J.D. パワー 2023年米国個人向け生命保険顧客満足度調査℠/J.D. パワー 2023年米国個人向け年金保険顧客満足度調査℠
顧客によるデジタルチャネルの利用拡大に伴い、生命保険・年金保険に対する満足度は上昇
CS(顧客満足度)に関する調査・コンサルティングの国際的な専門機関であるJ.D. Power(本社:米国ミシガン州 トロイ)は、現地時間10月12日に、J.D. Power 2023 U.S. Individual Life Insurance Study℠(J.D. パワー 2023年米国個人向け生命保険顧客満足度調査℠)およびJ.D. Power 2023 U.S. Individual Annuity Study℠(J.D. パワー 2023年米国個人向け年金保険顧客満足度調査℠)の結果を発表した。
最新のモバイルアプリやウェブサイトは、生命保険や年金保険に顧客が無関心という、数十年来の課題を解決する鍵を握っているのだろうか。本年調査によると、より多くの顧客がデジタルツールを活用し、ファイナル・プランニング*¹(死亡保障、埋葬保険*² など)に加え、ファイナンシャル・プランニングのために生命保険や年金保険を利用するようになり、顧客満足度は上昇している。
*¹ 亡くなったあとに備えること。いわゆる終活。
*² 葬儀や埋葬にかかる費用を保障する保険。
2023年調査の主なポイントは以下の通り:
デジタルチャネルでの顧客接点拡大が生命保険の満足度とエンゲージメント*³ を高める
保険会社のウェブサイト経由で生命保険に加入した顧客数は過去5年間で倍増し、2019年には新規契約全体のわずか6%であったのが、現在では13%を占めている。
現在、生命保険契約者の62%がデジタルチャネルを通じて保険会社とやりとりをしている。顧客がデジタルチャネルを利用した場合の総合満足度は823ポイント(1,000ポイント満点)で、利用しなかった場合と比較し79ポイント高い。
*³ 保険会社と顧客との間で築かれた信頼関係。
ファイナンシャル・プランニングツールとしての生命保険の利用が増加
ファイナンシャル・プランニングとファイナル・プランニングの両方の目的で生命保険に加入する顧客の割合は、前年(2022年10月発表)の30%から39%に増加している。ファイナル・プランニングとファイナンシャル・プランニングの両目的で加入した場合の生命保険に対する満足度は、ファイナル・プランニングまたはファイナンシャル・プランニングのどちらかの目的で加入した場合よりも著しく高くなる。
年金保険の顧客体験はデジタルへ
年金保険に対する総合満足度は800ポイントとなり、前年調査と比較し+11ポイントの大幅な上昇を記録した。この上昇は、デジタルチャネルでの顧客接点の増加に大きく起因し、保険会社のウェブサイト経由で年金保険に加入した場合に最も高い総合満足度水準となった。また、加入プロセスの重要な部分である、申し込みと説明プロセスに対する満足度は、ウェブサイト経由で加入した場合に最も高くなる。
一貫したデジタルチャネルでの顧客対応が年金保険の顧客とのエンゲージメントを築く
年金保険の顧客の4分の3近く(72%)が、ウェブサイト、電子メール、チャット、テキストメッセージ、モバイルアプリを通じて保険会社と定期的にやり取りをする「デジタル顧客」と定義されている。こうした顧客の総合満足度は、デジタルチャネルのやり取りがない顧客(784ポイント)と比較し35ポイント高く(819ポイント)、保険会社とのやり取りが全くない顧客(726ポイント)と比較し93ポイント高くなった。
デジタルチャネルでの顧客対応が地域の代理店やファイナンシャル・アドバイザーを通じた満足度向上に寄与
代理店やファイナンシャル・アドバイザーを通じて加入した商品であっても、デジタルチャネルの接点を加えるだけで、顧客満足度は高まる。代理店やファイナンシャル・アドバイザーを通じて生命保険に加入した顧客の満足度は、デジタルチャネル以外でのみ接点があった場合には795ポイントであったが、デジタルチャネルの接点が加わると821ポイントに向上する。この傾向は、代理店やファイナンシャル・アドバイザーを通じて年金保険に加入した顧客にも見られ、デジタルチャネルの接点が加わった場合、デジタルチャネルの接点がなかった顧客の満足度(784ポイント)と比較し、25ポイント高くなった(809ポイント)。
