【定点調査】2025年「SDGs」に取り組む保育園は約8割 2022年調査より19.3ポイントアップ
〜84.8%の保育士が、勤め先保育園に「SDGsの取り組みを外に発信すること」を希望〜
株式会社明日香(本社:東京都文京区、代表取締役:萩野 吉俗、https://www.g-asuka.co.jp/index.htm)が運営する子どもと未来、そしてすべての人がConnect(繋がり、結びつき)する保育研究プロジェクト「子ねくとラボ(https://konnect-labo.jp/)」は、SDGsを知っている現役保育士104名を対象に、2025年「保育の現場におけるSDGsへの取り組み」に関する定点調査を実施しましたので、お知らせいたします。
なお、本調査では、2022年版の同内容調査(※1)と比較して発表いたします。

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01|「SDGsに取り組む保育園」は約8割、2022年から19.3ポイントアップ
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02|現役保育士の84.5%が、「保育の現場でSDGs目標に取り組みたい」と回答、2022年と同水準の結果に
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03|84.8%から、勤務先の保育園に「SDGsの取り組みを情報発信してほしい」との声、2022年から6.9ポイント減少
本調査のダウンロードはこちら:https://bit.ly/4d7D5Ne
■調査概要
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調査名称:2025年「保育の現場におけるSDGsへの取り組み」に関する定点調査
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調査方法:IDEATECHが提供するリサーチデータマーケティング「リサピー®︎」の企画によるインターネット調査
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調査期間:2025年3月25日〜同年3月26日
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有効回答:SDGsを知っている現役保育士104名
※1|【2022年版】保育の現場におけるSDGsへの取り組みに関する実態調査:2022年11月14日〜同年11月19日|https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000085.000043389.html
※2|合計を100%とするため、一部の数値について端数の処理を行っております。そのため、実際の計算値とは若干の差異が生じる場合がございます。
≪利用条件≫
1 情報の出典元として「子ねくとラボ」の名前を明記してください。
2 ウェブサイトで使用する場合は、出典元として、下記リンクを設置してください。
■「SDGsに取り組む保育園」は約8割、2022年から19.3ポイントアップ
「Q1.あなたが勤める保育園では地域貢献や環境保全などSDGsに関係する取り組みを行っていますか。」(n=104)と質問したところ、「はい」が75.9%、「いいえ」が15.4%という回答となりました。

<2025年(n=104)>
・はい:75.9%
・いいえ:15.4%
・わからない:8.7%
<2022年(n=106)>
・はい:56.6%
・いいえ:21.7%
・わからない:21.7%
■「持続可能な成長目標を数点掲げ園内で毎年確実に実施」や「男性の保育士も女性と同じ立場で働いている」などの取り組みも
Q1で「はい」と回答した方に「Q2.取り組みの内容について具体的に教えてください。(自由回答)」(n=79)と質問したところ、「持続可能な成長目標を数点掲げ園内で毎年確実に実施するようにしています」や「ジェンダー平等を取り入れているため、男性の保育士も女性と同じ立場で働いている」など69の回答を得ることができました。
<2025年(n=79):自由回答・一部抜粋>
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二酸化炭素削減、バイオマス発電。
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持続可能な成長目標を数点掲げ園内で毎年確実に実施するようにしています。園長を先頭に組織を立ち上げワーキンググループを作って常に見直しをしています。外国人の児童も多くなっているので 多様性を重視し無理のない指導をするように心がけています。
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リサイクルできる素材で工作を行う。自然に触れる活動を定期的にとりいれる。
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廃材を集めて製作に使う、ごみの分別を子どもと一緒に行う、地域のごみ拾いに参加する、代用できるものやことはないかを考える、国籍や障害のあるなしにかかわらず受け入れる。
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ジェンダー平等を取り入れているため、男性の保育士も女性と同じ立場で働いている。
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保育園でコンポストに取り組むことで、ゴミを減らす方法や不要な生ゴミを堆肥にして野菜を育てることができると言う循環を間近にみて、興味感心をもってもらうようにしている。
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SDGsに関する教育と講習会を開いたり、実際にゴミの分別をしたりすること、あるいは食事の時にフードロスについての指導する。
<2022年(n=60):自由回答・一部抜粋>
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食事等のゴミを出さない取組み。
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環境問題に関心をもてるようなイベントの開催。
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使い捨てでなく様々な物のリサイクルを心がけている。
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子供服の回収リサイクルゴミ分別の徹底。
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ペットボトルのキャップを集めて寄付する。
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子どもたちにSDGsの大切さを教えている。
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オムツゴミの回収。
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畑での活動、地域のゴミ拾いなど。
■約7割の保育園が、SDGsに関して学ぶ機会を提供、2022年より9.6ポイント高い結果に
Q1で「はい」と回答した方に、「Q3.あなたが勤める保育園では、SDGsに関して学ぶ機会(研修・勉強会など)はありますか。」(n=79)と質問したところ、「はい」が69.6%、「いいえ」が26.6%という回答となりました。

