プレイド、「KARTE AI」を発表。KARTEシリーズは、人とAIが協働するCXプラットフォームへ
株式会社プレイド(東京都中央区:代表取締役CEO 倉橋健太)は、同社の提供するCX(顧客体験)プラットフォーム「KARTE」シリーズのプロダクトのAIネイティブ化に向けた方針「KARTE AI」を発表します。またKARTE AIを推進するべく、11月1日よりKARTEシリーズのプロダクト開発組織であるProduct DepartmentをKARTE AI Transformation Departmentへと改編します。
当社では、KARTEの正式提供開始10周年を迎えた2025年3月よりKARTE AIの方針を定め、プロダクト開発・機能開発を推進してきました。今回のKARTE AIの対外発表および組織改編を契機に、今後企業に生じるAIネイティブな事業環境にシームレスに溶け込むプロダクトとなることを目指して、KARTEのAI機能の拡充に加え、AIを前提としたプロダクトの開発を加速していきます。KARTE AIのもと、KARTEは、AI前提になる企業環境にKARTE独自のカスタマーデータとそれに由来する「人」の創造性というラストピースを滑らかに提供できる「人とAIが協働するCXプラットフォーム」に進化します。

AI時代のKARTEが目指す「人とAIの協働」
KARTEは、独自のリアルタイムデータ解析基盤による解像度の高い1st Party Customer Data解析とそれによる圧倒的な顧客理解を強みに、顧客一人ひとりに合わせた自由なアクションやコミュニケーションをワンストップで実現するCXプラットフォームです。
当社が一貫して追求してきたのは、KARTEを使う人がデータをもとに顧客を「ひとりの人」として深く理解できるようになることです。数値やグラフだけでなく、オンラインの向こう側にいる顧客を「ひとりの人」として捉えることができれば、KARTEを使う人の発想を喚起し、顧客への創造性を最大限に引き出せます。そして、そのアイデアを価値ある顧客体験へと自由に還元できる手段を提供し、事業インパクトを最大化することを目指してプロダクト開発を続けてきました。
このような開発思想を持つKARTEは、KARTE AIのもと、顧客中心の企業活動を推進するための「人とAIが協働するプラットフォーム」へと進化します。
グローバルのプラットフォーマーが提供する生成AIは、業務自動化や画像生成などで企業活動の生産性向上に既に大きな影響をもたらしています。企業の多くが業務のなかで生成AIを活用することが一般化すれば、どの企業も一定の品質を伴ったアウトプットを低コストで出せることになります。このような社会展望に対して当社は、生成AIが一般化すればするほど、「一定の水準」だけでは顧客からの支持とエンゲージメントを得ることができず、むしろ一定の水準を満たした先に見出される独自性が企業成長においてますます重要になると考えています。
AI時代に顧客を魅了する独自性を担うのが「人」の創造性です。生成AI技術の急速な発展と今後到来する企業活動におけるAI活用の一般化に対して、1st Party Customer Dataという企業の独自性の源泉となるデータを担うKARTEは、これまで以上にデータで「人」のポテンシャルを解放する存在としてAIを位置づけます。
まずは、KARTEの特徴である顧客理解と顧客体験づくりの領域に加えて、KARTE独自のカスタマーデータの価値をあらゆる業務プロセスに活かすための機能拡充およびAIネイティブ化を推進していきます。そして、マーケティング領域にとどまらず、AIが前提となる企業環境の広範な領域で、企業の独自性の源泉となるカスタマーデータとそれに由来する「人」の創造性をシームレスに組み込み、企業活動全体で顧客を魅了する独自価値の創造を追求できる環境を提供していきます。
KARTE AIの3つのフォーカスポイント
KARTE AIのもと、まずは「顧客理解・分析」「顧客体験の創出とデリバリー」「AIネイティブ×カスタマーデータドリブンな業務プロセス変革」の3つにフォーカスしてプロダクト開発を推進していきます。以下では、既に提供開始しているプロダクトや機能を紹介します。

1. AIとともに顧客を理解する
自然言語で顧客理解を支え、使う人の豊かな解釈と閃きを引き出す
KARTEの顧客理解・分析を担うインサイト機能に新たに実装された「ナラティブレポート」は、KARTEで解析する膨大なカスタマーデータから顧客の行動プロセスの推移や施策の効果、特徴的な行動パターンや傾向を抽出・分析し、自然言語で表示します。
