マテリアルズのリーダーシップをさらに拡大し、急ピッチで発展するAIに合わせてお客さまがチップロードマップを加速できるようサポートします。」

GAAトランジスタナノシートの精密加工を可能にする新Viva™ラジカル処理装置
GAAトランジスタの中核をなすのは、水平に積層された導電ナノシートです。幅わずか数ナノメートルの極薄シリコンから作られるナノシートは、電荷キャリアの効率的な導電パスとなるよう、きわめて精緻に仕上げる必要があります。決定的に重要なのは、ナノシート表面の状態です。原子レベルのわずかな粗さや汚染も電気性能に大きな影響を及ぼし、ひいてはチップ全体の性能をも左右します。ナノシート表面が清浄できわめて均一であれば、チャネル内の電子移動性が大幅に向上し、トランジスタのスイッチング速度が高まるため、次世代AIチップの要件を満たすより高速で省エネ性の高いトランジスタが実現します。
Applied Viva™ラジカル処理装置は、ナノシート表面をオングストロームレベルの精度で加工します。超純粋ラジカル種を発生させるデリバリアーキテクチャ(特許取得済)を中心に据え、アプライド マテリアルズのリモートプラズマソースと他のハードウェアイノベーションを組み合わせることで、表面構造に損傷を与える高エネルギーイオンを除去します。濃縮中性ラジカルは、ダメージのない穏やかな処理環境を形成し、深く埋め込まれたトランジスタ構造への均一な表面処理を可能にします。
Vivaは2nm以降のプロセスノードにおける先進的チャネル加工に用いられ、複数の大手ロジックチップメーカーによって採用が進んでいます。
Vivaには、ロジックとメモリの両方に対応するアプリケーションが追加されています。Applied Producer Pyra™サーマルアニーリングプロセスを併用するこの補助的ラジカル処理により、銅配線の抵抗が更に低減され、最先端ノードの下層金属配線に引き続き銅を利用する道が開けます。
オングストロームレベルの3Dトレンチ形成とプラズマ制御改善をもたらす新Sym3™ Z Magnum™エッチング装置
GAAトランジスタの垂直3D構造を形成するには、深く狭いトレンチをきわめて精密に彫り込む必要があります。これらの構造は、トレンチの深さが均一であること、サイドウォールがまっすぐであること、そして底面が平坦で矩形であることが求められます。わずかなばらつきもトランジスタの速度、電力効率、全般的性能に影響を与えるからです。ノードの微細化が進むにつれ、こうした精度を持つ先進的なプラズマエッチングが不可欠となっています。
アプライド マテリアルズは本日、Sym3 Zシリーズの最新製品となるCentris™ Sym3™ Z Magnum™エッチング装置を発表しました。Sym3 Zプラットフォームは、パルス電圧技術(PVT)を量産に応用し、マイクロ秒スケールのイオン制御によってGAAトランジスタに高アスペクト比の形状を形成します。このプラットフォームは広く採用され、2nmロジック製造の認定ツールとして250台以上が実機導入されています。
さらなるスケーリングに向け、Sym3 Z Magnumでは画期的な第二世代パルス電圧技術(PVT2)を初採用しました。PVT2では、これまで問題だったイオン方向性とウェーハ近傍のプラズマ制御性のトレードオフが解消されるほか、イオン角度とイオンエネルギーを個別にチューニングすることも可能です。こうした機能により、ウェーハ表面に到達するイオンの軌道をこれまで以上に精密に制御できます。Sym3 Z MagnumではPVT2を新しいソース技術と併用することで、クリーンかつ高精度のトレンチを形成し、均一なナノシート、より速いスイッチング、より高品質のエピタキシーが実現され、トランジスタ速度と全般的なチップ性能が向上します。
Sym3 Z Magnumは、より高密度のアレイや高スタック化に必要な高精度プロファイルを実現し、オングストロームレベルのロジックのみならずDRAMや高帯域メモリ(HBM)技術をも高度化します。その幅広い応用性により大手半導体メーカーの間で急速に普及しつつあり、先進エッチング分野でアプライド マテリアルズのリーダーシップ強化に寄与しています。
モリブデンの選択的成膜でコンタクト抵抗を引き下げる新Spectral™ ALD装置
より強力なAIを実現するには、トランジスタデバイスのみならず周辺の配線技術におけるイノベーションが必要です。微細化が2nm以降へ向かう中で、トランジスタと配線ネットワークをつなぐ微細なメタルコンタクトはさらに細くなり、チップ全体の抵抗を大きく高めるほか、性能やエネルギー効率のボトルネックにもなります。ナノスケールの次元になると、従来のタングステンコンタクトでは電子を効率的に通すことが難しい、という課題が生じます。その点、モリブデンは細く加工しても効率的な電子の流れを維持できるので、オングストロームノードの次世代コンタクト候補として注目を集めています。
Applied Centris™ Spectral™ Molybdenum ALD*装置は、単結晶モリブデンを選択的に成膜し、コンタクト抵抗を現在の業界ベンチマーク(Applied Endura™ Volta™ Selective Tungsten)に比べて15%も引き下げることができます。コンタクトは配線とトランジスタをつなぐ最小の接点であることから、その抵抗値を低く保つことはチップ性能とエネルギー効率を最大化する上で必須となります。
ALD装置の新シリーズとなるSpectralは、高精度ケミカルデリバリ機能を持つ最新鋭のクアッドリアクタ設計と、各種プラズマおよびサーマル処理機能、時間的・空間的ALD処理に特化したハードウェアを備え、先進AIチップを支える広範かつ高度な薄膜形成を可能にします。
Spectralは2nm以降のプロセスノードで用いられ、複数の大手ロジックチップメーカーに採用され始めています。装置の機能を紹介するアニメーションはこちらをご覧ください。
Viva、Sym3 Z、Spectralの各装置に関する追加情報を紹介するメディアキットは、アプライド マテリアルズのウェブサイトから入手できます。
*ALD = 原子層堆積
アプライド マテリアルズ(Nasdaq: AMAT)は、材料工学のソリューションを提供するリーダーとして、世界中のほぼ全ての半導体チップや先進ディスプレイの製造を支えています。アプライドが生み出すテクノロジーは、AIの進化を促進し、次世代チップの市場展開を加速するために必要不可欠なものです。私たちは材料科学と工学の限界に挑み、マテリアル イノベーションで世界を変えていきます。
詳しい情報はホームページwww.appliedmaterials.com でもご覧いただけます。
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このリリースは2月10日、米国においてアプライド マテリアルズが行った英文プレスリリースをアプライド マテリアルズ ジャパン株式会社が翻訳の上、発表するものです。
アプライド マテリアルズ ジャパン株式会社(本社:東京都、代表取締役社長:中尾 均)は1979年10月に設立。大阪支店、川崎オフィスのほか全国各地にサービスセンターを置き、日本の顧客へのサポート体制を整えています。
このリリースに関するお問い合わせは下記へメールにてご連絡をお願いいたします。
アプライド マテリアルズ ジャパン株式会社 広報宛メール Applied_Materials_Japan@amat.com
ホームページ: www.appliedmaterials.com/ja
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