【調査】6割が生成AIに引用されたサイトを訪問、4割が信頼度向上を実感|AIに“引用される”とユーザーの意識・行動はどう変わる?

半数が引用をきっかけに新規サイトへ流入、購買や問い合わせにつながる動きも

株式会社PLAN-B

SEOを中心にデジタル領域全般のマーケティング支援を行う株式会社PLAN-Bマーケティングパートナーズ(東京都品川区、代表取締役:鳥居本 真徳)は、生成AIを使って検索をしたことがあるユーザー394名を対象とした『生成AI検索における「引用元」に対する行動・意識調査』を実施いたしました。

調査背景

近年、ChatGPTやGeminiをはじめとする生成AIツールが、日常生活やビジネスのさまざまな場面で検索手段として活用されるようになり、ユーザーの検索行動にも変化が見られるようになってきました。

こうした動きにともない、企業のマーケティング戦略にも変化が生じています。従来の検索エンジン最適化(SEO)に加え、生成AIの検索結果において自社のサイトやサービスが引用・紹介されることが、Web上での認知拡大や流入獲得、信頼構築の新たな手段として注目されはじめています。

本調査は、こうした背景のもと、生成AI検索を利用するユーザーは引用元に対してどのような意識を持ち、どのような行動(クリックや購買など)をとっているのかを明らかにすることを目的に実施しました。企業のマーケティング・SEOご担当者さまに向けて、生成AI検索によるユーザー行動の変化にどう対応していくべきかという視点から、調査結果とその考察をまとめています。

調査概要

生成AI検索における「引用元」に対する行動・意識調査

調査期間:2025年5月23日~5月29日

調査対象:生成AI検索ツールを使って検索をしたことがあるユーザー

有効回答数:394名

調査方法:「Freeasy」によるインターネットアンケート調査

<調査結果の引用・転載時のお願い>

本記事の調査結果や画像を引用する場合は、「株式会社PLAN-B」の名前を明記のうえ、引用元として以下のリンク設置をお願いいたします。

https://www.plan-b.co.jp/news/ai_report_202506/

※グラフの数字は小数点第1位を四捨五入しているため、合計が100%にならない場合があります。

調査対象者

今回の調査は、まずスクリーニングで無作為に抽出された1,000名に「あなたは生成AIツールを使って調べものをしますか?」と質問しています。全体で見ると、「使ったことがない」「知らない」と答えた人が約6割を占めており、「使ったことがある」ユーザーはまだ半数に満たないことがわかりました。

以降の質問は、生成AI検索ツール(※)を「使ったことがある」と回答した人を対象に実施しています。

※ ここでいう「生成AI検索ツール」とは、ChatGPTやPerplexityのように、検索ワードに対してAIが回答や要約を提示するサービスを指します。

調査結果

■日常的な検索はまだ検索エンジンが主流、生成AIの信頼は限定的

生成AI検索ツールを「使ったことがある」と回答した人に「Q1. 従来の検索エンジン(Google、Yahoo!など)と生成AI検索ツールでは、どちらの方がよく使いますか。」という質問したところ、「従来の検索エンジンの方が多い」と回答した人が52.8%と半数を超えました。「どちらも同じくらい使う」は30.2%「生成AI検索ツールの方が多い」は17.0%にとどまっています。

生成AI検索は情報取得手段のひとつとして活用されているものの、特定の目的やシーンに限定して使われている可能性が高く、日常的な検索行動の主流は依然として従来の検索エンジンであることがうかがえます。

「Q2. 生成AI検索と従来の検索エンジン、どちらの情報をより信頼していますか?」という質問に対しては、「検索する内容によってどちらが信頼できるか変わる」と答えた人が50.0%と最も多くを占めました。「検索エンジンの検索結果の方が信頼できる」は20.3%、一方で「生成AI検索の方が信頼できる」は7.1%にとどまりました。

