Job総研『2025年 夏のはたらき方実態調査』を実施 7 割が出社「職場は避暑地」 物価⾼で"はたらく場所の価値"に変化
~”⽣活コスト下げるため” 暑さでやる気低下も 1/2 ⼈が出社希望~
転職サービス「doda」などを提供するパーソルキャリア株式会社が運営する調査機関『Job総研』は、544人の社会人男女を対象に「2025年 夏のはたらき方実態調査」を実施しました。本調査は、今夏のはたらき方の理想と実態、今夏出社またはテレワークを希望するそれぞれの理由、さらに職場の熱中症対策とその印象、そして夏の暑さが仕事に及ぼす影響を調査したものです。

【熱中症リスクと出社回帰】
2025年6月、クールビズ開始から20年を迎える本年より、職場における熱中症対策が義務化されました。Job総研が2023年夏に実施した調査(※1)では、テレワークを希望する人が6割いる一方で、実際には出社を選択している人が多数派であることが明らかとなり、理想と実態にギャップがあることがわかっています。コロナ終息後に進んだ「出社回帰」の流れにより、各企業で出社率は上昇傾向にありますが、気象庁は今年、観測史上最も早い梅雨入りと、過去10年で最高レベルの猛暑となる可能性を発表しており、労働環境に対する社会的関心が高まっています。職場での熱中症リスクも増し、企業も安全な労働(職場)環境の提供や社員の健康管理がより一層求められる中で、個人の夏のはたらき方の理想や実態はどのように変化しているのでしょうか。
Job総研では544人の社会人男女を対象に、今夏のはたらき方の理想と実態、今夏出社またはテレワークを希望するそれぞれの理由、さらに職場の熱中症対策とその印象、そして夏の暑さが仕事に及ぼす影響を調査した「2025年 夏のはたらき方実態調査」を実施しました。
【調査概要】
調査対象者:現在就業中のJobQ Town(ジョブキュータウン)登録者
調査条件 :全国/男女/20~50代
調査期間 :2025年6月4日〜6月11日
有効回答数:544人
調査方法 :インターネット調査
【TOPICS】
・全体の74.6%が今夏「出社」 夏の理想のはたらき方は「出社派」が48.0% 「テレワーク派」が52.0%
・出社希望の理由は「涼しい環境が整っているから」 テレワーク希望の理由は「外が暑いから」が最多
・全体の74.6%が職場の熱中症対策が「されている」 67.5%が対策に「不十分さ」を実感
・全体の69.5%が夏バテ予防を「している」 「こまめな水分補給」や「睡眠」への意識が上位
・全体の85.7%が、夏の暑さは仕事のやる気に「影響する」 83.4%が夏は仕事の「やる気が下がる」
【今夏の出社予定】
回答者全体の544人に今夏の出社予定を聞くと、「出社派」が74.6%で過半数を占め、内訳は「出社のみ」が37.9%、「出社多め」が22.2%、「どちらかといえば出社多め」が14.5%となりました。今夏出社予定の406人に今夏の出社は会社からの要請かを聞くと、「要請あり派」が77.6%で、「要請なし派」が22.4%でした。

【夏の理想のはたらき方と出社希望理由】
回答者全体の544人に夏の理想のはたらき方を聞くと、「出社したい派」が48.0%で、内訳は「断然出社したい」が14.2%、「出社したい」が13.6%、「どちらかといえば出社したい」が20.2%となりました。出社を希望すると回答した261人にその理由を聞くと、「涼しい環境が整っている」が39.5%で最多となり、次いで「チームメンバーが出社する」が31.0%、「在宅だと集中しにくい」が26.8%となりました。

【テレワーク希望理由】
テレワークを希望すると回答した283人にその理由を聞くと、「外が暑いから」が67.8%で最多となり、次いで「通勤による疲労軽減」が60.4%、「移動による汗対策が面倒」が55.5%となりました。回答者全体の544人に職場の熱中症対策状況への印象を聞くと、「不十分だと思う派」が67.5%で多数派となり、内訳は「十分ではないが対策はしている」が45.4%、「対策はしているが不十分」22.1%で、「十分な対策であると思う派」は32.5%でした。

【職場の熱中症対策】
回答者全体の544人に職場の暑さ/熱中症対策を聞くと、「されている派」が74.6%で多数派となり、「されていない派」は25.4%でした。職場で熱中症対策ありと回答した406人に具体的な対策を聞くと、「適切な空調管理がされている」が51.2%で最多となり、次いで「クールビズの推奨」が44.6%、「飲料や塩分補給用の備え」が36.9%となりました。

【夏バテ対策】
回答者全体の544人に夏バテの予防再策の有無を聞くと、「している派」が69.5%と過半数を占め、内訳は「とてもしている」が16.9%、「している」が22.8%、「どちらかといえばしている」が29.8%となりました。予防ありと回答した378人に夏バテの具体的な予防策を聞くと、「こまめに水分を補給する」が46.6%で最多となり、次いで「睡眠をしっかりとる」が45.2%、「生活リズムを整える」が34.1%となりました。

【仕事のやる気への影響】
回答者全体の544人に夏の暑さは仕事のやる気に影響するかを聞くと、「影響する派」が85.7%で大多数を占め、内訳は「とても影響する」が32.0%、「影響する」が28.7%、「どちらかといえば影響する」が25.0%となりました。また、夏は仕事のやる気が下がるかを聞くと、「下がる派」が83.4%で大多数を占め、内訳は「とても下がる」が23.7%、「下がる」が23.5%、「どちらかといえば下がる」が36.2%となりました。

