弥生、「確定申告に関する意識調査」結果を発表
確定申告のデジタル化は進むも、約3割は紙による申告を選択
回答した事業者の36.3%が「e-Taxによる申告」を予定
令和5年分の確定申告の提出方法予定について、「e-Taxによる提出」との回答が36.3%と最大になりました。一方「紙による提出」も根強い需要があり、「税務署に持参して提出」が24.9%、「税務署に郵送して提出」が9.2%と続いています。
全体におけるe-Taxの利用意向については40.6%に上り、新型コロナウイルス禍によってe-Tax利用意向が大幅に伸長した2021年調査以降、概ね同程度の高止まり傾向となっています。
確定申告の提出方法は個人ごとに固定化の傾向
提出方法について、前年と同じ提出方法を今年も予定している事業者が多くを占めました。令和4年分の確定申告提出方法と令和5年分の提出方法の予定について、「両年ともe-Taxで提出する予定」と回答した人は94.4%、「両年とも紙で提出する※」と回答した人は89.9%となり、提出方法は個人ごとに固定化する傾向が見られます。
加えて、「確定申告における課題」の設問において「特に課題はない」と答えた事業者が、令和4年分確定申告を紙で提出※した人の中では39.7%、e-Taxによる電子申告を行った人の中では43.2%でそれぞれ最も多い回答となっています。多くの事業者が現状の提出方法に満足している、または大きな課題を抱えていないことから前年と同じ提出方法を選択しているものと思われます。
※ 確定申告の提出方法について「税務署へ持参して提出」「税務署へ郵送して提出」を選択した事業者
確定申告における具体的な課題は「作業時間の確保」が最も多い
確定申告の具体的な課題として、「作業時間の確保(19.2%)」が最も多く、以降は「申告書の作成(18.0%)」、「e-Taxの操作方法(15.5%)」、「帳票の作成、整理(14.5%)」が続きました。
また、確定申告の提出方法によって、課題が異なる傾向が見られます。令和4年分確定申告を紙で提出した事業者の課題は1位「申告書の作成(24.5%)」、2位「作業時間の確保(23.5%)」となったのに対し、e-Taxによる提出を選択した事業者では1位「e-Taxの操作方法(30.6%)」、2位「作業時間の確保(19.1%)」となりました。e-Tax利用者は、「申告書の作成」に対する課題が、紙で提出する事業者に比べ10.1pt低い14.2%の回答となっています。
e-Tax利用により、16.0%の事業者が3時間以上の時間節約効果を実感
「e-Taxの利用が時間節約になった」と回答した事業者は65.1%となり、中でも「3時間以上の短縮になった」と回答した事業者が16.0%に上りました。
また、令和4年分の確定申告をe-Taxで行った事業者は、確定申告の課題として「申告書の作成」を挙げる割合が14.2%と、紙で提出した事業者の回答よりも10.1pt低い結果となりました。「作業時間の確保」についても同様に、課題に感じる割合が紙での提出よりも4.4 pt低い結果を示しており、e-Taxの利用は、確定申告業務における負担軽減に役立つものと見られます。
e-Taxは一定の浸透も、対応へのハードルを感じる事業者もいる
令和4年分確定申告は行わなかった事業者の、令和5年分確定申告の提出方法に予定ついては1位「e-Taxでの提出(41.1%)」、2位「紙による提出(26.0%)」となっています。また、令和4年度の申告を紙で行った事業者のうち、5.2%が令和5年分をe-Taxで提出する意向を示しました。前述の通り、e-Taxの利用意向は高止まり傾向であるものの、今後もe-Taxを選択する人は増えることが予想されます。
一方、e-Taxを利用しない理由については、1位「紙での提出が慣れている(48.8%)」に続き、「e-Taxが難しそうだから(20.8%)」「e-Taxでの申告のやり方がわからないから(14.4%)」が挙げられています。「ICカードリーダーを買いたくない(13.0%)」という、制度への誤解がハードルとなっている例も見受けられました。
<総括>
バックオフィス業務に限らず、様々な場面でデジタル化の必要性が強調されていますが、今回の調査は確定申告のデジタル化に向けた課題感が伺える結果となりました。紙による提出に課題を感じていない事業者も一定数いると見られ、e-Taxの全面的な普及には利便性のさらなる向上や、正しい理解の浸透が鍵となりそうです。
<インボイス制度に関するトピックス>
本調査は、2023年10月のインボイス制度施行後初の調査であるため、インボイス制度の意識調査も同時に実施いたしました。トピックスとしては、以下の結果が挙げられます。
・調査に回答した課税事業者のうち、50.6%が「インボイス制度を機に登録」と回答
・取引先について、46.4%の事業者が「取引先が免税事業者でも取引を継続する」と回答
・適格請求書の発行などについて、「業務ソフトで対応する」との回答が61.8%と最も多い結果となりました。
<調査概要>
調査期間:2024年1月19日~1月22日
調査対象:個人事業主または副業の収入について2023年分の確定申告を予定している方
回答者数:1,000名
調査データの引用に関するお願い
調査データをご使用いただく際は、下記クレジットをご記載ください。
出典:「確定申告に関する意識調査2024」弥生調べ
データを加工してのご使用はお控えください。グラフデザインの再作成は可能です。
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