週末の寄り道行動を調査――2024年2月のデータをもとに無意識の行動を分析

レイ・フロンティア株式会社

レイ・フロンティア株式会社(本社:東京都台東区、代表取締役:田村建士 以下、レイ・フロンティア)は、2024年2月の週末の移動データを活用して、外出先から帰宅する際に「直帰する人」と「寄り道をしてから帰宅する人」の割合や寄り道先などの行動パターンに関するデータを公開した事をお知らせします。

※本プレスリリースはレイ・フロンティアが運営する「Rei Frontier Tech Blog」の転載となります。

 Rei Frontier Tech Blog:https://tech-blog.rei-frontier.jp/entry/2024/04/11/092435



  • 1. 外出先から帰宅まで

突然ですが、みなさん週末はどのようにお過ごしですか?

3年前に都内から群馬県へ移住した筆者は週末の過ごし方がガラリと変わりました。具体的には、都内で生活しているときは駅ビルのショップや新店舗に立ち寄ったり、友人と晩ごはんを一緒に食べてから帰宅したりしていましたが、現在はリモート勤務のため仕事中は家で過ごすことが多く、週末はほぼ家族でショッピングモールやキャンプなどのアウトドアに行くことが中心となりました。

また、移動方法も都内では徒歩、自転車、電車移動でしたが、現在は自動車移動が中心となりました。


さて、みなさんに質問です。

目的地での予定が終わったあと、帰宅までの間にどこか寄り道をしますか?


今回のブログでは「週末の外出時、帰宅までの間に寄り道をするかどうか」に焦点を当て、時間別、曜日別、目的地別に調査してみました。

弊社に蓄積されているデータを用いて、無意識の行動や傾向について考えてみましょう。


  • 2. 調査元データ

データは弊社アプリ「SilentLog」から匿名化されたものであり、推定情報に基づいています。

SilentLog:日々の歩数や移動などの位置情報と写真を自動的に記録するライフログアプリ

※データはあくまで弊社サービスで収集したもので、実際とは異なる場合がございます


<データ概要>

調査対象期間

2024年2月の金土日(午後の移動データのみ)を対象

[ 2/2, 2/3, 2/4 ]、[ 2/9, 2/10, 2/11 ]

[ 2/16, 2/17, 2/18 ]、[ 2/23, 2/24, 2/25 ]

調査対象エリア

47 都道府県

調査対象者

期間内に帰宅の履歴があるユーザー

※外出していないなど帰宅のデータがない方は除外

調査対象者数

調査期間中の対象ユーザーデータを100とした時の比率

推定年齢

推定居住地

弊社アプリSilentLogより収集したデータに独自の機械学習推定処理を利用



<寄り道の定義>

今回の調査で扱う「寄り道」の仮定

「職場 or 最長滞在場所」から自宅の経路における以下の条件に合致する滞在地を寄り道先とする。

・午後(12時~23時59分)の移動を対象

・3分以上60分未満の滞在

・1分あたり平均20歩以上

除外される例

・営業など移動ばかりの人

・自宅に帰らない人

・長時間滞在(目的地であって寄り道先とは考えない:飲み会など)

・3分以上滞在するがほとんど歩かない(カフェで時間つぶしなど)

・直帰「職場 or 最長滞在場所」から自宅の経路において寄り道がない(検知されない)経路の場合

今回の調査で扱う「直帰」の仮定

[職場 or 最長滞在場所] から自宅の経路において寄り道がない(検知されない)経路を直帰とする。

滞在場所について

自宅・職場:推定データ

最長滞在場所:自宅、職場以外の滞在のうち、1時間以上の滞在場所

寄り道先の業種

寄り道先とOSM(OpenStreetMap)データとのPOIマッチングによるOSMカテゴリ値

※GPSのズレで寄り道先や商業施設に違いがある可能性がございます。

※OSMカテゴリは登録した方の情報で表示されるため表記ブレがある可能性がございます。

OSM(OpenStreetMap):誰でも自由に地図を使えるよう、みんなでオープンデータの地理情報を作るプロジェクトです。地図のWikipediaとも言われています。


【結果まとめ】

・自動車生活圏の地域の方が寄り道をしている割合が多い

・女性の方が若干多く寄り道をしている

・金土日それぞれに寄り道先の特徴が見られた


  • 3. 調査対象について(都道府県・年代・性別)

はじめに、SilentLogユーザー全体を調査しました。


寄り道と直帰のユーザーを比較したところ、寄り道比率(全対象日)は11.1%でした。

次に、曜日別で見ると寄り道ユーザーの方は土曜、日曜の比率が高くなっています。

金曜は飲み会などを寄り道先の条件から除外したことが寄り道率の減少に影響している可能性が考えられます。

調査期間中に寄り道データのある11.1%の対象ユーザーデータを100とした時の比率で【都道府県別】【年代】【性別】をそれぞれグラフ化しました。


【都道府県別】

SilentLog利用ユーザー数に比例した結果となり、関東首都圏のユーザーが多いです。


【年代別】

50代が最も多い結果となりました。


【性別】

男性が3/4を占めています。


  • 4. 寄り道してる人ってどんな人?

【都道府県別】

青森県、福井県、富山県、香川県、秋田県、岩手県、徳島県、宮城県

など、主に自動車が主要な移動手段と考えられる地域で寄り道率が高いです。

自宅職場間の移動距離が大きい、週末に自動車で移動することが多い地域で寄り道率が上がる可能性があるのかもしれません。


【年代別】

対象ユーザー全体では50代が多かったですが、寄り道ユーザーの結果から20代、30代、40代の寄り道率が高いです。70代は少ないサンプルでしたが、調査対象者がアクティブな高齢者だった可能性を推測します。


【性別】

対象ユーザーは全体で男性が3/4を占めていましたが、寄り道ユーザーの結果から僅かな差ですが女性の方が寄り道をする傾向があると分かりました。


  • 5. 曜日別の寄り道先ってどんなところ?

