外国人大学院生の採用方針、27.2%が「採用拡大」、30.8%が「採用継続」と前向き 「日本語能力」や「コミュニケーション能力」が鍵に

〜92.6%が日本語能力を重視、N2レベル以上必須が約6割〜

株式会社アカリク

 大学院生を中心とする高度専門人材のキャリア支援を行う株式会社アカリク(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:山田 諒、以下 アカリク)は、外国人採用の検討経験/検討予定がある企業に勤務する採用活動に携わる人事担当者107名を対象に、外国人大学院生の採用基準と日本語能力に関する実態調査を実施しましたので、お知らせいたします。

  • 01|92.6%が、外国人大学院生の採用において「日本語能力」を重視、「N2レベル以上」の日本語能力を求める企業が約6割

  • 02|外国人大学院生の採用で重視するポイント、「日本語能力」(71.0%)や「コミュニケーション能力」(67.3%)が上位

  • 03|今後の外国人大学院生の採用方針、27.2%が「積極的に採用増」、30.8%が「現状維持で採用継続」と回答

■調査概要

  • 調査名称:外国人大学院生の採用基準と日本語能力に関する実態調査

  • 調査方法:IDEATECHが提供するリサーチデータマーケティング「リサピー®︎」の企画によるインターネット調査

  • 調査期間:2025年1月15日〜同年1月16日

  • 有効回答:外国人採用の検討経験/検討予定がある企業に勤務する採用活動に携わる人事担当者107名

※ 合計を100%とするため、一部の数値について端数の切り上げ処理を行っております。そのため、実際の計算値とは若干の差異が生じる場合がございます。

■92.6%が、外国人大学院生の採用において「日本語能力」を重視

 「Q1.あなたの会社では、外国人大学院生の採用において、日本語能力をどの程度重視していますか。(単一回答)」(n=107)と質問したところ、「非常に重視している」が57.1%、「やや重視している」が35.5%という回答となりました。

Q1.あなたの会社では、外国人大学院生の採用において、日本語能力をどの程度重視していますか。(単一回答)

・非常に重視している:57.1%

・やや重視している:35.5%

・あまり重視していない:2.8%

・全く重視していない:0.9%

・わからない/答えられない:3.7%

■日本語能力を重視する理由、「社内のコミュニケーションに必要だから」が72.7%で最多

 Q1で「非常に重視している」「やや重視している」と回答した方に、「Q2.日本語能力を重視する理由を教えてください。(複数回答)」(n=99)と質問したところ、「社内のコミュニケーションに必要だから」が72.7%、「顧客対応に必要だから」が53.5%、「チームワークを重視しているから」が52.5%という回答となりました。

Q2.日本語能力を重視する理由を教えてください。(複数回答)

・社内のコミュニケーションに必要だから:72.7%

・顧客対応に必要だから:53.5%

・チームワークを重視しているから:52.5%

・業務上の文書作成に必要だから:47.5%

・日本人社員との円滑な関係構築に必要だから:44.4%

・日本の企業文化への適応に必要だから:42.4%

・社内の公用語が日本語だから:32.3%

・ビジネスマナーの理解に必要だから:27.3%

・社内研修が日本語で行われるから:25.3%

・その他:1.0%

 ー資格の取得に必要だから

・わからない/答えられない:0.0%

■「商品の説明を求められることへの対応」や「言語の習熟により基礎能力も測れるから」などの理由も

 Q2で「わからない/答えられない」以外を回答した方に、「Q3.Q2で回答した以外に、日本語能力を重視する理由があれば、自由に教えてください。(自由回答)」(n=99)と質問したところ、「商品の説明を求められることへの対応」や「言語の習熟により基礎能力も測れるから」など34の回答を得ることができました。

<自由回答・一部抜粋>

  • 商品の説明を求められることへの対応。

  • 顧客との会話が大事な業務だから。

  • 言語の習熟により基礎能力も測れるから。

  • 取引先が日本の企業が中心だから。

  • 顧客が高齢者が多いから。

  • 営業の仕事で言葉遣いを大切にしているため。語彙力。

  • 文化、習慣の理解。

■外国人大学院生の採用にあたり、「N2レベル以上」の日本語能力を求めている企業が約6割

 「Q4.外国人大学院生の採用にあたり、最低限必要と考える日本語能力のレベルを教えてください。(単一回答)」(n=107)と質問したところ、「N1レベル(ネイティブに近い)が必須」が11.2%、「N2レベル(ビジネスで十分なレベル)が必須」が48.6%、「N3レベル(日常会話レベル)が必須」が31.8%という回答となりました。

