最高級の栃木レザーと高い加工技術が生む、至高の革小物。株式会社和宏がクイックオーダーシステムをスタート!自分だけの革製品をお店でカスタム♪

優れた製品・技術を持つ事業者を広く認定し区内外へPRする「足立ブランド」。認定企業である株式会社和宏が2025年2月中旬からクイックオーダーシステムをリリース。この春、本格的に始動します!

足立ブランド

足立区で半世紀以上にわたり、皮革製品を作り続けてきた『株式会社和宏』(東京都足立区千住、代表取締役:山崎高裕)。警察用品製造で培った確かな技術と、国内最大級の植物タンニンなめし革メーカー・栃木レザー社との強固な信頼関係をベースに、ハーネスレザーという特別な革を使用した製品を展開しています。また自社ブランド「minca(ミンカ)」を展開。確かな技術と特別な革材料を活かした新たなもの作りへの挑戦は続いています。

警察用品製造により培った確かな技術

1965年、初代山崎忠氏が『山崎商店』を創立。1971年に『株式会社和宏』とその名を改めます。警察装備品のホルスター、手錠ケース、警棒ケースなど、警察官が日々の業務で使用する革製品の製作を担い、その技術は高い評価を得てきました。2005年、山崎高裕氏が代表に就任しています。

山崎氏は「警察装備品の製造には、非常に高い技術力が求められます。例えば、ホルスターに使用されている製法に『間座(かんざ)』がありますが、これは堅牢性を高めるために、革と革の間にさらに革を挟み、厚みは約9mmにも達します。これも技術がなければ縫い上げることはできません。また装備品は複雑な形状をしているモノが多く、それらに適したケースを作るには、革の性質や製法など、革の全てを知り尽くしていなければ作ることができません」とその難しさを語ります。

材料となる革には、引っ張りや伸びの強度に関する厳格な規格があり、それをクリアした革だけが使用を許されるのだそう。

製法の中でも、曲線を美しく仕上げる技術は、『和宏』の真骨頂と言えるでしょう。

「革製品は、直線的なものより曲線的なものの方が難しい。しかし、その曲線こそが、製品の美しさを決定づけます。私たちは長年の経験を通じて、最も美しい曲線を実現する技術を磨いてきました」

▎栃木レザー再生の立役者

『和宏』の歴史において、大きな転換点となったのが2005年。

この年、山崎高裕氏が社長に就任すると同時に、重要な取引先であった栃木皮革(1937年創業。現・栃木レザー株式会社)が経営危機に直面していました。

「当時、『栃木皮革』は私たちにとって、なくてはならない革の供給元でした。その『栃木皮革』が危機に瀕していると聞いて、即座に決断しました。」

『全ての革を買い取ります。だから、製造を続けてください』

<“皮”から“革”へ。20もの工程を経て生まれる栃木レザー>
<水絞り機で余計な水分を取り除く作業。皮が大きい!!>

この決断は、『栃木レザー』の再生への重要な一歩となりました。産業再生機構の支援を受けて新会社となった栃木レザー社は、現在では国内最大級の植物タンニンなめし革メーカーとして、多くのブランドから支持される存在となっています。

「それから、『栃木レザー』の代理店となりました。販売すると同時にその魅力を全国に発信する役割も果たしています」と山崎氏。『栃木レザー』を大切に思う気持ちは、今も変わらないと話してくれました。

特別な革「ハーネスレザー」の魅力

『栃木レザー』の中でも、『和宏』だけが特別に取り扱える革があります。

それが「ハーネスレザー」です。

牛の背中から腰にかけての最も丈夫な部分(ベンズ)を使用し、ミモザとケブラチョという2種類のタンニンでなめすことで、類い稀な強度と美しさを実現しています。

「ハーネスレザーは、通常の革よりもタンニンを多く含み、しなやかさがあり、馬具にも使用されるほどの堅牢性の高さがあります」と山崎氏。

しかも一般的な栃木レザーより、なめす時間が3週間ほど長くかかります。そういう点でも希少な素材といえます。

<南米地域に広く分布する、ウルシ科の木「ケブラチョ」>

「例えば、ベルトを長時間使用しても後ろ側にシワやヨレができにくく、ベルト穴も劣化しにくいのが特徴です。コードバンを連想させる美しいツヤとハーネスレザー特有のハリのある質感に、ひと目惚れする方も多いんですよ」

(※コードバン:「革のダイヤモンド」と言われる馬の臀部からとれる、光沢のある上質ななめし革)

<ハーネスレザーのベルト。革の表面のみを染色する「丘染め」は、生地の色と合わさる独特のエイジングが楽しめる>
<5ミリ程ある革厚の一枚革。堅牢性も抜群です>

また革の染色には「丘染め」と呼ばれる特殊な技法を採用しています。革の表面のみを染色するこの方法により、使い込むことで生地の色と合わさった独特のエイジングを楽しむことができます。また、内側は染色していないため、衣服に色が付きにくいという実用的な利点もあります。

オリジナルブランドの発展

『和宏』には2つのオリジナルブランドがありますが、今日はそのうちの1つ「minca(ミンカ)」についてご紹介しましょう。「minca(ミンカ)」は「みんな革で作ってみよう」という思いを込めて2006年にスタートしたブランドです。

<足立区千住にある「minca(ミンカ)」の店舗。ONLINE STOREから注文も可能です>

『和宏』には、プロフェッショナルの「目利き」が揃っています。ここにラインナップする製品はそんな「革の目利き」たちが素材を吟味し、外部デザイナーやクリエーターに頼ることなく、企画の段階から製造にいたるまで全ての工程を社内スタッフが担当しています。