<2025年(n=79)>
・はい:69.6%
・いいえ:26.6%
・わからない:3.8%
<2022年(n=60)>
・はい:60.0%
・いいえ:33.3%
・わからない:6.7%
■現役保育士の84.5%が、「保育の現場でSDGs目標に取り組みたい」と回答、2022年と同水準の結果に
「Q4.あなたは保育の現場でSDGs目標に取り組みたいと思いますか。」(n=104)と質問したところ、「とても思う」が42.2%、「思う」が42.3%という回答となりました。

<2025年(n=104)>
・とても思う:42.2%
・思う:42.3%
・あまり思わない:8.7%
・思わない:1.0%
・わからない:5.8%
<2022年(n=106)>
・とても思う:25.5%
・思う:59.4%
・あまり思わない:11.3%
・思わない:1.9%
・わからない:1.9%
■SDGsで取り組みたい項目、2022年と同じく「人々に保健と福祉を」と「質の高い教育をみんなに」が上位
Q4で「とても思う」「思う」と回答した方に、「Q5.取り組みたい項目を教えてください。(複数回答)」(n=88)と質問したところ、「人々に保健と福祉を」が39.8%、「質の高い教育をみんなに」が38.6%という回答となりました。

<2025年(n=88)>
・人々に保健と福祉を:39.8%
・質の高い教育をみんなに:38.6%
・貧困をなくそう:37.5%
・飢餓をゼロに:37.5%
・住み続けられるまちづくりを:33.0%
・ジェンダー平等を実現しよう:31.8%
・エネルギーをみんなに、そしてクリーンに:27.3%
・つくる責任つかう責任:25.0%
・安全な水とトイレを世界中に:23.9%
・人や国の不平等をなくそう:22.7%
・平和と公正をすべての人に:22.7%
・陸の豊かさも守ろう:21.6%
・海の豊かさを守ろう:20.5%
・働きがいも経済成長も:18.2%
・気候変動に具体的な対策を:17.0%
・産業と技術革新の基盤をつくろう:10.2%
・パートナーシップで目標を達成しよう:6.8%
<2022年(n=90)>
・人々に保健と福祉を:53.3%
・質の高い教育をみんなに:45.6%
・ジェンダー平等を実現しよう:41.1%
・住み続けられるまちづくりを:36.7%
・貧困をなくそう:34.4%
・平和と公正をすべての人に:32.2%
・人や国の不平等をなくそう:31.1%
・海の豊かさを守ろう:27.8%
・飢餓をゼロに:26.7%
・陸の豊かさも守ろう:26.7%
・安全な水とトイレを世界中に:23.3%
・つくる責任つかう責任:23.3%
・エネルギーをみんなに、そしてクリーンに:20.0%
・働きがいも経済成長も:16.7%
・気候変動に具体的な対策を:14.4%
・パートナーシップで目標を達成しよう:7.8%
・産業と技術革新の基盤をつくろう:5.6%
■約9割が、「保育園で環境問題や地域貢献など社会的な取り組みを行うべき」と実感、2022年から5.4ポイント増加
「Q6.保育園では環境問題や地域貢献など社会的な取り組みを行うべきだと思いますか。」(n=104)と質問したところ、「とても思う」が42.3%、「思う」が46.1%という回答となりました。

