【特許権利化】AIに「実行」は許しても「確定」の権限は委ねない。「次世代AI・オンチェーン金融」の融合に潜む脆弱性を “権限分離” で制御し、確かな認可証跡を「BaaS」へ刻む、日本初の特許(※1)
AIの判断を、AI単独では確定させません。「AIオーケストレーション」の合議によって認可し、その証跡を「BaaS」へと記録します。取り消しのできない重大な一手を確定前に未然に防ぐ確固たる仕組みを権利化
サイカルトラスト株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役:須江剛、以下「サイカルトラスト」)は、日本国特許(特願2026-180158)について、2026年8月25日、特許庁より特許査定を受領し権利化が確定したことを発表します。特許番号は、付番後に別途公表します。
現在、国家・産業戦略として推進される「次世代AI・オンチェーン金融構想」は、AIエージェントとブロックチェーンを融合させ、商取引から決済、融資に至る経済活動を24時間365日、自律的かつシームレスに連結する構想を描いています(※2)。
この構想下、送金や権利の移転は人間の介在を離れ、AIエージェントの自律的な判断に基づいて実行されます。しかしながら、AIへ実行権限を委譲した瞬間、その一手を制御・停止する手段は失われます。さらに、オンチェーン上で一度確定した取引結果は、技術的構造上、不可逆的であり取り消すことができません。
本特許は、AIにおける重大な脆弱性を技術の力で克服する画期的なソリューションです。最大の特徴は、AIエージェントのアクション要求を即時承認せず、安全のために一旦保留する点にあります。そして「AI認証局の役割を担う『鑑定証明システム(R)』」が、異なる主体が運営する複数のAIモデルを「AIオーケストレーション」で束ね、まるで裁判所の合議制のように厳格な相互判定を行います。この審査に合格した要求にのみ「VC(認可証明書)」が発行され、安全が担保された状態で処理が通過します。不合格となった場合は保留措置とし、直ちにAIエージェントの運営主体へ通知を行うことで、堅牢なAIガバナンスを実現します。
すなわち、「AIの行動をAIたちが審査する裁判所」をシステム化し、誰もが安心してAIを利活用できる社会基盤を構築する技術です。

第1章 決済が「24時間365日」動き出す ~ 「ステーブルコイン」と「トークン化預金」 ~
第1節 2つの新しい決済手段
いま、決済の手段そのものが変わろうとしています。中心にあるのは、「ステーブルコイン(Stablecoins)」と「トークン化預金(Tokenized Deposit)」です。
「ステーブルコイン」は、法定通貨と価値が連動するよう設計されたデジタル通貨です。「トークン化預金」は、銀行預金をブロックチェーン上で移転できるようにしたものです。
後者について、「次世代AI・オンチェーン金融構想PT(プロジェクトチーム)提言」(以下、「本提言」)では、異なる発行銀行間での資金移転において、事後的に覆る可能性を排除した「決済の最終的な確定を担保する観点」から、日本銀行における当座預金そのものをトークン化する対応が不可欠であると指摘しています(※2)。
つまり、両者の大きな違いは、その安全性を支える法的枠組みにあります。非銀行が発行する「ステーブルコイン」は預金保険の対象外であり、発行者に供託等の資産保全を義務付ける別の枠組みのもとで管理されます。一方、銀行が発行する「トークン化預金」は、実体が従来の銀行預金そのものであるため、厳しい健全性規制や預金保険制度がそのまま適用されます(※3)。
第2節 商流と決済の一体化
「本提言」が描くのは、この2つが商流・物流と連結する世界観です。
たとえば、部品供給業者が納品した瞬間、検収データと連動してAIが契約条件を即時に検証し、円建て「ステーブルコイン」や「トークン化預金」によって自動決済される ―― 長期にわたる支払サイトは消え、中小の下請企業は受注と同時にキャッシュフローを得ることができるようになります(※2)。
決済は、人の承認を待たずに動き始めます。問題は「動き出した後に誰も止められないこと」です。

第2章 便利さの裏側にある3つの取り返しのつかない課題
第1節 オンチェーンにおける「組戻し」の不在
銀行振込であれば振込先を誤ったとき、振り込んだ資金を受取人から返却してもらう「組戻し」の手続きが可能です(※5)。この手続が可能なのは、取引の間に立つ管理主体が存在するからです。
一方、オンチェーンでは、その前提が失われます。ブロックチェーン上で一度確定した移転は取り消すことができず、銀行振込のような「組戻し」の仕組みも存在しません(※4)。
第2節 預金通帳の公開に等しいプライバシーリスク
パブリックチェーンでは、誰が誰にいくら支払ったかが記録として残ります。その履歴はEtherscan(イーサリアムスキャン)等のエクスプローラから誰でも閲覧でき、取引の内容を第三者に見られてしまいます。現実世界に置き換えれば、預金通帳を公開しているのと変わりません。
第3節 小口決済の累積による未承認規模の資金移動
AIエージェントは、24時間365日、小口の決済を自動で実行します。一つひとつの指示は与えられた権限の範囲内であっても、それが積み重なり、分割され、さらに他のAIエージェントへ委任されていけば、誰も承認していない規模の資金移動が成立してしまいます。
「本提言」も、必ずしも本人確認されていない者の間で「ステーブルコイン」・「トークン化預金」が転々流通する中でマネー・ローンダリングがなされ得ること、送金により外為規制が事実上潜脱される懸念を挙げています(※2)。