革らしさと使いやすさのバランスを追求し、自ら使うことで、改良を加えてひとつのかたちに結実。バッグや財布などのスタンダードなアイテムから、ティッシュカバー、アンブレラマーカーなど、遊び心が感じられる小物まで、「さすが革職人」と感じさせてくれる製品がラインナップ。特に「ハーネスレザー」を使ったベルトは色、幅共に充実のラインナップ。是非、オンラインショップを覗いて、minca の多彩さを感じてほしいところです。

<ミンティアケースなど、他には見ない商品も!>

実はmincaの商品にはシンボル的な製品がないんです。他社の方から、ターゲットを絞るべきだという意見もあります。でも私はターゲットを絞りたくないし、むしろ商品がターゲットを絞ればいいという考えです。例え狭いマーケットでも、顧客が確立している製品は残していきたい」

そんなmincaがこの度クイックオーダーシステムをスタートさせました。長く使い込むほどに味わいが出てくる革製品。ひとつひとつ手作業で丁寧に作られた、ぬくもり感のある製品を、店頭でカスタムしてオーダーすることができます。革を販売しているmincaだから、高品質の革を素早く綺麗な製品に仕立てお客様へ届けることができます。バッグやベルト、財布からちょっと変わった小物まで!お気軽にご相談ください。

mincaのHP

https://www.minca-handmade.com/

新たな商品開発に向けて

山崎氏は、minca を次のステップへ成長させたいとも考えています。

その新たな挑戦の鍵となるのが、「入れるもの」を起点とした製品開発です。

<シザーケースのプロトタイプ>

「和宏は入れものが作れる会社です。mincaの材料と技術力、そして入れるものの掛け算で、面白いものが作れるのではないかと思うんです」

昨年9月の展示会では新作のベルトを発表していますが、同時にプロトタイプとして、シザーケースやスケールケースを提案。どれもシンプルがゆえに、フォルムやラインの美しさが際立ちます。

これらは、職人さんの道具入れや、趣味の道具を収納するケースなど、様々な可能性を探っている過程で誕生したもの。これからも「入れるものとケース」の関係を模索していきます。

また新製品も考案中です。新製品を応援してもらう手段として、クラウドファンディングの活用も想定。大切なのはminca の認知度を上げること。展示会などに参加すれば、OEMを含めていろいろなところから話が来るそうですが、それを受注するためには人手が必要です。また『和宏』の実力を生かす企画力も欠かせません。さらに、企画を掘り下げる人も重要になってきます。そうした戦力を作るため、山崎さんは、若手の育成にも力をいれていくつもりです。同時に、全て内部で行っていたデザインなどの一部を外部のスタッフに依頼するなど、新しい風を社内に入れて、活性化を図っていこうと考えています。

「足立ブランド」の一員として

『和宏』は2023年に「足立ブランド」の一員になりました。これまで独立独歩でやってきましたが、少しずつ外を向いて行くきっかけにもなっています。

「足立区の特異性は凄いと実感しますね。特に『足立ブランド』の中には、日本でも世界でも、数えるほどしかないという企業がありますし、異業種ではありますが、参考にさせていただいています。少しずつ顔見知りの方も増えてきて、お互いに情報交換もでき、それが次の業界の方の紹介にも繋がっています。やっぱり知己であることは安心もしますし、『足立ブランド』の魅力はそんなネットワークにもあると感じています。少しずつ、会社のスタッフもどんどん参加してもらおうと思っています」と他社の方々と関わりを深めることに前向きです。

<2023年「足立ブランド」認定>

これからは「現在は素材も多彩になりましたが、中でも革は簡単に捨てられないし、捨てる必要がない素材であると思っています。手入れして使えば長く持つ。SDGsの観点からも、若い世代に“捨てずに使う楽しさ”を、minca の製品を通じて啓蒙していけたら」と山崎さん。

お話を伺う中で、警察用品で培った技術、栃木レザーとの強い絆、そして何より、革に対する深い愛情と知識。これらを生かして、minca の、そして革製品の未来を切り拓いていこうとする気概が感じられました。


企業情報

株式会社和宏

https://www.wako-leather.com/

会社名:株式会社和宏

住 所:東京都足立区千住3-12

電話番号:03-3870-9314

代表者:山崎高裕

設 立:1965年

事業内容:皮革材料、皮革加工道具及び革製品の製造、販売

「足立ブランド」は、区内企業の優れた製品・技術を認定して、その素晴らしさを全国に広く発信することで、区内産業のより一層の発展と足立区のイメージアップを図ることを目的とした事業です。

『株式会社和宏』は、この「足立ブランド」認定企業です。


取材など掲載情報に関するお問い合わせは、「足立ブランド」の運営事務局でもある足立区役所産業経済部産業振興課ものづくり振興係でも受け付けております。


足立区役所産業経済部 産業振興課 ものづくり振興係

電話番号:03-3880-5869

ファクス:03-3880-5605


足立ブランド公式Webサイト

https://adachi-brand.jp/

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会社概要

足立ブランド

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URL
https://adachi-brand.jp/
業種
官公庁・地方自治体
本社所在地
東京都足立区中央本町一丁目17番1号 足立区産業振興課
電話番号
03-3880-5869
代表者名
吉尾文彦
上場
未上場
資本金
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設立
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