ユーザーはどちらか一方を全面的に信頼しているわけではなく、検索内容に応じて柔軟に使い分けていることがわかります。

また、現在はどちらかというと従来の検索エンジンに軍配が上がるものの、技術が急速に進化していることからも生成AIの信頼性向上が予想されます。

■約6割がAI検索結果で引用されたサイトを訪問

「Q3. 生成AI検索で調べものをした際、引用元のサイト(参考リンクなど)を確認しますか?」という質問では、「ときどきクリックして引用元サイトを開いて読む」が40.6%と最多で、次いで「クリックして引用元サイトを開いて読むことが多い」が20.8%でした。両者を合わせると、全体の約6割が引用元サイトをクリックして参照する行動をとっていることがわかります。

続いて、前問で「クリックして確認する」と答えた方に「Q4. 引用元を確認する主な理由は何ですか?(複数回答可)」と聞いたところ、最も多かった理由は「出典元の信頼性を判断するため」で58.7%に上りました。そのほかは「元の文脈を自分で確認したい」(43.8%)、「詳しく知りたい・AIの回答が不十分だから」(37.6%)、「内容の正確さを裏取りしたい」(32.2%)と続き、AIの回答を鵜呑みにせず、自分自身で出典や文脈を確認しようとするユーザーが多いことが浮き彫りとなりました。

■約4割が「生成AI経由で引用元への信頼が高まった」と回答

「Q5. 生成AI検索において提示された「引用元サイト」への信頼度は、従来の検索エンジン(Googleなど)で見た場合と比べて変化がありましたか?」という問いに対しては、「信頼度は変わらない」とした人が56.2%と過半数を占めたものの、「やや信頼するようになった」(33.8%)、「より信頼するようになった」(6.9%)を合わせて約4割が信頼度の向上を感じていることが明らかになりました。

生成AIに引用されることによってサイトの信頼性が高まるケースも一定数存在することがわかります。

■ 出典なしの場合は約5割が検索エンジンで裏取り

「Q6. 生成AI検索(ChatGPTやPerplexityなど)を使って調べものをする際に、出典が明示されていない場合、どのように対応しますか?」という質問では、「従来の検索エンジンで補完・裏取りを行う」と答えた人が49.5%と最も多く、「気にはなるが、特に裏取りはしない」(33.5%)、「出典がない時点でAIの回答は信用しない」(10.9%)と続きました。

AIの回答に出典があるかどうかは、ユーザーの行動に影響を及ぼす重要な要素であることがわかりました。

■ 約半数が生成AIをきっかけに新たなサイトにアクセス経験あり。購買・問い合わせなどのアクションも

「Q7. 生成AI検索の引用をきっかけに、それまで見たことのなかったサイトやメディアを訪問した経験はありますか?」という質問では、「ある」と答えた人が51.0%に上り、「ない」(49.0%)をわずかに上回る結果となりました。

この結果から、生成AI検索がユーザーにとって新たな情報との接点となっており、Webサイトへの流入経路として一定の役割を果たしていることがわかります。

「Q8. 生成AI検索で表示された引用をきっかけに訪問したサイトやメディアにて、次のような行動をとったことがありますか?」という質問では、「特に何もしていない」が32.8%と最多ではあるものの、「商品やサービスを購入した」が24.9%「メールマガジンや資料をダウンロード・登録した」が22.4%「問い合わせをした」が21.4%と、何らかの具体的アクションにつながった事例が一定数確認できました。

この結果から、生成AI検索における引用表示は、単なる情報提供にとどまらず、購買や問い合わせといったビジネス成果につながる重要なきっかけになっていることが明らかになりました。今後、生成AIを活用する検索ユーザーはさらなる増加が見込まれる中、こうした引用表示は企業にとってますます重要な役割を果たしていくことが期待されます。

総括

この調査で特に注目すべきは、AIの回答を鵜呑みにせずに自身で出典や文脈を確認するために、約6割のユーザーが生成AI検索で表示された引用元サイトを実際にクリックして確認しているという点です。