【曜日ごとの寄り道先ランキング】

曜日ごとに対象者を100とした場合の寄り道先トップ15の割合を出してみました。


<金曜日>

金曜は「保育園・幼稚園」がランクインしています。

これは、働き世代が退勤後にお子さんを迎えに行っているのだと推測します。


<土曜日>

土曜は「公園」がランクインしています。

長時間滞在ではなく、お散歩ついでに1時間未満のちょっとした休憩などで立ち寄っているのかもしれませんね。


<日曜日>

日曜は「教会・寺院」「ホームセンター」「観光地」がランクインしています。

ホームセンターや観光地はどこか別の目的地があり、その道中もしくは帰りに近くを通るため、ついでに寄り道しているのかもしれません。


どの曜日も「デパート・モール」「商業施設など」「店舗」といった買い物ができる場所への寄り道が多いことがわかりました。

曜日ごとに特徴のある寄り道先をオレンジ色のグラフ、金曜にランクインしていなかった病院を水色のグラフにしています。


【曜日と時間別の寄り道先ランキング】

次に時間ごとにどこへ寄り道しているかトップ3でまとめてみました。


<金曜日>

金曜は平日なのでどの時間帯も「駅」が1位にランクインしています。

夕方あたりから「商業施設」「デパート・モール」が1位にランクインしていることから、仕事終わりや昼の予定が終わって帰宅までの間に買い物などで寄り道をしている様子が推測できます。


<土曜日>

土曜は「観光地」「空港・バスターミナル等」が上位にランクインしています。

休日なので遠出や、そのための移動をしているのだと推測できます。

また、金曜と日曜にランクインしていない「スポーツ施設」が22時台に1位になっています。もしかすると、土曜は一通り予定を終わらせて帰宅前にジムなどで鍛えてから帰宅する方が多い傾向にあるのかもしれません。

23時台の3位にランクインしている「ファーストフード店」ですが、次の日は日曜なので、ファーストフードを夜食に夜更かしを楽しむのでしょうか。興味深い結果が出ました。


<日曜日>

日曜はお昼に「ファーストフード店」が1位にランクイン。

それ以外の時間帯に「観光地」「オフィス」「駅」が上位に入っています。

ここに出てくるオフィスは、必ずしも勤務先のオフィスという訳ではなく、OSM(OpenStreetMap)上でオフィスとして登録されている場所となります。そのため、もしかすると何かしらの店舗である可能性もありますが、日曜は特にオフィスへの寄り道が多く見られました。

また、23時台の「空港・バスターミナル等」は次の日から平日のため居住地に帰宅するために利用しているものだと推測できます。


  • 6. まとめ

週末の寄り道について調査してみましたがいかがだったでしょうか。

土日は商業施設や観光地などへの寄り道が若干増加傾向にあったり、金曜は保育園・幼稚園がランクインしていたり曜日ごとの特徴が出ていたように感じます。

※ データはあくまで弊社サービスで収集したもので、実際とは異なる場合がございます


今回の調査にPOIマッチングを活用して寄り道先を推定しましたが、GPSや基地局を使った移動データの収集は人混みや地下鉄、屋内や建物が密集しているところなど電波状況によってズレが生じるため、まだまだ完全一致できるほどの精度ではないことが課題です。しかし、将来的に自動運転の導入を目指し、今よりも精度の高い測位システムが導入されていくことでGPSや基地局による補正の精度が上がっていく未来に期待したいと思います。


さらに技術が進歩して「商業施設や高層ビルなど高さのある建物の何階のどのあたり」というところまでデータが収集できるようになったら、複合施設のテナントごとやホテルの空室などもっと細かい分析で社会課題解決に貢献できそうなのでわくわくします!


レイ・フロンティアは今後も位置情報からわかる人の行動データを活用し、年代や地域ごとの特性や関心のあることなどを分析し、より効果的な施策やサービスの提供に貢献してまいります。最新技術を取り入れ、地域社会と協力しながら、より良い未来の構築に挑戦していきます。


以上、ここまでお読みいただきありがとうございました。


【お問い合わせ先】

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レイ・フロンティア株式会社

広報担当:中村

Email:info@rei-frontier.jp

https://www.rei-frontier.jp/contact/


◾️レイ・フロンティア株式会社

「現実と仮想をつなぐ世界一のサービスを創る」をミッションとして、2008年に事業を開始し、現在は人工知能による位置情報分析プラットフォーム事業、行動分析支援、アプリ開発、新規サービス開発、実証実験支援の提供(OEM提供も含む)も手掛けております。

所在地:東京都台東区台東2-26-8 KSビル 3階 

代 表 者:代表取締役 田村建士

設立:2008年

事業内容:

■人工知能による位置情報分析プラットフォーム「SilentLog Analytics」の開発・運営

1. スマートフォンアプリ向け 移動分析特化型のSDKの提供(データ分析、情報配信)

2. 移動データの分析ツールの提供(ペルソナ分析、移動情報の可視化)

3. クライアント向けスマートフォンアプリケーション企画・開発・運用

4. 自社アプリケーションの開発運営(SilentLog)

5. スマートフォンアプリおよびシステム導入に関わるコンサルティング事業

URL:https://www.rei-frontier.jp

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業種
情報通信
本社所在地
東京都台東区台東2-26-8 KSビル 3階
電話番号
-
代表者名
田村建士
上場
未上場
資本金
1億円
設立
2008年05月