<2025年(n=104)>
・とても思う:42.3%
・思う:46.1%
・あまり思わない:7.7%
・思わない:1.0%
・答えたくない:2.9%
<2022年(n=106)>
・とても思う:29.2%
・思う:53.8%
・あまり思わない:12.3%
・思わない:2.8%
・答えたくない:1.9%
■保育園で環境問題や地域貢献に取り組むべき理由、「大人が見本を見せていかなければ何も変わらない」や「未来を担う子ども達が、小さいときからSDGsの考えにふれることが大切」など
Q6で「とても思う」「思う」と回答した方に、「Q7.その理由を具体的に教えてください。(自由回答)」(n=92)と質問したところ、「小さな子どもたちを前に、大人が見本を見せていかなければ何も変わらないので」や「未来を担う子ども達が、小さいときからSDGsの考えにふれることが大切だと思うから」など74の回答を得ることができました。
<2025年(n=92):自由回答・一部抜粋>
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一人一人の思案と行動、実効性が、とても大切になってくると思う。子供に伝えていきながら、簡単なことから一歩を踏み始めていけたら良いと思う。
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小さな子どもたちを前に、大人が見本を見せていかなければ何も変わらないので。
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地球温暖化が進んでいるのをここ数年実感するから、できることから意識して取り組むことが必要だと思う。
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子どもの頃の経験はとても大切だと思います。子どもの頃に取り組んだことは大人になっても覚えていたりと、影響すると思うので、思うと解答しました。
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未来を担う子ども達が、小さいときからSDGsの考えにふれることが大切だと思うから。
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小さい頃から持続可能な社会づくりについて考える機会があれば、価値観に影響を与えやすいから。
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未来を担う子どもたちが社会や地球の問題を小さい頃から感じ考え行動する機会は大切であるし、子どもをきっかけに保護者の方も考えるきっかけになるとおもうから。
<2022年(n=93):自由回答・一部抜粋>
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子供たちに将来そういった意識を自然と持ってもらうため。
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まだ小さなうちに当たり前のこととして身につけてほしいので。
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未来を担う子供たちに、SDGsの考えを早くから知り慣れてもらいたいから。
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小さい頃から当たり前に行動することが未来の当たり前に繋がっていくと思うから。
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地球に住み続けるためには、今生きている自分たちから、様々な問題に関心をもつべきだと思うから。
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将来を担う子どもたちに、見本を示すため。
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今後生きていく子どもたちが自然と環境について考えられるようにしていきたい。
■約8割が、「SDGsに取り組む施設・団体」への就職を希望
「Q8.あなたはSDGsに関する取り組みを行っている施設・団体に就職したいと思いますか。」(n=104)と質問したところ、「とても思う」が35.6%、「思う」が42.3%という回答となりました。

<2025年(n=104)>
・とても思う:35.6%
・思う:42.3%
・あまり思わない:17.3%
・思わない:4.8%
<2022年(n=106)>
・とても思う:23.6%
・思う:55.7%
・あまり思わない:17.9%
・思わない:2.8%
■SDGsに取り組む施設・団体に就職したい理由、「個人(家庭)では難しくても、会社で取り組むことでできることが増える」や「社会の役に立ちたいし、こどもにもその姿を見せていきたい」など
Q8で「とても思う」「思う」と回答した方に、「Q9.その理由を具体的に教えてください。(自由回答)」(n=81)と質問したところ、「個人(家庭)では難しくても、会社で取り組むことでできることが増えると思うから」や「社会の役に立ちたいし、こどもにもその姿を見せていきたいから」など60の回答を得ることができました。
<2025年(n=81):自由回答・一部抜粋>
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小さな一歩を始めることが大事なので。
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取り組んでいる事が、こどもに伝わり、未来につながる。
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個人(家庭)では難しくても、会社で取り組むことでできることが増えると思うから。
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社会の役に立ちたいし、こどもにもその姿を見せていきたいから。
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夏に水遊びや戸外遊びができない日が続く、ここ数年の地球の温暖化の加速度に大きな不安を感じています。他にも、目には見えない貧困(食生活の質の低下や家庭環境による教育の格差)など、保育園で働いていると、身近に社会の問題をひしひしと感じ、子どもたちの未来が心底心配になるので、SDGsの活動を取り入れて入る職場にとても感心があります。
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実際にこういうような取り組みをして、企業が主導でやっていかなければ、地球は良くならない。地球を汚しているのは資本主義なのだから。
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自分がかかわることのできる社会貢献。
<2022年(n=84):自由回答・一部抜粋>
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園全体として意識が高く、子供の教育にもよいから。社会貢献にもつながりそうだから。
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SDGsに対して取り組むことが当然の世の中になってきているほど、大切なことだから。
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自分自身も積極的に社会貢献したいと思ったから。
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平等意識のある職場は働きやすいと思うから。
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未来を見据えていると思うから。
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自分だけではなかなか何から取り組んでいけば良いのかわからないからです。
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保育園も環境や社会に適していく必要がある。子どもにも伝えていきたい内容だから。
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プライベートだけでなく、仕事でも持続可能な開発を続け、貢献したいから。
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社会で大事にされている取り組みを行うことに積極的だと感じるから。
■84.8%から、勤務先の保育園に「SDGsの取り組みを情報発信してほしい」との声、2022年から6.9ポイント減少
Q1で「はい」と回答した方に、「Q10.SDGsに関する取り組みについて、お勤めの保育園がより外へ情報発信をして欲しいと思いますか。」(n=79)と質問したところ、「とても思う」が41.8%、「思う」が43.0%という回答となりました。

