【猛暑時代の保育現場を緊急調査!】 保育士の96.0%が「5年前より暑さが厳しい」 熱中症対策「強化した」が82.0%の実態
〜保育士給与10%上昇も「実感なし」が半数超、保育現場の構造的課題が浮き彫りに〜
株式会社明日香(本社:東京都文京区、代表取締役:萩野 吉俗、https://www.g-asuka.co.jp/index.htm)が運営する子どもと未来、そしてすべての人がConnect(繋がり、結びつき)する保育研究プロジェクト「子ねくとラボ(https://konnect-labo.jp/)」は、勤続年数5年以上の常勤保育士100名を対象に、保育園での熱中症対策に関する実態調査を実施しましたので、お知らせいたします。

-
01|保育園で実施している熱中症対策、「定期的な水分補給の実施」(81.0%)や、「外遊び時間の調整」(78.0%)
-
02|保育園における子どもへの熱中症対策の課題、「外遊びとのバランスが取りにくい」が62.9%で最多
-
03|個人的に工夫している暑さ対策や熱中症予防のアイデア、第1位「室内遊びのバリエーションを増やしている」
■調査概要
-
調査名称:保育園での熱中症対策に関する実態調査
-
調査方法:IDEATECHが提供するリサーチマーケティング「リサピー®︎」の企画によるインターネット調査
-
調査期間:2025年9月5日〜同年9月12日
-
有効回答:勤続年数5年以上の常勤保育士100名
※合計を100%とするため、一部の数値について端数の処理を行っております。そのため、実際の計算値とは若干の差異が生じる場合がございます。
≪利用条件≫
1 情報の出典元として「子ねくとラボ」の名前を明記してください。
2 ウェブサイトで使用する場合は、出典元として、下記リンクを設置してください。
■96.0%の保育士が、5年前と比べて夏の暑さが「厳しくなった」と回答
「Q1.あなたは、5年前と比べて夏の暑さが厳しくなったと感じますか。」(n=100)と質問したところ、「非常にそう思う」が81.0%、「ややそう思う」が15.0%という回答となりました。

・非常にそう思う:81.0%
・ややそう思う:15.0%
・あまりそう思わない:2.0%
・全くそう思わない:0.0%
・わからない/答えられない:2.0%
■82.0%が、5年前よりも「熱中症対策」を強化
「Q2.あなたは、熱中症対策について、5年前と現在(2025年)を比較してどのような変化がありましたか。」(n=100)と質問したところ、「対策を大幅に強化した」が35.0%、「対策をやや強化した」が47.0%という回答となりました。

・対策を大幅に強化した:35.0%
・対策をやや強化した:47.0%
・あまり変わらない:14.0%
・以前の方が対策していた:1.0%
・わからない/答えられない:3.0%
■保育園で実施している熱中症対策、「定期的な水分補給の実施」や「外遊び時間の調整」が上位
「Q3.現在、あなたの保育園で実施している熱中症対策について教えてください。(複数回答)」(n=100)と質問したところ、「定期的な水分補給の実施」が81.0%、「外遊び時間の調整」が78.0%、「室温・湿度の管理」が72.0%という回答となりました。

・定期的な水分補給の実施:81.0%
・外遊び時間の調整:78.0%
・室温・湿度の管理:72.0%
・日陰の確保:48.0%
・熱中症症状の観察:46.0%
・保護者への情報提供:38.0%
・涼しい服装への配慮:23.0%
・職員研修の実施:23.0%
・冷却グッズの活用:21.0%
・その他:1.0%
ープール遊びの時期を早める
・わからない/答えられない:3.0%
■保育園で子どもへの熱中症対策において課題に感じていること、第1位「外遊びとのバランスが取りにくい」
Q3で「わからない/答えられない」以外を回答した方に、「Q4.現在、あなたの保育園で子どもへの熱中症対策において課題に感じていることを教えてください。(複数回答)」(n=97)と質問したところ、「外遊びとのバランスが取りにくい」が62.9%、「適切な判断基準が分からない」が39.2%、「子ども一人ひとりの体調管理が困難」が30.9%という回答となりました。

・外遊びとのバランスが取りにくい:62.9%
・適切な判断基準が分からない:39.2%
・子ども一人ひとりの体調管理が困難:30.9%
・施設の環境(エアコン等)が不十分:28.9%
・緊急時の対応に不安がある:24.7%
・職員の知識・スキルが不足している:17.5%
・保護者の理解を得るのが難しい:14.4%
・最新情報の入手が困難:6.2%
・その他:0.0%
・特に課題は感じていない:8.2%
■個人的に工夫している暑さ対策や熱中症予防のアイデア、「室内遊びのバリエーションを増やしている」が49.0%、「職員間での情報共有を工夫している」が36.0%
「Q5.あなたが個人的に工夫している暑さ対策や熱中症予防のアイデアがあれば教えてください。(複数回答)」(n=100)と質問したところ、「室内遊びのバリエーションを増やしている」が49.0%、「職員間での情報共有を工夫している」が36.0%、「体調チェックの方法を工夫している」が31.0%という回答となりました。

