【2026年トレンドワードと注目エリアを予測】生成AI × 人流データで調査を実施
10年分のヒットデータに基づく訴求軸と、話題化が期待されるエリアの動向を先取り分析
レイ・フロンティア株式会社(本社:東京都台東区、代表取締役:田村建士、以下、レイ・フロンティア)は、①2015~2024年に公表されたヒット商品名約3,200件を対象とした形態素解析によるトレンドワード予測分析、②全国30地域の注目エリア分析を実施した結果を公開しました。
本調査では、2026年に注目を集めるキーワードとスポットを予測し、キーワードを8つの「訴求軸」に分類して伸長トレンドを抽出。さらに、来訪者数や観光トレンドの「兆し」をもとに話題化が期待される3エリアを選定し、1位エリアについては詳細な人流分析を行いました。
※本リリースは、レイ・フロンティアが運営する「技術・トレンド」サイト掲載記事をもとに作成しています。
掲載記事:https://www.rei-frontier.jp/trend/3100/

■ 調査の背景
現在、「どんな言葉で語るか」だけでなく、「どこでそれを体験させるか」という言語と行動の掛け算でブランドを設計する時代となっています。またトレンド分析において、どのような言葉が購入意思を刺激しやすいのか、という問いに、データに基づいた根拠を持って向き合う必要性が高まっています。
一方で、ポップアップストアやSNS上の体験投稿が爆発的な話題化につながることから、「場所」そのものがブランディング要素となる流れも加速しています。
そこで本調査では、「言葉」と「場所」という2つの視点から、人々の関心や行動を分析しました。
■ 調査概要
分析手法:
・ヒット商品名の形態素解析およびクラスタリング
・SilentLog Analyticsによる人流データ分析
対象:
・2015年〜2024年に日本で販売されたヒット商品名 約3,200件
・注目エリア30箇所以上
※本調査は過去データに基づいたものであり、将来を保証するものではありません
※ データは「SilentLog」アプリより収集したデータに匿名化処理を施したもの
※ あくまで弊社サービスで収集したもので、実際とは異なる場合がございます
<SilentLog Analyticsについて>
レイ・フロンティアが独自開発した人流解析プラットフォームです。スマートフォンの位置情報をリアルタイムで収集し、高精度に人々の移動軌跡を可視化。
以下のような分析が可能です。
・細かな人流傾向、ライフスタイルの把握
・歩幅、歩数、自転車利用などの情報抽出
・滞在時間、回遊ルートの可視化
・属性推定(年代・性別などの統計推定)

■ 調査結果
1. 2015~2024年に公表されたヒット商品名約3,200件を対象とした形態素解析によるトレンドワード予測分析
まず公表されたヒット商品(年間売上上位)約3,200件を収集しました。


<ヒット商品名に共通する「8 つの訴求軸」と「伸長ワード」をAIで解析 >
次に、10 年分のヒット商品名をクラスタリングしたところ、購買を後押しするキーワードは 「五感訴求」「効率実感」「専門信頼」「上質ラグジュアリー」「健康ウェルビーイング」「体験共創」「サステナビリティ」「デジタル革新」 の 8 軸に大別できました(表3)。
・急伸トレンド:コロナ禍以降、効率実感(例:速攻・瞬間)、健康ウェルビーイング(例:温活・超消臭)、体験共創(例:フェス・ゲーム)が顕著に伸長。
・横ばい/飽和:サステナビリティ系ワードは「当たり前化」により差別化要因としては希薄化。

生成AIを活用した「手間の排除」や、体験の舞台となる場所との接続を高める「リアル体験のEC接続」など、「合理性」「没入感」「拡張性」を感じさせる表現が、注目を集めつつあることがわかりました。
本調査では、以下のようなキーワードを、2026年に向けた重要な注目トピックとして選定しました。
▶ 2026年のトレンドワード — TOP3 予測
1.「AI丸投げ」
生成AIの一般化に伴い、「手間をかけず結果を得る」新たなライフハックとして定着の兆し。
2.「デジタルツイン」
仮想空間と現実を再構成する概念が都市開発・産業DXで急上昇。
3.「O4O(Offline for Online)」
実店舗やリアルイベントからオンライン購買へ誘導する逆O2O施策として若年層を中心に拡大予測。