(※2)集計データの詳細は別紙「2025年 夏のはたらき方実態調査 報告書」をご参照ください
【回答者自由記述コメント】
今夏「出社を希望する」コメントが多く集まりました。
・夏になると自宅にいても暑いから毎日出社。会社は寒いくらいなので、家にいるよりマシ
・クールビズも認められているし、休める空間もあるのでオフィスに行く。いい気分転換にもなる
・ほぼテレワークなので毎年夏の電気代が心配。今年は出社で電気代を浮かせようかと考えている
・会社からの光熱費負担があればテレワークにするが、ないのでオフィスの冷房を頼りに出社する
・暑さ凌ぎのために、水や冷房が使いたい放題の出社を選ぶ。通勤だけ我慢すれば快適が待っている
※その他、夏のはたらき方に関するコメントは「JobQ Town」にて確認いただけます。
https://job-q.me/29181
【調査まとめ】
今回実施した「2025年 夏のはたらき方実態調査」では、今夏は7割が出社、うち6割がその出社は会社からの要請であり、個人の希望よりも企業方針に沿ったはたらき方となっている実態が浮き彫りになりました。2023年のJob総研調査での理想のはたらき方は「テレワーク」が過半数を占めました(※1)が、今回の調査では「出社希望」と「テレワーク希望」が拮抗する結果となりました。特に、出社を希望する理由では「涼しい環境が整っている」が最多となり、職場を「快適な温度環境=避暑地」として積極的に活用する姿勢が一定数見られました。これまでテレワークの自由度や効率性が重視されてきた一方で、今夏はむしろ“職場に行くことで生活コストを下げ、快適な環境を得る”という新たな価値判断が広がっています。また、「テレワークは光熱費がかかる」など、物価高に対する意識の高まりが行動に影響している結果から、企業が提供するオフィス環境が、単なる「はたらく場所」から「コストを抑える生活拠点」へと変化を見せているとも言えます。
そんな中、7割の職場では「クールビズの推奨」など熱中症対策がされているものの、これらの状況には「不十分さ」を感じており、環境面の整備だけでなく、企業側にはもう一段進んだ対策が期待されています。こうした職場の状況に対し、個人レベルでの対策も進んでおり、7割が夏バテの予防対策を始めています。「水分補給」や「睡眠・生活リズムの調整」など生活の基本の見直しに加え、「日中の外出を控える」など意識的な対策も挙げられました。
そして、8割が夏の暑さで仕事のやる気が下がる結果となり、気候がはたらく意欲や生産性に与える影響は依然として大きいことが伺えます。企業にとっては、職場環境面での熱中症対策だけでなく、社員の意見を踏まえた“実効性ある対策”がますます求められるでしょう。また、個人側でも健康維持と生産性向上に対する意識の変化は進んでおり、企業と個人の“両輪”で夏を乗り越える姿勢が問われる調査結果となりました。
「明日の常識を、ココから。」をコンセプトとする『Job総研』では、世の中で当たり前とされている事を疑い、はたらき方に関連する様々な調査を実施してまいります。そしてリアルで透明度の高い情報を発信することで、個が活躍する社会の実現に向けて貢献してまいります。

パーソルキャリア株式会社 Job総研 PR担当
高木 理子(たかぎ りこ)
2020年からのインターンを経て2022年に新卒入社。コンテンツマーケティンググループ所属後、2023年に広報へ異動し"はたらく社会人"を中心に様々な観点から意識や行動などについて調査研究を実施するJob総研にて調査研究を担当。Job総研を通して「社会とつながる」を個人のビジョンに掲げ、市場の現状と未来を分析し、社会へ発信することではたらく社会人や就活生の選択機会に貢献する事を目的として活動している。
■(※1) 2023年 夏のはたらき方実態調査 (2023年 8月14日公開)
https://jobsoken.jp/info/20230814/
■(※2) 2025年 夏のはたらき方実態調査 報告書(本調査)
報告書では、同調査の属性やその他設問の回答結果をより詳細にご確認いただけます
https://job-q.me/articles/15836
■Job総研について< https://job-q.me/categories/job-souken >
『Job総研』は今後もキャリアやはたらくに関する調査を続けるだけでなく、調査で拾いきれない「社会・企業・個人」3つの観点からの声を収集することで、これまで以上に確立した取組を行ってまいります。その手段として、アンケート調査によって明らかにした事実をもとに、はたらく現場でのリアルな疑問を収集し、それに対する個人の回答も収集します。そして世の中で当たり前とされている事を疑い、明日の常識をココから見つけられるコンテンツとしての情報発信をしてまいります。
■JobQ Townについて< https://job-q.me/ >
「あなたが知りたい”はたらく”は誰かが知っている」をコンセプトに運営するJobQ Townの累計登録者数は40万人を超え、キャリアや転職に関する情報交換と相談ができるサービスです。具体的な企業名を検索して、現役社員や元社員による口コミだけではなく、仕事全般に関する悩みや就職・転職への不安など漠然とした内容も含まれ、匿名によるユーザ同士でコミュニケーションを取りながら、より良い選択をつくる場になっています。
■JobQ Town”はたらき方”に関するQ&A
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■パーソルキャリア株式会社について< https://www.persol-career.co.jp/ >
パーソルキャリア株式会社は、-人々に「はたらく」を自分のものにする力を-をミッションとし、転職サービス「doda」やハイクラス転職サービス「doda X」を通じて人材紹介、求人広告、新卒採用支援などを提供しています。2022年5月にはプロフェッショナル人材の総合活用支援ブランド「HiPro」を立ち上げ、副業・フリーランス領域にも本格参入。グループの総力をあげて、これまで以上に個人の「はたらく」にフォーカスした社会価値の創出に努め、社会課題に正面から向き合い、すべての「はたらく」が笑顔につながる社会の実現を目指します。
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