<2025年(n=79)>
・とても思う:41.8%
・思う:43.0%
・あまり思わない:12.7%
・思わない:2.5%
<2022年(n=60)>
・とても思う:35.0%
・思う:56.7%
・あまり思わない:6.7%
・思わない:1.7%
■まとめ
今回は、SDGsを知っている現役保育士104名を対象に、2025年「保育の現場におけるSDGsへの取り組み」に関する定点調査を実施しました。
まず、「SDGsに取り組む保育園」は約8割(2022年比19.3ポイント増)で、うち約7割(2022年比9.6ポイント増)が、SDGsに関して学ぶ機会を提供していることが分かりました。また、現役保育士の84.5%が、「保育の現場でSDGs目標に取り組みたい」と回答しており、SDGsで取り組みたい項目では、2022年と同じく、「人々に保健と福祉を」(39.8%)と「質の高い教育をみんなに」(38.6%)が上位に挙げられています。さらに、約9割が、「保育園で環境問題や地域貢献など社会的な取り組みを行うべき」と感じており、2022年から5.4ポイント増加しました。最後に、84.8%(2022年比6.9ポイント減)から、勤務先の保育園に「SDGsの取り組みを情報発信してほしい」との声が寄せられています。
今回の調査では、保育の現場でSDGsへの取り組みが着実に浸透し、保育士の意識も大幅に高まっていることが明らかになりました。先行きが読みづらい現代社会において、幼少期から環境への配慮や社会の課題を知ることは、子どもたちがものごとを自分事として捉え、自ら課題を乗り越えようとする姿勢を育くむことができる点で、とても効果的な取り組みです。保育園がSDGsを積極的に推進することは、子どもたちに持続可能な社会の大切さを伝えるだけでなく、保育施設自体の魅力や価値を高め、保育士の働きがい向上にも寄与します。保育現場からSDGsの取り組みを発信し、地域社会と連携することで、子どもを中心とした持続可能な未来への架け橋となることが期待されます。
本調査のダウンロードはこちら:https://bit.ly/4d7D5Ne
■「子ねくとラボ」について

「子ねくとラボ」は、「子ども+Nursery(保育)+Education(教育)・Entertainment(エンターテインメント)+Creation(創造)+Trend(トレンド)」の要素から構成された、子どもと未来、そしてすべての人がConnect(繋がり、結びつき)する保育研究プロジェクトです。子育てや保育に関する「調査レポート」や「ニュース/記事」、また「子ねくとラボ」が提供しているサービスについて発信しております。
事業名 :子ねくとラボ
事業責任者 :末廣 剛
サービス内容:・選ばれる園づくりコンサルティングサービス
・保育施設向け研修&巡回サービス
・保育専門実証実験 コーディネートサービス
・スタートアップ支援サービス
■会社概要
会社名 :株式会社 明日香
設立 :1994年8月30日
代表取締役:萩野 吉俗
所在地 :東京都文京区小石川5丁目2番2号 明日香ビル3F
事業内容 :■保育室の設置・運営(院内保育室、企業内保育室、認可保育所)
■地方自治体と連携した子育て支援事業
(児童館、放課後児童クラブ、子育て支援拠点、こども広場等の運営)
■保育に関わる人材の派遣・紹介
(保育士・幼稚園教諭・看護師・栄養士など)
■訪問型子育て支援
(ベビー・キッズシッターサービス、家事代行サービス、地方自治体の委託業務)
■保育施設向け研修・巡回支援
■新規保育事業の開発及びコンサルティング
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