国内初!晴雨兼用の折りたたみ「日傘シェアリング」が都内主要駅で提供開始。「COOL MOVE TOKYO」メディア向け発表会を開催。
鉄道インフラをスタートアップの力に変える「TRIP」と傘シェアのアイカサ、夏場の安全で快適な移動・気候変動に適応したまちづくりへ。
TIS株式会社(本社:東京都新宿区、代表取締役社長:岡本 安史、以下:TIS)と鉄道事業者がともに構成するイノベーションクラスター「Tokyo Railway Innovation Partnership(以下:TRIP)」と、日本の使い捨て傘ゼロを目指す傘のシェアリングサービス「アイカサ」を運営する株式会社Nature Innovation Group(本社:東京都新宿区、代表取締役:丸川照司) は、『COOL MOVE TOKYO』のメディア向け発表会を2025年7月10日(木)に開催しました。

当日は『COOL MOVE TOKYO』の取り組みとして、使い捨て傘の削減や熱中症対策を目的に、晴雨兼用の折りたたみ傘「アイカサmini」を、傘のシェアリングサービス「アイカサ」にて都内主要駅に導入する施策を発表しました。これは気候変動への適応を目指すとともに「TRIP」による鉄道インフラとスタートアップの連携を通じて、持続可能で快適な都市生活の実現を目指す取り組みです。
発表会の中では、来賓として東京都の小池百合子知事、東京都交通局の交通局長 堀越 弥栄子氏、東京地下鉄株式会社の代表取締役社長 小坂 彰洋氏、J JR東日本スタートアップ株式会社の代表取締役社長 柴田 裕氏氏らが登壇し、『COOL MOVE TOKYO』始動への意気込みや、日傘の活用が外出頻度の減少や経済活動への影響といった社会課題の解決に貢献するものであることをそれぞれコメントしました。

■国内初のサービス、晴雨兼用の折りたたみ傘『アイカサmini』を山手線全駅ほか都内の主要駅約150か所(3,000本)に展開

発表会冒頭では、株式会社Nature Innovation Group 代表取締役の丸川照司氏が登壇し、傘のシェアリングサービス「アイカサ」や『COOL MOVE TOKYO』の取り組みを紹介しました。
ウェザーニュースのアンケートから7割の人が猛暑により外出頻度が減り、経済活動にも影響が出ていると説明し、「気候変動は海外の話ではなく、私たちが直接影響を受けている問題。緩和だけでなく、適応した社会を作ることも重要」と述べ、近年の気候変動に適応した先進都市“TOKYO”を目指し、国内初となる“折りたたみの晴雨兼用の傘シェアリング ※1”『アイカサmini』の概要を紹介しました。
同サービスは携帯性などの利便性も高いサービスであり「日中の滞在時間が長く、外出が多い場所を中心に、山手線とその隣接駅から150箇所を選定し、運営のしやすさも考慮している。本日、鉄道会社とこうした取り組みを発表できることをとても嬉しく思う」と語り、来年には関西を含め現在の10倍規模となる全国1,500箇所への展開を目標にしていると発表しました。


男性の日傘利用についても、自身の「日傘デビュー」の経験から感じたこととして、「恥ずかしい」や、百貨店で購入するなど心理的ハードルがあること、女性からも夜になると「荷物になる」といった声があるため「日傘を使うことに躊躇してしまう方が“借りる”ことで免罪符になれば嬉しいですし、夜に持ち歩きたくない方にとっても、デメリットを解消できればと」とシェアリングのニーズの高さとアプリで手軽に借りられる仕組みが、利用を促すきっかけになると期待を示しました。
※1 傘のシェアリングサービスにおいて、日傘として利用可能な晴雨兼用の折りたたみ傘の提供が初。アイカサ調べ。
▼詳細情報
7月10日(木)配信:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000207.000036740.html
■小池 百合子都知事「炎天下での熱中症対策に日傘が非常に有効」

