【調査】非正規雇用から正社員就職をした20代・30代に「月収の変化」を調査

約8割が月収が「増加した」と回答、新しく興味・関心が出てきたこと／1位「貯蓄」

株式会社ジェイック

2024年11月12日 10時34分

企業向けの教育研修事業と若年層向けの就職支援事業を展開する株式会社ジェイックは、当社の就職支援サービスを利用して非正規雇用*から正社員就職した20歳～39歳の方に対して行った、「正社員就職による月収の変化」に関するアンケート調査の結果を発表します（回答者160名、調査日2024年3月29日- 9月27日）。*無職を含む

■前職の雇用形態：1位「パート／アルバイト」(66.3％)、2位「仕事はしていない」(23.1％)
「前職の雇用形態を教えてください」と質問したところ、「パート／アルバイト」が66.3％、「仕事はしていない」が23.1％、「契約社員／派遣社員」が10.6％となりました。

■正社員就職後の月収の変化：「増加した」が8割超
「正社員として就職して、月収は増加しましたか？」と質問したところ、「増加した」が80.5％、「変化していない」が9.4％、「減少した」が8.8％、「その他」が1.3％となりました。

■月収が増えてできるようになったこと：1位「趣味などでの自由な買い物」(57.4％)

正社員就職後の月収が「増加した」と回答した方に、「月収が増えてできるようになったことはありますか？当てはまるものをすべて選択してください」と質問したところ、「趣味などでの自由な買い物」が57.4％、「一人暮らし」「実家に生活費を入れる（または増額する）」が同ポイントで23.3％、「貯蓄」が17.1％、「NISAなどの投資」が14.0％、「特になし」が10.9％、「より良いアパート・マンション等への転居」が6.2％、「結婚を決めた、視野に入れ始めた」が4.7％、「友達、恋人等との同居」「社会保険（年金・健康保険等）の支払い」が同ポイントで3.9％となりました。

■月収が増えて新しく興味・関心が出てきたライフイベントや取り組み：

　1位「貯蓄」(38.8％)
正社員就職後の月収が「増加した」と回答した方に、「月収が増えて、新しく興味・関心が出てきたライフイベントや取り組みはありますか？当てはまるものをすべて選択してください」と質問したところ、「貯蓄」が38.8％、「新しい趣味を始める」が35.7％、「自己学習によるスキルアップ」が24.0％、「一人暮らし」が22.5％、「友達、恋人等との同居」が16.3％、「特になし」が14.7％、「より良いアパート・マンション等への転居」が14.0％、「実家に生活費を入れる（または増額する）」12.4％、「結婚」が10.9％、「社会保険（年金・健康保険等）の支払い」が3.9％、「出産や子育て」「NISAなどの投資」が同ポイントで3.1％、「住宅の購入」「その他」が同ポイントで0.8％となりました。

■月収が増えて生まれた気持ちの変化（自由記述・一部抜粋）

「就職して月収が増え、気持ちにはどんな変化が生まれましたか？」と質問したところ、下記のような回答が寄せられました。

▼精神面の変化

・生活と気持ちに余裕ができた

・将来の漠然とした不安がなくなった

・気持ちに余裕が生まれ、様々なことに興味を持つ視野が広がった

・責任感が増した

・社会から認められたような気がした

・家族の支援なく自立ができ、社会の一員としての自覚が生まれた

・基盤が出来たことで生活に対する安心感・安定感が増した

・少し自分に対して信頼ができるようになり、身近な人を助ける気持ちや余裕が出てきた

・一か月の生活のことしか考えてなかったが、来月、来年と先のことを考える余裕ができた

▼金銭的、経済的な変化

・毎月安定した収入を得ることで安心できる

・アルバイトよりも自由に使えるお金が増えて、楽しみも増えた

・友人と会うときにお金がないことを懸念することが少なくなった

・貯金の目標ができて生活に張り合いが出てきた

・賃金を稼ぐことの大変さを実感し、経済面での将来的な見通しに対する当事者意識が強くなった

▼ライフスタイル面の変化

・将来や趣味の選択肢が増えた

・仕事とプライベート両面でのモチベーションアップになった

・趣味や交際に自由に使える金額が増えて、やりたいことや行きたいところが増えた

▼ネガティブな変化

・自由度が増えたと感じる反面、使い過ぎてしまう場面もある

・収入は増えたが、実家から出たため生活費がかさみ、お金にそれほど余裕はない

今回の調査結果について、17年以上にわたり若年層の就職支援に携わっている、当社執行役員の柳井田は次のように述べています。

「今回の調査では、非正規雇用から正社員就職した20代・30代の過半数が、月収が増えたことで『趣味などでの自由な買い物』ができるようになったと回答しており、正社員としての安定した収入が生活に余裕をもたらし、自己実現や趣味を楽しむ時間や資金の確保に繋がっていることがわかりました。また、『生活と気持ちに余裕ができた』『将来の不安が軽減された』といったポジティブな精神的変化も多く見られ、正社員就職の恩恵が単なる収入面にとどまらないこともわかりました。2023年の労働力調査(※)では、非正規として働く25～34歳のうち『自分の都合の良い時間に働きたい』の回答が2013年に比べ10.6ポイント上がったとの結果もあり、あえて非正規雇用を選ぶ若者も増えてきています。多様な就労観や働き方が広がる現代において、正社員になるかならないかは個人の自由ではありますが、今回の調査で、正社員として得られる精神的・金銭的な安心感は、自立心や家族・周囲との人間関係を強化する要因にも繋がると感じました。さらに、正社員就職による経済的基盤の強化は、個々のキャリア形成や将来設計において、挑戦や新たな可能性を切り開くための土台ともなり、長期的な成長と充実したライフスタイルを築くための大きな手段のひとつと言えるでしょう。」

(※)出所： 2023年（令和5年）労働力調査