J.D. パワー インシュアランス・インテリジェンス部門 ディレクター ブリアン・アームストロングのコメント
「生命保険は、コロナパンデミックの最盛期に一時的に人気が急上昇し、年金保険は最近になって人気が急上昇した。しかし、こうした時期を除いて一般的には、顧客がこれらの商品を長く保有すればするほど、顧客満足度とエンゲージメントは低下するとされてきた。昨今は、これまで以上に多くの顧客がデジタルチャネルを通じて生命保険・年金保険会社と頻繁に接点を持つようになり、真の進化が見え始めている。保険会社が提供するデジタルサービスを利用する顧客は、よりエンゲージメントも満足度も高く、生命保険や年金保険をファイナンシャル・プランに組み込む可能性が高くなっている。」
顧客満足度ランキング
【個人向け生命保険顧客満足度調査】
第1位:State Farm(ステート・ファーム)(843ポイント、4年連続の総合満足度第1位)
第2位:Nationwide(ネーションワイド)(840ポイント)
第3位:MassMutual(マスミューチュアル)(809ポイント)
【個人向け年金保険顧客満足度調査】
第1位:F&G(formerly Fidelity & Guaranty Life)(旧フィデリティ・アンド・ギャランティー・ライフ)(843 ポイント)
第2位:MassMutual(マスミューチュアル)(827ポイント)
第3位:Nationwide(ネーションワイド)(826ポイント)
《調査概要》
J.D. パワー 2023年米国個人向け生命保険顧客満足度調査℠
J.D. パワー 2023年米国個人向け年金保険顧客満足度調査℠
年に1回、米国の大手生命保険会社及び年金保険会社が提供する個人向け生命保険・年金保険の加入者を対象に、
個人向け生命保険・年金保険に対する満足度を明らかにする調査。今回で10回目の実施となる。
■実施期間:2023年5月~7月
■調査方法:インターネット調査
■調査対象:米国の大手生命保険会社及び年金保険会社が提供する個人向け生命保険・年金保険の加入者
■調査回答者数:個人向け生命保険顧客満足度調査 5,588人/個人向け年金保険顧客満足度調査 3,579人
総合的な顧客満足度に影響を与えるファクターを設定し、各ファクターの詳細評価項目に関するユーザーの評価
を基に1,000ポイント満点で総合満足度スコアを算出。総合満足度を構成するファクターは、総合満足度に対す
る影響度が大きい順に以下の通り(カッコ内は影響度)。
【個人向け生命保険顧客満足度調査】:「契約内容」(30%)、「価格」(27%)、「顧客対応」(17%)、
「保険証券」(16%)、「連絡・案内」(10%)
【個人向け年金保険顧客満足度調査】:「契約内容」(26%)、「顧客対応」(22%)、「保険証券」(20%)、「価格」(19%)、「連絡・案内」(13%)
*本報道資料は、現地時間10月12日に米国で発表されたリリースを要約したものです。
原文リリースはこちら
https://www.jdpower.com/business/press-releases/2023-us-individual-life-insurance-annuity-studies
*J.D. パワーが調査結果を公表する全ての調査は、J.D. パワーが第三者機関として自主企画し実施したものです。
【ご注意】本紙は報道用資料です。弊社の許可なく本資料に掲載されている情報や結果を広告や販促活動に転用することを禁じます。
J.D. パワーについて:
J.D. パワー(本社:米国ミシガン州トロイ)は消費者インサイト、アドバイザリーサービス、データ分析における国際的なマーケティングリサーチカンパニーです。50年以上にわたり、ビッグデータやAI、アルゴリズムモデリング機能を駆使し、消費者行動を捉え、世界を牽引する企業に、ブランドや製品との顧客の相互作用に関する鋭い業界インテリジェンスを提供するパイオニアです。
J.D. パワーは、北米、ヨーロッパ、アジア太平洋にオフィスを構えています。事業内容の詳細については、https://japan.jdpower.com/jaをご覧ください。
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