日本の半導体産業復権へ。産学連携で挑む次世代人材育成|半導体人財共育プラットフォーム「COGAKUSEE」無償提供に関する契約を締結
プロ仕様のEDAツール「SX-Meister」による講義を提供。高専生と企業をつなぐポートフォリオ型学習環境を実現
木村情報技術株式会社(本社:佐賀県佐賀市、代表取締役:木村 隆夫、以下「木村情報技術」)と独立行政法人国立高等専門学校機構 有明工業高等専門学校(所在地:福岡県大牟田市、校長:八木 雅夫、以下「有明高専」)は、半導体人材の育成を加速させるため、半導体人財共育プラットフォーム「COGAKUSEE(コウガクシー)」の無償提供に関する契約を締結いたしました。
本締結により、有明高専をはじめとし、全国の高専が時間や場所を問わず実践的な半導体設計技術を学べる環境を整備し、日本のものづくり産業の未来を担う技術者の輩出を目指します。
あわせて、学生の実践力を高めるため、「現場の課題」をご提示いただける企業様との連携を推進してまいります。未来の技術者を共に育てるパートナーとして、多くの企業様の積極的なご参画をお待ちしております。
背景:急務とされる半導体技術者の育成
現在、日本の産業界において、ものづくりの基盤となる半導体技術者の不足は深刻な課題となっています。 この課題に対し、有明高専と木村情報技術は2013年より共同研究を開始し、技術者育成に取り組んでまいりました。その集大成として開発されたのが、今回の「COGAKUSEE」です。
2025年4月には、有明高専内に半導体設計教育の拠点となる「サーキットデザイン教育センター(CDEC)」が設立されました。「サーキットデザイン教育」とは、有明高専の石川洋平教授が提唱する、「サーキット(回路)」と「デザイン(設計)」を組み合わせた、半導体・集積回路の早期・多世代教育の総称です。センター長には、本プラットフォームの監修を務める有明高専の石川洋平教授が就任。「サーキットデザイン教育」を全国へ広める中核拠点としての役割を担っています。
「COGAKUSEE」の3つの特長
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国内唯一のEDAツール「SX-Meister」による講義を含む実践的カリキュラム
株式会社ジーダットとの提携により、国内の半導体設計現場で広く導入されているEDAツール「SX-Meister」による講義を提供。石川教授監修のもと、座学だけでなく、プロと同じツールを用いた回路設計の実践講義を収録しており、即戦力となるスキル習得が可能です。
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学習意欲を高めるゲーミフィケーションと学習履歴の可視化
トップページでは、学習進捗や課題スコアを一目で確認できるほか、プラットフォーム内での順位が表示されるランク機能を実装。全国の学生と競い合いながら学ぶことで、高い学習意欲を維持します。社会人基礎力など、技術以外の必須スキルもオンデマンドで学習可能です。
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就職活動を変革する「ポートフォリオ」と「ダイレクトアプローチ」
学生の学習履歴、受賞歴、資格などはシステム内に自動蓄積され、ボタン一つでポートフォリオとして出力・共有が可能です。
また、参画企業が提示する実務課題に学生が挑む「Innovative Quest~企業からの挑戦状~」機能を提供。学生は課題解決を通じて主体性をアピールでき、必要に応じてチャット機能で企業担当者へ直接質問することも可能です。企業側は、課題に挑戦した熱意ある学生のポートフォリオを閲覧でき、有望な人材へダイレクトに情報を届けることができます。これにより、従来のマッチングを超えた、技術と熱意で繋がる新たなエコシステムを構築します。
今後の展望
今回の無償提供契約締結を通じて、高専が導入するにあたっての経済的なハードルを取り除き、全国の高専生に質の高い教育機会を提供します。「COGAKUSEE」へ参画いただく企業様と共に、学校教育だけではカバーしきれない実践的な知見を学生に提供することで、業界全体の持続的な発展と、日本の半導体産業の復権に貢献してまいります。
本件に関するお問い合わせ先
独立行政法人国立高等専門学校機構 有明工業高等専門学校総務課連携推進係
TEL:0944-53-8627 E-mail: souren-staff@ml.ariake-nct.ac.jp
木村情報技術株式会社 経営戦略室 広報担当
TEL:0952-97-6100 E-mail: kit.press@k-idea.jp
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