ZENKIGENと神戸大学大学院経営学研究科が連携し、採用研究の新拠点「エントリー・マネジメント研究教育センター」を設立

AI技術・データ活用と科学的知見を融合し、採用と組織の未来を拓く

株式会社ZENKIGEN

AIテックカンパニー 株式会社ZENKIGEN(本社:東京都港区、代表取締役CEO:野澤比日樹、以下ZENKIGEN)は、神戸大学大学院経営学研究科(所在地:兵庫県神戸市、研究科長:國部克彦、以下神戸大学経営学研究科)と連携し、同研究科内に採用領域の研究教育拠点である「エントリー・マネジメント研究教育センター」(英語表記:Entry Management Research and Education Center、略表記:EMREC、呼称:エムレック)を設置したことをお知らせいたします。

公式サイト:https://b.kobe-u.ac.jp/center/emrec

設立の背景

少子高齢化の進行や人材の流動化に伴い、企業の人材獲得戦略は大きな転換点を迎えています。従来型の採用活動では対応しきれない課題が山積するなか、「採用」を科学的に捉え直し、実務に資する知見を創出することが急務となっています。こうした社会的要請に応えるべく、ZENKIGENと神戸大学経営学研究科は、産学連携による研究教育拠点「エントリー・マネジメント研究教育センター」を設立しました。

エントリー・マネジメント研究教育センター(EMREC)について

企業が人材を採用するという活動は、単なる人員の補充にとどまらず、組織の文化や価値観を未来につないでいく重要な経営活動です。選考において、どのような人を惹きつけ、誰を選び、どのように定着させていくかーこうしたプロセスが、組織のあり方や方向性を大きく左右します。

一方で、求職者にとっても、就職は人生の一大選択です。限られた情報の中で、自分がどの組織に時間とエネルギーを捧げるのかを決めることは、自身のキャリアや生活の質を左右する重要な意思決定となります。

エントリー・マネジメント研究教育センター(EMREC)では、この「採用」という場面を、企業と求職者の双方の視点から科学的に解き明かしていきます。従来の研究では、企業側の視点や、学生側の視点に偏る傾向がありましたが、本センターでは経営学の立場から、より包括的かつ実践的な研究を進めてまいります。

研究の推進にあたっては、ZENKIGENが提供する採用DXサービス「harutaka(ハルタカ)」が有する700社以上の顧客基盤や、約1,500万件(2025年5月時点)の面接動画データ、ならびに独自のAI解析技術を活用しながら、最先端の学術研究に取り組んでまいります。

また、本センターでは企業や公共機関との共同研究・実証実験を積極的に推進し、社会全体の採用に関する課題解決に貢献していく所存です。

エントリー・マネジメント研究教育センター所属メンバー(2025年6月1日現在)

神戸大学大学院経営学研究科 教授 服部泰宏(センター長)

神戸大学大学院経営学研究科 教授 鈴木竜太

神戸大学大学院経営学研究科 准教授 分寺杏介

株式会社ZENKIGEN 代表取締役CEO 野澤比日樹

株式会社ZENKIGEN 執行役員 小荷田成尭

株式会社ZENKIGEN 研究員/神戸大学大学院経営学研究科 非常勤講師(6月1日就任予定) 岩本慧悟

エントリー・マネジメント研究教育センターにおける研究テーマ

採用戦略とイノベーション

(1)国内および東南アジアにおける日本企業の採用革新事例の分析

(2)スター人材の採用における「特別扱い」の研究

(3)企業フェーズや事業戦略に応じた採用戦略

採用担当者の役割・能力開発とエビデンス活用

(4)採用担当者の役割・能力(AI/データ活用リテラシーに特に注目)に関する研究

(5)採用担当者の科学的エビデンスの獲得と活用

面接コミュニケーション・評価過程の科学的検討

(6)採用面接における求職者と面接官との相互作用の研究

(7)面接官評価や求職者の惹きつけに影響する諸要因の研究

産学連携と求職者教育

(8)人材採用ルートとしてのインターンシップのあり方に関する研究

(9)科学的知見を踏まえた就職活動に関わる教育コンテンツの開発

エントリー・マネジメント研究教育センター センター長

神戸大学大学院経営学研究科 教授 

服部 泰宏(はっとり やすひろ)

