サイバーセキュリティの知識を活用したボランティア活動
~国立高専機構の人材育成事業(K-SEC) 鹿児島高専の場合~
鹿児島工業高等専門学校(鹿児島県霧島市 校長:氷室昭三 以下「鹿児島高専」)は全国高専が行うK-SECサイバーセキュリティ人材育成事業に参画し、そこで学んだ知識を活用して具体的な行動を起こしています。2019年から関連する活動として、学生による小中学校への出前講座をボランティアの一環として行っています。6月13日には霧島市立隼人中学校で実施しました。
これは低年齢層に対してインターネットに接続可能なデジタルデバイスのリスクを知ってもらうと共に、対応方法を講義することで安全な利用を促す試みです。鹿児島県警からは、「サイバー防犯ボランティア」として鹿児島高専の学生に委嘱状が交付されています。高専生による小中学生への説明は、大人が話すよりも年齢の近い高専学生自らの経験も踏まえて話をするため、聴講者の興味を惹きやすいと好評を得ています。
これは低年齢層に対してインターネットに接続可能なデジタルデバイスのリスクを知ってもらうと共に、対応方法を講義することで安全な利用を促す試みです。鹿児島県警からは、「サイバー防犯ボランティア」として鹿児島高専の学生に委嘱状が交付されています。高専生による小中学生への説明は、大人が話すよりも年齢の近い高専学生自らの経験も踏まえて話をするため、聴講者の興味を惹きやすいと好評を得ています。
鹿児島県警からの委嘱状交付の様子
国立高専機構におけるサイバーセキュリティ人材育成事業(KOSEN Security Education Community)
<目的>
高専で学ぶ専門分野において「守るべきものは何か」を考えることができる技術者になるため、機械・建築・土木・電気/電子・材料・生命など工学分野の技術者が持つべきセキュリティ意識や技術を身につけさせること、そして、情報系技術者には、社会で必要とされているサイバーセキュリティ技術を身につけさせることを目指します。
<サイバーセキュリティ人材育成を担うK-SEC>
多様な進化を続けるサイバー攻撃。一方、個人から企業、官公庁や社会基盤にいたるまで、インターネットを活用した情報の受発信(インターネット・テクノロジー=IT)は重要な役割を担っています。大切なITを悪質な攻撃から守っていくために、サイバーセキュリティに特化したスキルの高い人材が求められています。貴重な人材輩出の役割の一角を担うのがK-SECです。全国の国立高専では、K-SECの事業として、セキュリティの基本教材の開発や、演習教材を導入した演習等を行い、サイバーセキュリティの分野で社会に貢献できる人材育成を行っています。
本校での活動
合宿でマイコンを用いた演習に参加している様子
初年度である2019年度は瀬戸山拓斗君、松樹美羽さん、岡本康太君の3名がK-SEC事業への参加を希望しました。まずサイバーセキュリティに関する知識を得るために、九州地区拠点校である佐世保高専が主催する合宿へ参加し、その中でサイバーセキュリティの専門家から講義を受け、またマイコンやパソコンを用いて実際に危険性を体験する実習に参加しました。
その後は学生自身が講義内容を考えて発表資料を作成しました。また、この活動に賛同頂いた鹿児島県警から当該学生へ委嘱状が授与されました。これが人材育成事業(K-SEC)に参画した学生がサイバーセキュリティの知識を活用し、小中学校への出前講座を行うというボランティア活動につながりました。
講義のスライド
2021年度訪問先での講義の様子
指導担当:電気電子工学科 准教授 枦健一 / 電子制御工学科 講師 福添孝明
*鹿児島高専SSD(Supporting Students Dreams)とは~ 鹿児島高専に在籍する学生に、各種コンテストへの参加や社会貢献への参画を通じて、 『将来の自分をかたち作る新たな武器を手に入れてもらう』と共に、『高専生のポテンシャルの高さを世の中に広く情報発信してもらう』ことを目的としています。これまでの実績としては、①教育委員会を通じ、離島の小中学校に出前授業や講話を行った「サイバーセキュリティボランティア」(セキュリティ人材育成事業)。②今まで応募できなかったコンペの部門に挑戦し、147応募作品中12作品の本選進出に選ばれ、審査員特別賞を受賞した「空間デザイン部門応募プロジェクト」。③鹿児島県伊佐市牛尾校区コミュニティとコラボして、地域の伝統や風習を後世に伝える活動に参画した「コミュニティ教科書作りワークショップ」等があります。
鹿児島高専について
所在地:鹿児島県霧島市隼人町真孝1460-1
校長:氷室 昭三
設立:昭和38年4月
URL:http://www.kagoshima-ct.ac.jp/
地域貢献の基本方針
鹿児島高専
(1) 地域社会及び地域産業界が抱える課題の把握に努め、地域が必要とする取組みや地域に実りある結果をもたらす活動を推進する。
(2) 産学官連携活動及び地域企業や機関等に対する技術開発支援等を集約的に推進するための組織を設置する。
(3) 教職員及び学生は、地域社会の一員として、地域住民や団体、自治体、他の教育機関等との相互協力に努め、地域社会との共生を図る。
【本リリースに関する報道お問い合わせ先】
鹿児島工業高等専門学校総務課企画係
TEL:0995-42-9038
e-mail:kikaku@kagoshima-ct.ac.jp
https://www.kosen-k.go.jp/Portals/0/60th/
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