来賓者挨拶として小池 百合子都知事が登壇しました。柔らかなライトブルーが際立つ爽やかな装いで登場し、今年も厳しい暑さが予想されるなか「都では、今年の夏も『沸とう京』という言葉をキーワードにしています。東京が“沸騰”するほど暑いという意味です。どうぞ外出の際には、“東京暑さマップ”でお出かけ先の暑さ指数をご確認いただき、水分補給や帽子を利用していただくなど、熱中症対策を積極的に行っていただきたいと思います。特にポイントになるのが日傘で、炎天下での熱中症対策に非常に有効です。最近は“日傘男子”ともいわれるように、男性の方も躊躇なく日傘を利用されています。それだけ暑さが深刻であるということだと思います。この度、スタートアップ企業と鉄道会社のみなさまが手を携え、国内初の日傘シェアリングというサステナブルなサービスが始まります。そのサービスでカバーする『COOL MOVE TOKYO』が始まります。日傘を積極的に活用して少しでもクールダウンをしていただきたいと思います。スタートアップ企業と鉄道事業者のみなさまのご協力をいただきながら、みんなで暑い夏を一緒に乗り切っていきましょう。」と呼びかけました。
■『今年の夏も「沸とう京」』で熱中症対策に取り組む、東京都環境局 松岡氏コメント
続いて、東京都環境局 建築物担当部長 松岡 公介氏が登壇し、東京都の熱中症対策の取り組みについて「熱中症警戒アラートに関する情報は、リアルタイムで配信し、リニューアルした“東京都熱中症ポータルサイト”で確認することができます。“東京暑さマップ”や冷房設備を備えた“クーリングシェルター”を活用して、危険な暑さから身を守っていただきたい」と紹介。

また「暑さが本格化する前に体を暑さに慣れさせる「暑熱順化」が重要で、入浴やストレッチが効果的。危険な暑さから命を守るため、こまめな水分補給やエアコン、帽子に加え、日傘の利用で体感温度が下がり、熱中症対策に非常に有効なので日傘シェアリングのサービスを是非利用いただければと」と話しました。
■鉄道事業者3社局が語る『COOL MOVE TOKYO』への期待、日傘シェアと気候変動への適応
その後は『アイカサmini』の展開を行う鉄道事業者を代表し、東京都交通局、東京地下鉄株式会社、JR東日本スタートアップ株式会社よりコメント発表を行いました。

東京都交通局 交通局長 堀越 弥栄子氏は「交通局では暑さ対策として、2020年3月からアイカサと連携し、都営地下鉄、新宿線を含む全27駅にスポットを設置しているほか、都営バスでも停留所に屋根を設置し、スタートアップ企業と新素材の遮熱シートを使用する実証実験にも取り組んでいる。今後もTRIPとの連携でスタートアップとの協働を進め社会課題の解決につながるイノベーション創出に貢献していきたい」と話しました。

また、東京地下鉄株式会社 代表取締役社長 小坂 彰洋氏は「環境先進企業として“脱炭素資源循環型社会の実現”を掲げ、使い捨て傘ゼロを目指すアイカサの理念に共鳴し、6月に全171駅へサービスを順次提供していくことを発表しました。東京都の応援のもと、アイカサと鉄道事業者のみなさまと『COOL MOVE TOKYO』で猛暑でも安心して移動できる環境づくりと、みなさまと持続可能な革新的な未来を築いていくことを約束したい。今後もTRIPのメンバーとしてスタートアップの革新的サービスの社会実装を推進していきたい」と話しました。

さらに、JR東日本スタートアップ株式会社 代表取締役社長 柴田 裕氏は「2019年、駅から使い捨て傘をゼロにというアイカサの強い思いに共感し、上野駅からスタートしたこの取り組みは、今では首都圏の主要駅に広がり日常の風景になりつつあります。アイカサの想いが鉄道を利用される多くの方に伝わっているのだと感じます。この度、私たちは新たに『COOL MOVE TOKYO』の取り組みを始めます。山手線全駅に晴雨兼用の傘を展開し、真夏に駅から一歩外に出た瞬間の、たじろぐような暑さを少しでも和らげたいと考えています。駅を起点に、体の快適さだけでなく、大量消費・大量廃棄の文化を変え、今後も鉄道各社とも力を合わせ、地球にやさしい街づくりを進めていきたい」と語りました。
■東京都が語る、世界へ挑むスタートアップ支援とTRIPへの期待