<プロフィール>

神戸大学大学院経営学研究科博士課程後期課程修了。博士(経営学)。滋賀大学専任講師、同准教授、横浜国立大学准教授、神戸大学准教授を経て、 2023年4月より現職。日本企業における「個人の優秀さ」をコアテーマに、人材の採用や評価、スター社員の発見と育成、そうした人材の特別扱いに関する研究に従事。2010年および2022年に組織学会高宮賞、 2014年に人材育成学会論文賞、2020年に日本労務学会学術賞などを受賞。

専門は、組織行動論、人的資源管理論。

著書:『採用学』(新潮選書)、『組織行動論の考え方、使い方』(有斐閣)、『日本企業の心理的契約:組織と従業員の見えざる約束』(白桃書房)など。

<コメント>

私が採用に関わる研究を始めることになった背景には、2つの個人的な原体験があります。

1つは、あるビジネスパーソンから「採用に関して、研究の世界、特に日本人の研究者はどう考えるのか」と問われ、その答えに窮したこと、さらには、その私の沈黙に対して、「経営学者は、組織にメンバーが勝手にやってくると考えているか」という、素朴にして、極めて本質的な「お叱り」を受けたこと。

もう1つは、その直後にアメリカの学会に参加した際に、recruitmentやselectionといったテーマでの研究発表が複数行われていることを知り、日本のアカデミアが、この領域に関してあまりに遅れていることを痛感したこと。

いずれも2010年代中ごろの出来事だったのですが、これらはそれぞれ異なった意味で、まだ若手研究者だった私にとって、大きなショックを受ける経験となりました。

こうした原体験に基づき、2015年頃から細々と、採用研究を始めたのでした。

欧米のアカデミアの膨大な研究成果を渉猟することから始め、やがて、2015年頃に勃興しつつあった採用革新が、なぜあのタイミングで、どのように起こり、それは企業に何をもたらしているのか、という問題を考えていきました。

その成果は、2016年に出版した『採用学』(新潮社)、2018年に出版した『日本企業の採用革新』(中央経済社)のなかで、それぞれ報告しています。

そしてこの度、研究活動をさらに加速させるべく、ZENKIGENさんの支援のもとに、「採用」およびそれに関わる組織現象(例えば、オンボーディング、評価など)について科学的にアプローチする研究拠点として、EMRECを立ち上げることができました。

「なるほど日本の経営学者も、面白いことを考えているじゃあないか」と言っていただけるような、ソリッドだが、面白く、レリバントな、そんな研究を皆さんとご一緒できればと思います。

株式会社ZENKIGEN 研究員

神戸大学大学院経営学研究科 非常勤講師(6月1日就任予定)

岩本 慧悟(いわもと けいご)

<プロフィール>

東洋大学大学院社会学研究科博士前期課程修了。新卒で、ディップ株式会社にデータアナリストとして入社。ピープルアナリティクスの推進や、営業行動データ解析、マーケティング調査等を担当。その後、パーソル総合研究所やカオナビHRテクノロジー総研の研究員として人事領域での調査研究活動に従事。2021年から採用DXの「harutaka(ハルタカ)」を提供するZENKIGENの研究員として、採用面接や職場でのコミュニケーションに関する研究を行なっている。

専門は、産業・組織心理学、社会心理学。

著書:『実践ピープルアナリティクス 人材と組織を理解するための道具箱』(共著、日本能率協会マネジメントセンター)、『日本的ジョブ型雇用』(分担執筆・日経BP)、『未来思考の心理学 予測・計画・達成する心のメカニズム』(分担翻訳・北大路出版)など。

<コメント>

採用は、人生や組織の未来を左右する重要な意思決定でありながら、日本国内における学術研究の蓄積はまだ多くありません。実際、経営学や心理学の主要学会でも採用に関する研究発表はごく少数にとどまり、特に実務と直結する領域では未開拓なテーマも数多く残されています。