第3章 「鑑定証明システム(R)」による3つの解決策
第1節 確定の保留と権限の分離
ブロックチェーン特有の「一度確定した取引は取り消せない(組戻し不可)」という課題は、先述した「アクション要求の保留」と「AI認証局の役割を担う『鑑定証明システム(R)』」の仕組みによって解決されます。
すなわち、取り返しがつかなくなる前に「実行」と「承認」のプロセスを完全に分離することで、不可逆的な資金流出や誤動作を未然に防ぐ、オンチェーン決済のための確固たる安全網として機能します。
第2節 確定前におけるデータの秘匿および利用制限
ブロックチェーン特有のプライバシーリスクに対しては、サイカルトラストが別途権利化している「ゼロ知識証明」に関する特許群を組み合わせることにより取引履歴そのものを秘匿化することが可能です。内容を明かすことなく「条件を満たしたという事実だけを証明する技術」を利活用します。
第3節 一連の行為の統合審査
小口決済の累積や分割によって生じる「未承認規模の資金移動」やマネー・ローンダリングなどのリスクは、個々の要求を「一連の行為」として統合審査することで解決します。
本システムは、単発の少額決済を独立して評価するのではなく、時間軸やAIエージェント間の委任関係を含めた全体像を「AI認証局の役割を担う『鑑定証明システム(R)』」が24時間365日監視し続けます。たとえ一つひとつは権限内の処理であっても、全体として異常や規制潜脱の疑いがある挙動は即座に検知・保留し、予期せぬ巨額の資金流出を未然に防ぎます。

第4章 サイカルトラスト 代表取締役 須江 剛 コメント
私は「次世代AI・オンチェーン金融構想PT提言」を全面的に支持いたします。この領域における国家主権の確保は、今後10年の日本の国運を左右する極めて重要な課題にほかなりません。
そのうえで、あえて申し上げます。自律的なAIエージェントに対して一度でも実行権限を与えれば、その暴走を事後的に止める手段は、もはや人間の手には残されていません。ましてやオンチェーン上で確定した取引は不可逆であり、決して取り消すことはできません。ここにこそ、「本提言」における最大の急所が潜んでいます。
「本提言」では、「ステーブルコイン」や「トークン化預金」を用いた決済にとどまらず、「現実資産(RWA:Real World Asset)」のオンチェーントークン化と、それを担保とした融資の実現が掲げられています。そして、「RWA」の定義や監査、「KYC(本人確認)」や「AML(マネー・ローンダリング対策)」といった相互運用のための厳格なルールメイキングを急ぐべきだとされています。
さらに、「オンチェーン金融への対応が遅れ、我が国の決済インフラを外国に委ねることになれば、経済安全保障上のリスクと通貨代替リスクに直結する」と強く警告しています(※2)。
私は、ここに一点、重要な視点を付け加えたいと考えます。それは、たとえ決済インフラを国内に確保したとしても、そのネットワーク上で行われる無数の自動取引を「検証し、必要に応じて即座に止められる仕組み(統制力)」を自ら持たなければ、真の意味で主権を確保したとは言えないということです。
私たちサイカルトラストは、本特許の取得と同日付にて、「AIオーケストレーションがVC(認可証明書)を自動発行する姉妹特許の権利化も完了」いたしました(※6)。これにより、AIの「判断を証明する特許」と「行為を統制する特許」という不可欠な二層構造を同時に確立したことになります。
この堅牢な安全網こそが、日本の次世代金融インフラを真に守り抜く盾となると確信しています。
ここに改めて明言いたします。サイカルトラストは本件を含む「鑑定証明システム(R)」特許群について、今後も「分割出願」などを半永久的に継続して参ります。係属中の出願を常に維持し、技術の進化に応じて権利範囲を更新し続けることで、追随者の模倣を許しません。日本発の「ルールメイカー」として、「次世代AI・オンチェーン金融構想」時代のトラスト基盤を、日本から世界へ実装して参る所存です。