・室内遊びのバリエーションを増やしている:49.0%
・職員間での情報共有を工夫している:36.0%
・体調チェックの方法を工夫している:31.0%
・環境づくりを工夫している:29.0%
・保護者とのコミュニケーションを強化している:26.0%
・子どもが楽しめる水分補給の工夫をしている:25.0%
・暑さを視覚的に伝える工夫をしている:23.0%
・その他:1.0%
ー汗腺の発達を促すため冷やしすぎない
・特にない:8.0%
・わからない/答えられない:4.0%
■「日陰で水遊び」や、「指数計を見ながら外遊びの判断」などの工夫も
Q5で「特にない」「わからない/答えられない」以外を回答した方に、「Q6.Q5で回答した以外に、暑さ対策や熱中症予防で工夫していることがあれば、自由に教えてください。(自由回答)」(n=88)と質問したところ、「日陰で水遊び」や、「指数計を見ながら外遊びの判断」など69の回答を得ることができました。
<自由回答|一部抜粋>
-
日陰で水遊び。
-
顔色や体温、室温気温を頻繁に見て状況に応じた対応を取る。
-
テントを使い日陰を作り、プール遊びもその下で行っています。
-
OS1の使用も状況に合わせて行う。
-
指数計を見ながら外遊びの判断。
-
プールはなくなってしまったのですが、水遊びを頻繁に行い、氷を作ったりもして戸外遊びも充実できるようにしている。
-
水筒を持参、こまめに水分をとってもらう。
-
砂場など座って遊ぶ場所には日除けのテントを貼っています。あとはミストを常時つけています。
-
看護師と連携して、常に最新の情報をもとに適切な対策を行えるようにしている。
■83.0%の保育士が、熱中症対策に関する専門的な指導やサポートがあれば「活用したい」と回答
「Q7.あなたは、熱中症対策に関する専門的な指導やサポートがあれば活用したいと思いますか。」(n=100)と質問したところ、「ぜひ活用したい」が30.0%、「機会があれば活用したい」が53.0%という回答となりました。

・ぜひ活用したい:30.0%
・機会があれば活用したい:53.0%
・あまり必要性を感じない:10.0%
・全く必要性を感じない:4.0%
・わからない/答えられない:3.0%
■まとめ
今回は、勤続年数5年以上の常勤保育士100名を対象に、保育園での熱中症対策に関する実態調査を実施しました。
まず、96.0%の保育士が、5年前と比較して「夏の暑さが厳しくなった」と感じており、熱中症対策については、82.0%が対策強化を図っていることが分かりました。現在実施している熱中症対策としては、「定期的な水分補給の実施」(81.0%)や、「外遊び時間の調整」(78.0%)が上位となっています。一方で、保育園における子どもへの熱中症対策における課題については、62.9%が「外遊びとのバランスが取りにくい」、39.2%が「適切な判断基準が分からない」と回答しています。個人的に工夫している対策では、「室内遊びのバリエーションを増やしている」(49.0%)や、「職員間での情報共有を工夫している」(36.0%)という回答が得られました。最後に、熱中症対策に関する専門的な指導やサポートの活用意向については、83.0%が前向きな姿勢を示しました。
今回の調査では、保育現場における熱中症対策の強化する一方で、実践における様々な課題が明らかになりました。地球温暖化の影響により年々暑さが厳しくなる中、保育士は子どもたちの健康と安全を守りながら、成長に必要な外遊びの機会も確保しなければならないという難しいバランスを求められています。適切な判断基準の不明確さや、個々の子どもの体調管理の困難さなど、現場の保育士が抱える不安は深刻です。このような状況において、専門的な知識やサポート体制の充実が急務となっており、保育施設と専門機関が連携した包括的な熱中症対策支援が、子どもたちの安全確保と保育士の負担軽減の両立に寄与するのではないでしょうか。
■「子ねくとラボ」について

「子ねくとラボ」は、「子ども+Nursery(保育)+Education(教育)・Entertainment(エンターテインメント)+Creation(創造)+Trend(トレンド)」の要素から構成された、子どもと未来、そしてすべての人がConnect(繋がり、結びつき)する保育研究プロジェクトです。子育てや保育に関する「調査レポート」や「ニュース/記事」、また「子ねくとラボ」が提供しているサービスについて発信しております。
事業名 :子ねくとラボ
事業責任者 :末廣 剛
サービス内容:・選ばれる園づくりコンサルティングサービス
・保育施設向け研修&巡回サービス
・保育専門実証実験 コーディネートサービス
・スタートアップ支援サービス
■会社概要
会社名 :株式会社 明日香
設立 :1994年8月30日
代表取締役:萩野 吉俗
所在地 :東京都文京区小石川5丁目2番2号 明日香ビル3F
事業内容 :■保育室の設置・運営(院内保育室、企業内保育室、認可保育所)
■地方自治体と連携した子育て支援事業
(児童館、放課後児童クラブ、子育て支援拠点、こども広場等の運営)
■保育に関わる人材の派遣・紹介
(保育士・幼稚園教諭・看護師・栄養士など)
■訪問型子育て支援
(ベビー・キッズシッターサービス、家事代行サービス、地方自治体の委託業務)
■保育施設向け研修・巡回支援
■新規保育事業の開発及びコンサルティング
このプレスリリースには、メディア関係者向けの情報があります
メディアユーザー登録を行うと、企業担当者の連絡先や、イベント・記者会見の情報など様々な特記情報を閲覧できます。※内容はプレスリリースにより異なります。
すべての画像