Z世代の生活実態を無意識行動から調査 「地元志向と堅実な特徴が明らかに」
消費者の行動を深く探るAIツール『ユーザープロ』が浮き彫りにする価値観
レイ・フロンティア株式会社(本社:東京都台東区、代表取締役:田村建士 以下、レイ・フロンティア)は、行動データ分析AI「ユーザープロ」を活用し、Z世代の生活実態と価値観に関するデータを公開した事をお知らせします。
昨今、マーケティング業界で注目されているZ世代(※1)。これからの時代を担う重要な世代であり、そのニーズに合った対応をすることは、あらゆる企業にとって課題となっています。しかしながら、Z世代がどんな価値観を持っていて、何を求めているのか、その実像を掴むのは容易ではありません。今回はレイ・フロンティアが開発した「ユーザープロ」を用いて、Z世代を調査しました。
※1 1990年代半ばから2010年代前半に生まれた世代
調査元データ
・ 弊社アプリ日々の歩数や移動などの位置情報と写真を自動的に記録するアプリ「SilentLog」より収集したデータに匿名化処理を施したもの
・ データはあくまで弊社サービスで収集したもので、実際とは異なる場合がございます
【データ概要】
推定属性情報
【対象エリア】
東京都
【調査対象者】
期間内にログがある方
堅実な生活スタイルで地元をこよなく愛する“Z世代”の実像
「ユーザープロ」によるデータを基に20名を対象に定性調査を実施しました。その結果、地元での行動を好む傾向や、将来に対する不安が共通する要素として見受けられました。本レポートでは代表的な4人の人物像を通じて、Z世代の行動パターンを具体的に見ていきましょう。各対象者について、実際の行動に基づいた「年齢」「性別」「居住地」「勤務地」「職業」「年収」「家族構成」「未婚/既婚」「嗜好のキーワード」等の項目が浮かび上がりました。
テーマパーク好きという嗜好の「松原美咲さん(仮)」を中心に分析を始めましょう。「高頻度に滞在している場所」といったデータも確認できるので見てみると、松原さん(仮)は、過去3か月の間に東京ディズニーリゾートをはじめ、さまざまなテーマパークに十数回訪れているようです。この部分だけを見ていると休日をアクティブに過ごす女性像を想像する人もいるのではないでしょうか。そこで、深掘りするための質問を。ユーザープロに、次のような質問を投げかけてみました。
「静岡県や愛知県、大阪府のテーマパークには行っていますか?」と質問をすると、
「過去3か月の訪問データには静岡県、愛知県、大阪府のテーマパークへの訪問履歴は含まれていないようです。したがって、これらの場所には訪れていない可能性が高いです。東京近郊のテーマパークを中心に訪問しているようですね」という答えが返ってきました。
松原さん(仮)は、テーマパーク巡りを趣味としているが、都外の施設までは行っていません。
次に注目すべきは、行動データを解析し、文章として生成された「困りごと」や「行動パターン」です。「生活費のやりくりや将来の貯蓄に対する不安」という部分が明らかになりました。
他の3例に共通点がないかを確認してみると、次のような発見がありました。
大学生の「草加太郎さん(仮)」は「平日は主に大学での授業や図書館での勉強に時間を費やしており」、「休日は地元での活動が多く、特に自然環境の中でリフレッシュすることを好む」という傾向が。
IT系事務職の「中村美咲さん(仮)」は、「仕事の後は自然や公園でリフレッシュすること
が多い」。そして「夜間の外出は少なく、早めに帰宅する傾向がある」という分析に。
卸売サービス職の「山田花子さん(仮)」は、「平日は主に昭島市内での活動が多く、職
場と自宅の往復が中心。午前中から昼過ぎにかけての活動が活発で、夕方以降は自
宅で過ごすことが多い」という特徴があるようです。
4例の共通するのは、ある程度決まったエリア(地元)での行動を好む傾向があるという点です。さらに、将来に対する不安という点でも共通した記述が見られました。これらのパズルのピースを組み合わせると、Z世代の生活に対する堅実な側面が見えてきます。
行動分析は目に見えない消費者の無意識を顕在化させる
「Z世代は堅実で、地元・自宅での活動が中心である」という分析を街おこしに携わる団体が活かすのであれば、県外の観光客の誘致よりも、地元の若者に目をむける必要があると結論を構築することができます。家電メーカーであれば、Z世代の“おうち時間”が充実するような商品開発に力を入れようとなるかもしれません。
あくまでも、今回の分析はZ世代の一側面の可能性を示唆するものとして、興味を持っていただけたなら幸いです。
行動分析生成AI「ユーザープロ」は、人の無意識の行動を可視化する
行動から無意識を可視化する「ユーザープロ」について紹介します。
「ユーザープロ」は、行動データに基づいたパターンや嗜好を深掘りし、人の記憶の外にある無意識を可視化する生成AIです(※2)。その注目すべき特徴は2点。まずは、消費者の記憶ではなく、確かな行動記録に基づいた分析(性別、年齢、職業、家族構成、趣味など)ができる点。そして、生成AIが事実データから“仮想の消費者”を作り出せるという点が挙げられます。
通常の調査では、現実に存在する消費者に質問をおこない、回答を得るという流れが定番ですが、この方法には弱点がありました。それは、消費者が自身の行動のすべてを正確に記憶しているわけではないことと、質問できる機会が限られてしまう点です。
一方、「ユーザープロ」は行動データを基にした“仮想の消費者”を生成してくれるため、正確なデータを提供してくれる上に、相手がAIであるため気兼ねすることなく、いつでも何度でも、さまざまなアングルからの質問に答えてくれるという魅力があります。
※2 ユーザープロの機能については下記URLを参照ください
https://www.rei-frontier.jp/persona_user/
行動分析をおこなうことで表層を眺めているだけでは見えない人の無意識を掴むことができるということです。このデータが新たなマーケティング戦略やプロダクト開発の一助となることを願っています。
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