第5章 サイカルトラストに関しまして
(1)会社概要
サイカルトラストは、「AIオーケストレーション」×「ブロックチェーン」を用いて、あらゆる資産の「真正性(トラスト)」、「本人証明」、「商品の所有者証明」、「サプライチェーン・トレーサビリティ証明」、「環境デューデリジェンス証明」、その他「人権デューデリジェンス証明」などを担保する「鑑定証明システム(R)」を開発する企業です。
中核となる特許群は、その基本特許としての功績が認められ、2025年に「発明大賞(発明功労賞)」を受賞しています。
【公式Webサイト】
【公式YouTube】
https://www.youtube.com/@cycaltrust_official
(2)ヴィジョン:「ウソ・偽りのないトラストな世界を」
かつてインターネット黎明期、偽サイトや盗聴からWebの世界を救ったのは、「http」から「https」への格上げとそれを支えた「セキュリティ認証局」の誕生でした。通信相手がトラスト(本物)であることを第三者が証明する仕組みが整ったことで、世界中で安全なEコマースや金融決済が可能になりました。
そして今、AIエージェントが自律的に社会を動かす時代を迎え、私たちは当時とは比較にならない規模の脅威、すなわち「フロンティアAI」の制御不能化や「ディープフェイク」による偽装に直面しています。次の時代、世界中のすべてのAIに必須となるのは、そのAIが「トラスト(本物)か」「安全か」を第三者としてリアルタイムに鑑定証明する「AI認証局」であると、私たちは考えています。サイカルトラストは、この未来のAI社会における「関所となる技術」について、特許群の出願・権利化を引き続き体系的に進めて参ります。
私たちは、この「AI認証局」という次世代インフラの確立を、充電・通信端子を世界共通にした「USB タイプC」の歴史になぞらえています。かつて特定メーカーの「独自端子」は、巨大なエコシステムを背景に「業界標準(デファクトスタンダード)」の地位を築いていましたが、「国際標準規格(デジュールスタンダード)」ではありませんでした。一方、「USB タイプC」は「IEC規格(IEC 62680-1-3)」として「国際標準規格」と認定されEUの共通充電器指令に採用された結果、世界を席巻していた「独自端子」をも置き換え、世界共通のインターフェースとなりました。最終的に市場を制したのは、「国際標準規格」を押さえた側でした。
サイカルトラストも、40件超の国内外特許・出願からなる特許網(知財の盾)に加え、世界中のサプライチェーンや企業が安心して繋がり合うための国際標準規格「ISO 26345」(ISO/TC 307にて策定中)について、提案・原案作成を主導しています。私たちが目指すのは、乱立する独自技術を一つの共通ルールに収れんさせ、あらゆるビジネスが世界中でその恩恵を等しく享受できる、トラスト領域における「USB タイプC」のポジションです。
かつて安全なインターネットが世界にイノベーションをもたらしたように、サイカルトラストは「国際標準規格」により「ウソ・偽りのないトラストな世界を」実現して参ります。
(3)加盟団体
・「国際標準規格(ISO/TC307)WG8」:国内委員
・JIPDEC主催「ブロックチェーン国際標準活動活性化研究会」:会員
・国際半導体製造装置材料協会(SEMI):関連会員(ブロックチェーンワーキンググループ参画)
・一般社団法人データ社会推進協議会(DSA):賛助会員
(4)本件に関する報道関係者お問い合わせ先
【公式お問い合わせフォーム】
https://cycaltrust.co.jp/jp/#contact
第6章 本リリースの出典
(※1)2026年8月26日時点、サイカルトラスト調べ(J-PlatPat検索)。
(※2)自由民主党政務調査会デジタル社会推進本部 次世代AI・オンチェーン金融構想PT「次世代AI・オンチェーン金融構想PT提言」(令和8年5月19日)
(https://storage2.jimin.jp/pdf/news/policy/213248_5.pdf)
(※3)JPYC株式会社「日本円ステーブルコイン「JPYC」、シリーズB 2ndクローズ 28億円を追加調達」(2026年4月20日配信)
(https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000313.000054018.html)
(※4)金融庁「事務局説明資料」(第5回 金融審議会 資金決済制度等に関するワーキング・グループ 資料1、2024年11月21日)
(https://www.fsa.go.jp/singi/kessaiseido_wg/siryou/20241121/1.pdf)
(※5)住信SBIネット銀行「〔振込振替〕組戻しとはなんですか?」
(https://help.netbk.co.jp/faq_detail.html?id=942)
(※6)『【特許】内閣府「AI プリンシプルコード」が求める“AIの中身開示”を、誰もが”検証できる特許”を権利化。日本初、「AIオーケストレーション」が「VC」を発行し「BaaS」へ記録する手法で実現(※1)』(2026年8月31日配信)
(https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000165.000044818.html)
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