Q4.外国人大学院生の採用にあたり、最低限必要と考える日本語能力のレベルを教えてください。(単一回答)

・N1レベル(ネイティブに近い)が必須:11.2%

・N2レベル(ビジネスで十分なレベル)が必須:48.6%

・N3レベル(日常会話レベル)が必須:31.8%

・日本語能力は問わない:2.8%

・部署や職種によって異なる:2.8%

・わからない/答えられない:2.8%

■外国人大学院生の採用における課題、第1位「長期的なキャリアパスの設計」

 「Q5.外国人大学院生の採用において、課題に感じていることを教えてください。(複数回答)」(n=107)と質問したところ、「長期的なキャリアパスの設計」が50.5%、「日本語能力の判断基準が難しい」が47.7%、「文化的な価値観の違いへの対応」が47.7%という回答となりました。

Q5.外国人大学院生の採用において、課題に感じていることを教えてください。(複数回答)

・長期的なキャリアパスの設計:50.5%

・日本語能力の判断基準が難しい:47.7%

・文化的な価値観の違いへの対応:47.7%

・ビザ申請手続きの負担:43.9%

・採用後の教育・研修体制:39.3%

・他の従業員とのコミュニケーション:35.5%

・社内の受け入れ体制の整備:34.6%

・離職リスクへの懸念:34.6%

・給与・待遇の設定:33.6%

・採用コストの負担:18.7%

・その他:0.0%

・特にない:1.9%

・わからない/答えられない:2.8%

■「すべてにおいて費用がかかる」や「適性、理解度」などの課題も

 Q5で「特にない」「わからない/答えられない」以外を回答した方に、「Q6.Q5で回答した以外に、外国人大学院生の採用における課題があれば、自由に教えてください。(自由回答)」(n=102)と質問したところ、「すべてにおいて費用がかかる」や「適性、理解度」など31の回答を得ることができました。

<自由回答・一部抜粋>

  • 社内融和の問題。

  • 日本の様々な慣習などが受け入れられるか。

  • すべてにおいて費用がかかる。

  • 適性、理解度。

■外国人大学院生の採用で重視するポイント、「日本語能力」や「コミュニケーション能力」が上位

 「Q7.外国人大学院生を採用する際に、特に重視する点を教えてください。(複数回答)」(n=107)と質問したところ、「日本語能力」が71.0%、「コミュニケーション能力」が67.3%、「専門性・研究内容」が43.0%という回答となりました。

Q7.外国人大学院生を採用する際に、特に重視する点を教えてください。(複数回答)

・日本語能力:71.0%

・コミュニケーション能力:67.3%

・専門性・研究内容:43.0%

・職務経験:36.4%

・技術力・スキル:35.5%

・長期勤続の意思:34.6%

・英語力:30.8%

・異文化適応能力:30.8%

・問題解決能力:23.4%

・学歴・成績:20.6%

・その他:0.0%

・わからない/答えられない:4.7%

■「困難な課題を乗り越えるバイタリティ」や「着眼点の豊富さと適応力」などのポイントも

 Q7で「わからない/答えられない」以外を回答した方に、「Q8.Q7で回答した以外に、外国人大学院生を採用する際に重視する点があれば、自由に教えてください。(自由回答)」(n=102)と質問したところ、「困難な課題を乗り越えるバイタリティ」や「着眼点の豊富さと適応力」など28の回答を得ることができました。

<自由回答・一部抜粋>

  • 困難な課題を乗り越えるバイタリティ。

  • 指向性とキャリアイメージをすりあわせられるか。

  • 着眼点の豊富さと適応力。

  • 語学。

  • 日本への理解、ビジネスマナー。

■今後の外国人大学院生の採用方針、27.2%が「積極的に採用を増やしていく」、30.8%が「現状維持で採用を継続する」と回答

 「Q9.今後の外国人大学院生の採用方針について教えてください。(単一回答)」(n=107)と質問したところ、「積極的に採用を増やしていく」が27.2%、「現状維持で採用を継続する」が30.8%、「状況を見ながら検討する」が29.9%という回答となりました。