2. 注目エリア分析:「どこが盛り上がっているか」をデータで可視化
2026年にかけて注目度が高まると予測される30のエリアについて、最新の観光トレンドと来訪者数の急増傾向をもとに分析を実施。その中でも特に、話題性が高く、今後さらなる来訪者の増加が見込まれる注目の3エリアを選出しました。
・対象地域の設定:全国30以上の主要観光・都市圏をピックアップ
・指標の選定
企画量:各地でのイベントやプロモーション数
来訪者急増傾向:特定期間の人流増減率
▶ 2026年の注目エリア — TOP3 予測
1. 福井県・敦賀市
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アクセス性向上:2024年春に北陸新幹線が敦賀まで延伸。東京から約3時間で到達可能に。
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来訪者数の伸長:開業後5ヶ月で主要観光施設の来訪者が1.5倍に増加。
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新たな観光文脈:「日本海グルメ×アクセス性」による「非日常ミニトリップ」が都市生活者に支持されている。
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田舎と都市の良いところ取り:海鮮旅行だけでなく、温泉や歴史情緒も楽しめる「ちょうどいい田舎感」がZ世代・ミレニアル層の共感を呼ぶ。
2. 新潟県・佐渡島
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ナイトツーリズムの拡充:世界文化遺産登録に向けた動きの中、金銀山跡のライトアップや夜間ツアーが続々登場。
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24時間島旅へのシフト:従来の「昼観光地」から、アフター5の体験価値を高める「夜の観光スポット」へ進化中。
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SNS映えする演出:レトロな鉱山遺跡が浮かび上がる「映え夜景」が写真投稿欲を刺激。
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「最後の秘境」再発見:非日常感あふれる島の夜が、新たな観光動機となっている。
3. 奈良県・奈良市周辺
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「推し活2.0」の舞台:歴史資産とカフェ巡りを組み合わせた新しい滞在体験がZ世代・ミレニアル層に浸透。
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世界遺産×日常消費:古都の静謐さを感じながら、推しを追いかける「静かに推しと向き合える」空間が支持を集める。
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滞在時間の増加:若年層の奈良滞在時間が延び、Airbnb旅行先ランキングで国内2位にランクイン。

< 福井県・敦賀市 ― 人流密度が示す「日本海リゾート」への関心拡大 >
2024年春の北陸新幹線延伸により、東京から約3時間でアクセス可能となる敦賀市では、アクセス性の飛躍的向上を背景に、既に他県からの訪問者が増加傾向にあります。
2025年ゴールデンウィーク時点の滞在者データを「SilentLog Analytics」を用いて解析。その結果、以下のような人流の傾向が明らかになりました。
・多くが敦賀市外、特に他県からの来訪者であることが判明しており、観光地としての認知・関心がすでに広がり始めていることを示しています。(図1)
・敦賀駅周辺では人流が高密度で集積しており、観光の玄関口としての機能が顕著(図2)
・国道8号線沿いには南北に徒歩移動する人の流れが確認され、活発であることが示唆されます。(図3)
・ショッピング施設「アルプラザ敦賀」では一定数の滞在者が見られ、立ち寄り行動が可視化されています。(図4)

海鮮グルメ、温泉、歴史的港町としての風情など、日本海側の新しい定番旅行先としての地位確立が期待されます。



【まとめ】
本調査では、売れる言葉の型とトレンドスポットを統合的に捉え分析した結果を公開しました。
今後もレイ・フロンティアは、SilentLog Analyticsをはじめとする独自技術を通じて、生活者の無意識な行動から価値を見出し、未来をひらくヒントを可視化してまいります。
■お問い合わせ先
本プレスリリースに関するお問い合わせやメディアの取材依頼については、下記の連絡先までご連絡ください。
お問い合わせ:https://www.rei-frontier.jp/contact/
Email:info@rei-frontier.jp
■レイ・フロンティア株式会社について

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