その後は、グローバルイノベーションに挑戦するクラスター創成事業(通称「TIB CATAPULT」)を推進する、東京都 スタートアップ戦略推進本部 スタートアップ戦略推進担当部長 岩井 志奈氏から「TIB CATAPULT」の説明と「スタートアップ施策」についての紹介がありました。「東京都では、グローバルに活躍するスタートアップを支援する『TIB CATAPULT』事業を展開しています。スタートアップの方が世界に勢いよく世界に飛び出していく土台づくりにしたいとういう想いを込めて名付けています。『TRIP』は『TIB CATAPULT』で昨年採択された6つのクラスターの一つであり、鉄道業界横断で面的イノベーションを創出するもの。本日の発表もその活動の一環ですが、これからも社会課題を解決する取り組みが生まれていくことを期待している」と話しました。
■TRIPは今後も全国拡大を目指し、鉄道各社とスタートアップとの取り組みでイノベーション創出へ

「TIB CATAPULT」 の採択クラスターであり、「TRIP」の代表企業である、TIS株式会社 ビジネスイノベーション事業部 ストラテジー&イノベーションコンサルティング部ディレクター 水船 慎介氏は、クラスター構成企業の参画事業者について「『TRIP』は日本の鉄道インフラの力をスタートアップの力に変える取り組みです。2022年10月からの活動で、当初6社だった鉄道事業者が現在は13社に拡大し、全国展開を目指している」と話し、取り組みについて「アイカサ以外にも、ヘアアイロンシェアリングの『ReCute』、古着回収・アップサイクルの『ファッションX』、一時保育マッチングの『あすいく』、イギリスのスタートアップ『トランスレポート』などのスタートアップを支援している」と支援スタートアップの紹介も行い「目標は、鉄道会社とスタートアップの共創により新しいイノベーションを生み出し、社会的インパクトの大きいグローバルなスタートアップを輩出すること。引き続き全国拡大をめざし、鉄道会社と取り組みたい」と語りました。
■会場入り口には、日傘使用による温度変化の体験ブースも
当日、会場の入り口では、東京都環境局によるサーモグラフィーを用いた、日傘使用による体感温度の変化を可視化するブースが設置されました。


■イノベーションクラスター「TRIP」とは

TIS株式会社と鉄道事業者13社局で構成され、TISのこれまでのスタートアップ支援の推進による知見と、鉄道事業者各社が有する多様なアセットを活かし、スタートアップ支援によるイノベーションを創出するための組織。
【扱う分野】
“鉄道・交通”をメインテーマとし、ウェルビーイングや気候変動対策(クライメートテック)、生物多様性の回復・保存(ネイチャーテック)などの領域でスタートアップ企業の技術・ソリューションを活用し社会課題の解決を目指します。
【体制・活動内容】
クラスター構成企業として新たに参画いただける鉄道・交通事業者や、活動にご協力いただける事業会社(支援パートナー)をそれぞれ募集し体制を強化することで、スタートアップ企業の資金調達やビジネスマッチング、プロモーション等、幅広い支援活動ができるクラスターを目指し活動していきます。
■傘のシェアリングサービス「アイカサ」とは

『アイカサ』は、“⾬の⽇を快適にハッピーに“と”使い捨て傘をゼロに“をミッションに2018年12⽉にサービスを開始した⽇本初の本格的な傘のシェアリングサービスです。
突発的な⾬にもビニール傘をその都度購⼊せずに、駅や街中で丈夫でサステナブルな『アイカサ』を借り、⾬が⽌めば最寄りの傘スポットに傘を返却することでエコに貢献しながら、⼿ぶらで便利に移動ができるのが特徴です。現在は、アプリ登録者数75万⼈を超え、東京駅や新宿駅をはじめとした都内全域と関東、関⻄、愛知、岡山、福岡、佐賀など12都道府県で展開し、スポット数1,800箇所以上に設置しています。
傘がないことによって移動ができないことや、濡れて不快になることを無くし、⼀⼈⼀⼈が過ごしたい今を過ごせるよう「⾬の⽇のプラットフォーム」としてのインフラを構築、傘をシェアし⼈にも地球にも愛ある社会づくりを構築します。
参照:環境省3R 原単位の算出方法より https://www.env.go.jp/press/files/jp/19747.pdf
『アイカサ』アプリの登録はこちらから:https://www.i-kasa.com/
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