サプライチェーンで選ばれる企業へ。「e-dash」を活用した“信金業界初”のサステナビリティ・リンク・ローン、利用企業が目指す未来
<事例公開>「e-dash」をCO2排出量等のモニタリング機能として組み込んだ「ぎふしんサステナビリティ・リンク・ローン」。初の融資を受けた企業と融資先の岐阜信用金庫へのインタビュー記事を公開
この度、本インタビュー記事を当社ウェブサイトに公開したことをお知らせします。
・インタビュー記事:https://e-dash.io/story/post-2036/
・関連リリース:岐阜信用金庫が「e-dash」を活用した独自スキームによる“信金業界初”のサステナビリティ・リンク・ローンを実行
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000128.000095916.html
「ぎふしんSLL」とは
「ぎふしんSLL」は、中小企業にも利用しやすい、脱炭素特化型のサステナビリティ・リンク・ローン(以下、SLL)です。
これまで大企業への大口SLLは実施されてきた一方で、中小企業向けSLLは、ローン締結時に定める目標(SPT、サステナビリティ・パフォーマンス・ターゲット)のモニタリング体制が中小企業側で不足している、融資先企業負担となる第三者評価のコストがかさんでしまう、などの理由から伸び悩んできました。
こうした背景から開発されたのが「ぎふしんSLL」です。
手間なく正確にCO2排出量の可視化が叶う「e-dash」をモニタリング体制に組み込むことで、企業にかかるモニタリングの負担を軽減。さらに、株式会社格付投資情報センターよりフレームワークの整合性評価を受けることで、企業が個別に第三者評価を取得する必要がなくなり、コストの課題も解消しました。
2023年8月には、初のSLL組成を堀江織物に対して実行。独自フレームワークでのSLL実行は、信用金庫業界初(※1)の事例となりました。
※1:岐阜信用金庫調べ
<堀江織物>「ぎふしんSLL」の利用に至るまで
堀江織物はポリエステルを中心とした布への印刷・加工業を営んでいます。
社長の武田さんは2019年、アパレル業界における従来の生産方法に比べて環境負荷の低い「オンデマンドアパレル」事業に参入したことをきっかけに、自社の事業が与える環境負荷に意識を向けるようになりました。
脱炭素に関しては「どこからどうやって手をつけていいものか」と具体的な行動に踏み出せずにいましたが、2022年12月に岐阜信用金庫の紹介で「e-dash」を導入。CO2排出量の可視化から取り組みを開始しました。
「ぎふしんSLL」での融資提案を受けたのは、その数ヶ月後のこと。
「サステナビリティについてこれまで迷いながらできていなかったことに取り掛かる資金的余裕も生まれるし、客観的な目標や評価のもとに脱炭素を進めていける」とのメリットを感じ、制度を利用することを決めました。
<堀江織物と岐阜信用金庫>今後の脱炭素取り組みへの展望
融資を受けるにあたって堀江織物は、SPTとして、2025年3月期から2028年3月期まで、CO2排出量を2022年3月期比で年間4.2%減らすことが求められています。
全社のCO2排出量の6割を占める電気から排出量削減に取り組む方針を立て、すでに本社工場の屋根などに太陽光発電設備の設置を完了しました。今後は、さらなる削減に向けて、電気契約をCO2フリー電気に切り替えることを検討しています。
また、e-dashのサポートを受けながら、中小企業版SBT認定(※2)の取得も目指しています。認定取得を発信することを通して、サプライチェーンでの存在感を高め、取引先からさらに選ばれるようになりたいという考えからです。
今回の融資に携わった岐阜信用金庫の担当者はインタビュー内で、企業にとって脱炭素が重要な経営課題となる中「地方の信用金庫発で、中小企業の脱炭素を後押しするSLLを構築・実行できたことを大変嬉しく思っている」とコメント。その上で、「今後もe-dashと連携しながら、地域の脱炭素を一貫して支援し、企業価値の向上や地域経済の発展に貢献していきたい」と語りました。
※2:SBTとは、パリ協定が求める水準に整合した、企業が設定する温室効果ガス排出削減目標のこと。このうち、中小企業向けの目標設定の枠組みのことを「中小企業版SBT」と言う
「e-dash」とは
「e-dash」は、CO2排出量削減への取り組みを総合的にサポートする三井物産発のサービスプラットフォームです(※3)。
脱炭素の第一歩であるCO2排出量の可視化については、電気やガス等のエネルギーの請求書をアップロードするだけで、事業を通じたCO2排出量(Scope 1・2)を自動で簡単に算出するなど、計算の手間を削減しながら正確なデータを蓄積できる仕組みを提供しています。サプライチェーン排出量(Scope 3)についても、ソフトウェア上で手軽に算出・可視化が可能です。
「e-dash」でのCO2排出量の算出については、大手監査法人による第三者検証を実施し、日本政府が策定した算定ガイドラインに基づいた正確な算定方法でご提供しています(※4)。
さらに、CO2排出量の可視化に留まらず、三井物産のネットワークも活用しながら、CO2排出量削減の各種施策の実行を支援します。
※3:三井物産、CO2排出量可視化・削減クラウドサービスを提供する「e-dash株式会社」を設立(2022年3月1日)
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000001.000095916.html
※4:国内初、大手監査法人によるCO2排出量可視化サービスの第三者検証を実施(2022年6月30日)
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000012.000095916.html
堀江織物株式会社 会社概要
設立:1969年7月
所在地:〒491-0125 愛知県一宮市高田字七夕田28
事業内容:ポリエステルを中心とした布への印刷全般、広告宣伝幕やアニメグッズの縫製
紅白幕、のぼりポールやスタンドなど取り付け器具の販売
URL:https://horieorimono.co.jp/
岐阜信用金庫
設立:1924年3月
所在地:〒500-8833 岐阜県岐阜市神田町6丁目11番地
事業内容:預金業務、貸出業務、為替業務、その他付随業務(ESG金融含む)
URL:https://www.gifushin.co.jp/
e-dash株式会社 会社概要
設立:2022年2月7日(三井物産100%子会社)
所在地:〒100-0004 東京都千代田区大手町1-2-1
コーポレートサイト:https://corp.e-dash.io/
事業内容:
▼CO2排出量可視化・削減サービスプラットフォーム「e-dash」の開発・運営
▼カーボンクレジットのマーケットプレイス「e-dash Carbon Offset」の運営https://carbon-offset.e-dash.io/
▼カーボンニュートラルを加速させるメディア「accel.」の運営
▼国内企業における環境対策情報の検索サイト「accel.DB」の運営
【お客様からのお問い合わせ先】
e-dash株式会社 営業担当
e-mail:hello@e-dash.io
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