千葉大学と量子科学技術研究開発機構が包括的連携協定を締結。医療・創薬・情報・植物の分野で研究開発を推進。
国立大学法人千葉大学(学長:徳久剛史)と国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構(理事長: 平野俊夫)は、平成29年2月2日付で「国立大学法人千葉大学と国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構との包括的連携協力に関する協定書」を締結しました。
- 概要
両機関が有する研究ポテンシャルを相互に有効活用し、組織的連携を行うことにより、国際競争力のある研究を推進します。
- 千葉大学と量研機構の強みを活かした研究促進
千葉大学の強み(未来志向型総合大学)
・総合大学の強みを活かした異分野融合や新分野開拓の先進的な取組
・臨床医学における実績(医療の最前線、特に外科手術における豊富な経験や、脳やこころなど現代社会に特有の疾患への取組)
量研機構の強み(量子科学技術)
・量子科学技術に関する5つの研究拠点(放医研、高崎研、関西研、那珂研、六ケ所研)
・放射線・量子ビームと物質や生命との相互作用の理解と応用の研究・開発の先導
・量子イメージングによる診断、重粒子線がん治療のための臨床研究病院の保有
両者の強みを活かして、現代社会や今後の社会が向き合わなければならない、がん、認知症、子どものこころの問題をはじめ、いのち、くらし、エネルギーに関する研究開発に共に取組み、「知の獲得」と「技術の創出」を通して、課題の解決を図り、社会の要請に応えてまいります。
- 連携して推進する研究開発
「医療」・・・量子科学技術を駆使した高度機能イメージング診断(千葉大、放医研)
(1)「切らないMRI顕微鏡」脳腫瘍の病理に迫る画像技術
(2)超音波・MRIで可能となる生体内「硬さ診断」の高精度化
(3)高性能かつ普及型のPET/MRI一体型装置の開発
(4)世界初のOpenPET®を用いた正確ながん手術の実現
(5)認知行動療法の開発と治療効果の可視化
「創薬」・・・量子ビーム技術を駆使した創薬標的タンパク質の構造解析(千葉大、東海拠点)
~生命科学と量子科学技術の融合による薬剤開発への展開
「情報」・・・電子スピンを用いた次世代型情報デバイスの創成(千葉大、播磨拠点、高崎研)
~量子理論と技術を組合せ、超省電力デバイスを創成
「植物」・・・誰でもできるイオンビーム育種技術の開発(千葉大、高崎研、放医研)
~植物工学と量子ビーム技術による優良新品種解発法
- 本件に関するお問合せ
http://www.chiba-u.ac.jp/
量子科学技術研究開発機構: 経営企画部 広報課 TEL 043-206-3062
http://www.qst.go.jp/
すべての画像