私は企業の研究員として、多くの採用担当者と対話を重ねてきました。そうした現場の声からは、雇用慣行の変化や採用環境の複雑化に対する危機感とともに、「自社の採用をよりよくしていくための知見がほしい」という前向きな期待を多く頂戴してきました。

なかでも「面接」は、最も広く実施されている選考手法でありながら、科学的な検証が難しい領域です。本センターでは、ZENKIGENが保有する約1,500万件の面接動画データとAI技術という強みを活かし、こうした複雑で人間的なプロセスを科学的に捉え直すことに挑戦します。

企業や求職者にとって「よりよい出会い」とは何かを問い続け、多様な実務に寄り添いながら研究成果を社会に還元していきたいと考えています。

設立記念シンポジウム開催について

本センターの設立を記念して、設立記念シンポジウム 「人材獲得競争時代に求められる採用戦略・採用研究」を2025年9月23日に開催いたします。当日はセンター員からの研究報告に加えて、本センターでの研究テーマに関する研究者と、人事実務に精通している人事パーソンによる講演を予定しています。

日時:2025年9月23日(火・祝)13:30-17:45

場所:神戸大学 出光佐三記念六甲台講堂

ゲストの登壇者:

・立命館大学総合心理学部 教授 /神戸大学 名誉教授 髙橋潔氏

・法政大学政策創造研究科 教授 石山恒貴氏

・株式会社ソニー・インタラクティブエンタテインメント人事総務部門人事部採用課 小野里亜理沙氏

・シスメックス株式会社人事本部グローバル人事企画部 課長 本庄大介氏

EMRECメンバーの登壇:

・神戸大学大学院経営学研究科 教授 服部泰宏

・株式会社ZENKIGEN 代表取締役CEO 野澤比日樹

・株式会社ZENKIGEN 研究員 岩本慧悟

申し込みURL:https://emrec2025.peatix.com/

■株式会社ZENKIGENについて

「テクノロジーを通じて人と企業が全機現できる社会の創出に貢献する」というビジョンのもと、2017年10月に創業。AIテックカンパニーとして、独自開発のAIモデルや生成AI・LLMの活用し、採用プロセス全体の最適化を実現する採用DXサービス「harutaka(ハルタカ)」を提供。採用の戦略立案から振り返りまでをトータルソリューションで提供し、700社以上の導入実績、約1,500万件(2025年5月時点)の動画データを保有する。また、「採用学」の先駆者である神戸大学 服部泰宏教授との共同研究を通じて、面接における定量・定性データを組み合わせ、抜本的な人事DXにも取り組む。

■会社概要

会社名:株式会社ZENKIGEN(ゼンキゲン)https://zenkigen.co.jp/

代表者:野澤比日樹

所在地:東京都港区虎ノ門4-3-1 城山トラストタワー 21F

設立:2017年10月

事業内容:

・採用DXサービス「harutaka(ハルタカ)」の企画・開発

・目標達成の個別指導型システム 「コレドウ目標設定」の企画・開発

・パートナーとの共同研究機関「ZENKIGEN Lab(ゼンキゲンラボ)」の運営

・人事コミュニティ「ZINZIEN(ジンジエン)」の運営

・人材紹介サービス「ZEN Career Partners(ゼンキャリアパートナーズ)」の運営

■エントリー・マネジメント研究教育センター

emrec [at] b.kobe-u.ac.jp

TEL: 078-803-6909 (平日09:00-17:00)

https://b.kobe-u.ac.jp/center/emrec

■本件に関するお問い合わせ先

株式会社ZENKIGEN 広報担当

E-mail: pr@zenkigen.jp

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会社概要

株式会社ZENKIGEN

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URL
https://zenkigen.co.jp
業種
情報通信
本社所在地
東京都港区虎ノ門4丁目3−1 城山トラストタワー 21F
電話番号
03-4362-7964
代表者名
野澤比日樹
上場
未上場
資本金
1億円
設立
2017年10月