さらに、引用をきっかけに新たなサイトへの訪問や購買・問い合わせなどのアクションにつながっているケースも一定数存在しており、生成AI検索が“消費者との新たな接点”として機能していることが明らかになりました。

本調査から、今後のマーケティング戦略においては「いかにAIに適切に引用されるか」が重要な課題となりつつあることも示唆されますが、注意すべきなのは、すべての企業にとってLLMO(Large Language Model Optimization)などの最適化施策が直接的な成果につながるとは限らないという点です。施策ありきではなく、まずは現状を可視化し、自社に合った戦略を見極めることが何より重要です。

そのためには、まずは自社コンテンツがどのように生成AIに引用されているのか、そこからどのようなユーザー行動が生まれているのかを把握することが出発点となります。自社の立ち位置とユーザー動向を正しく捉えたうえで柔軟に対応していくことが、AI時代のマーケティング成功の鍵を握るでしょう。

<監修者>

株式会社PLAN-Bマーケティングパートナーズ

デジタルソリューション事業部 部長

出田 晴之

PLAN-Bに2018年新卒で入社。2023年にSEOコンサルティング事業部部長に就任し、2024年からはデジタルソリューション事業部部長に就任。大手下着メーカー、大手買取会社など、50社以上のSEOコンサルティングやメディア立ち上げを経験。事業戦略などの上位レイヤーからのSEO戦略設計を得意とする。


PLAN-Bマーケティングパートナーズの「LLMO対策状況調査サービス」について

当社が提供する「LLMO対策状況調査サービス」 では、企業のコンテンツ等の発信情報が生成AIにどのように認識・引用されているかを定量的に把握・推定し、生成AIによる流入への影響度を可視化することで、AI時代のマーケティング戦略最適化をサポートします。

生成AIによる引用率や、AI経由のセッション数・コンバージョン(CV)数の可視化に加え、競合との比較データなどをもとにLLMO施策の影響度を評価し、マーケティング全体の観点から優先度の高い順に整理した施策一覧をご提案いたします。

詳細については以下ページよりお気軽にお問い合わせください。

https://www.plan-b.co.jp/solution/seo/consulting/


PLAN-Bグループについて

『世界中の人々に「!(驚き)」と「♡(感動)」を』を経営理念とし、デジタルマーケティング事業やマーケティングDX事業を中心に、顧客志向と技術力を強みにお客様の事業成長に貢献するデジタルマーケティングエージェンシーです。

株式会社PLAN-B

SEO、SNSマーケティングなどデジタル領域全般のマーケティング課題を解決するパートナーとして、SEOツール『SEARCH WRITE』やSNS/インフルエンサーマーケティングプラットフォーム『Cast Me!』などのマーケティングDXツールを提供しています。

株式会社PLAN-Bマーケティングパートナーズ

SEOコンサルティングやWeb広告運用代行などデジタルマーケティングに強みを持つ株式会社PLAN-Bと、総合広告会社として豊富な実績を誇るADKグループによって設立されたジョイントベンチャーです。

【会社概要】

会社名   :株式会社PLAN-B、株式会社PLAN-Bマーケティングパートナーズ

事業内容  :デジタルマーケティング事業・マーケティングDX事業・ASP事業・メディア事業・人材事業

大阪本社  :大阪市西区新町 1-28-3 四ツ橋グランスクエア 6階

東京本社  :東京都品川区東五反田2-5-9 CIRCLES with 島津山 3階

代表者   :代表取締役 鳥居本 真徳

【運営メディア】

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会社概要

株式会社PLAN-B

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https://www.plan-b.co.jp/
業種
情報通信
本社所在地
東京都品川区東五反田2-5-9 CIRCLES with 島津山 3階
電話番号
03-3446-7577
代表者名
鳥居本 真徳
上場
未上場
資本金
1億円
設立
2003年10月