Q9.今後の外国人大学院生の採用方針について教えてください。(単一回答)

・積極的に採用を増やしていく:27.2%

・現状維持で採用を継続する:30.8%

・状況を見ながら検討する:29.9%

・採用を減らす予定:0.9%

・採用の予定はない:8.4%

・わからない/答えられない:2.8%

■外国人大学院生の採用を前向きに検討するために、約6割が、「採用後のフォローアップ体制」や「異文化理解研修」の必要性を実感

 「Q10.外国人大学院生の採用を前向きに検討するために、必要だと思う支援や体制を教えてください。(複数回答)」(n=107)と質問したところ、「採用後のフォローアップ体制」が57.0%、「異文化理解研修」が55.1%、「メンター制度」が45.8%という回答となりました。

Q10.外国人大学院生の採用を前向きに検討するために、必要だと思う支援や体制を教えてください。(複数回答)

・採用後のフォローアップ体制:57.0%

・異文化理解研修:55.1%

・メンター制度:45.8%

・社内の日本語研修制度:44.9%

・ビザ申請のサポート:43.0%

・採用支援サービス:33.6%

・行政による支援制度:29.9%

・キャリアパスの明確化:27.1%

・住宅支援:25.2%

・待遇・評価制度の整備:23.4%

・その他:0.9%

 ー社内の英語教育体制

・特にない:1.9%

・わからない/答えられない:3.7%

■まとめ

 今回は、外国人採用の検討経験/検討予定がある企業に勤務する採用活動に携わる人事担当者107名を対象に、外国人大学院生の採用基準と日本語能力に関する実態調査を実施しました。

 まず、92.6%が、外国人大学院生の採用において「日本語能力」を重視しており、その理由では、「社内のコミュニケーションに必要だから」が72.7%で最多となりました。また、外国人大学院生の採用にあたり、「N2レベル(ビジネスで十分なレベル)以上」の日本語能力を求めている企業が約6割にのぼり、外国人大学院生の採用における課題としては、「長期的なキャリアパスの設計」(50.5%)などが挙げられています。さらに、外国人大学院生の採用で重視するポイントでは、「日本語能力」(71.0%)や「コミュニケーション能力」(67.3%)が上位になり、今後の外国人大学院生の採用方針については、27.2%が「積極的に採用増」、30.8%が「現状維持で採用継続」と回答しました。最後に、外国人大学院生の採用を前向きに検討するために、約6割が、「採用後のフォローアップ体制」や「異文化理解研修」の必要性を感じています。

 今回の調査では、企業が外国人大学院生に対して高い日本語力やコミュニケーション能力を期待する一方で、長期的なキャリアパスの設計や異文化理解など、採用後の体制整備に課題を抱えていることが明らかになりました。外国人大学院生の採用に前向きな企業は多いものの、これらの課題が障壁となっている現状が浮き彫りとなっています。グローバル人材の活用を推進するためには、採用基準の明確化に加え、入社後の支援体制の整備が不可欠と言えるでしょう。


■会社概要

会社名:株式会社アカリク(https://acaric.co.jp/

創業 :2006年11月

代表者:代表取締役社長 山田 諒

所在地:東京都渋谷区渋谷2-1-5 青山第一田中ビル2階

資本金:1000万円(資本剰余金を含む 5億5000万円)

事業 :大学院生・ポスドク向け就活情報サイト「アカリク」の運営、研究分野・業種・職種別イベントの企画開催、大学等でのキャリアセミナーの実施、新卒大学院生・若手研究者・大学院出身者の人材紹介、オンラインLaTeXエディター「Cloud LaTeX」の運営など

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業種
サービス業
本社所在地
東京都渋谷区渋谷2-1-5 青山第一田中ビル2階
電話番号
03-5464-2125
代表者名
山田 諒
上場
未上場
資本金
1億1500万円
設立
2010年05月