「平日に比べて週末はサイト訪問者数が約1/3に減少しますが、CVRは必ずしも低下しません。週末に訪問するユーザーは目的意識が高い可能性があり、アプローチ方法を工夫するチャンスかもしれません」など施策の目的に応じたインサイトが自然言語で示され、顧客群や施策全体の要約的な理解が可能になります。また、「新しい施策を多く展開できていてすばらしい!」など、効果面だけでなく使う人のモチベーションにも寄り添うコメントが表示され、次に採るべきアクションにつながる解釈や閃きを引き出すことに貢献します。
2. AIとともに体験をつくる・届ける
つくりたい体験のアイデアが広がる。AIがアイデアの実現を強力に支援する
KARTEのアクション機能の新しいエディタである「フレックスエディタ」はAIエージェント機能を備えています。自然言語による指示で施策の編集を行えたり、質問すればフレックスエディタの仕様を回答してくれたりします。直感的な操作で施策をカスタマイズできるフレックスエディタにAIエージェントが備わることで、KARTEを使う人のCX向上へのアイデアを、すばやく、スムーズに、品質高く、そのブランドらしい最適な体験へと還元できるようになります。
3. AIネイティブ×カスタマーデータドリブンな業務プロセスに変革する
顧客コミュニケーションのあらゆる領域で、AIワークフロー化を実現する
Remote MCPで、顧客分析、パーソナライズ施策の実行、コンテンツ制作、効果測定といったKARTEにおける顧客コミュニケーションの一連の業務をAIワークフロー化することが可能です。例えばChatGPTに指示を出すだけでKARTE上のポップアップ施策を更新するなど、外部のAIと連携した柔軟な業務自動化を実現します。
AIネイティブなヘッドレスCMSで「コンテンツ管理」から「コンテンツデータ活用」へ
AIネイティブなヘッドレスCMS「Craft Cross CMS」はAI活用を前提としたシステム開発およびマーケティング業務に対応します。Copilotによる原稿作成支援やRemote MCPによる運用自動化に加え、コンテンツデータをAIが扱える形式に変換することで、高精度なFAQ応答や自然言語検索、RAG(検索拡張生成)などの多様なシーンでの活用を実現します。
Craft Cross CMSのコンテンツデータとKARTEのカスタマーデータを統合的に活用すれば、一人ひとりのコンテクストを予測し、よりパーソナライズした提案や独自性の高い体験を提供できます。「誰に」「いつ」「何を」「どこで」の要素を、KARTEの基盤のもと統合的に制御することで、顧客体験価値の向上と運用コストの削減を同時に実現します。
AIのフルサポートで、カスタマーデータドリブンな独自機能を開発する
KARTEシリーズでは、アプリケーション開発基盤として「KARTE Craft」を提供しています。KARTE Craftは、KARTEがリアルタイムに解析するカスタマーデータをトリガーにしたさまざまな機能をAI支援のもと開発し、既存の自社システムや外部サービスへと連携させることで、開発・運用コストを押さえながら自社サービスをより顧客起点なものへと進化させることができます。
KARTE Craftには、プロダクト活用支援やコード改善などを行う「Craft Copilot」が備わっています。また、外部AIモデルを安全に使える接続機能、さまざまな形式のデータをAIが利用できるように変換・格納できるRAG、テキストや画像をベクトル化して「意味」を抽出し、文脈に合った検索結果を実現する機能なども備え、エンジニアやテクノロジーに長けたマーケターの豊かなアイデアを自由にすばやく実装できる開発環境を提供します。
AI時代のKARTEが目指すもの(株式会社プレイド 代表取締役CEO 倉橋健太)
「AIの大きな波」は、私たちの社会、そしてビジネスを根底から変えようとしています。しかし、テクノロジーが進化し、あらゆるプロセスが効率化されればされるほど、企業活動は「同質化」へと向かいます。この同質化の流れの中では多様な価値は生まれず、同質化以外で価値を生まないと、生活者も企業も豊かにならないというのが私たちの信念です。
私たちが目指すのは「同質化」の逆側です。KARTE AIで、私たちはAIを人の創造性を解放する手段と定義しました。人が人に向き合うときに、人の創造性は最も引き出される。だからどのような場面でも、KARTEは人が人に向き合える環境を提供する。開発当初からのコンセプトに改めて立ち戻り、KARTEが解析する独自のカスタマーデータと、KARTEを使う人とAIの協働で可能となる「深いユーザー理解」を組み合わせ、本質的に異なる価値を生み出す人のポテンシャルを解き放つ。これが今後の開発方針であり、そこで生まれる価値こそが、これからの時代に最も求められる価値だと考えています。
KARTE AIは、すべての企業が創造性によって、顧客一人ひとりを深く魅了し、真に豊かな社会を築くための挑戦です。AIを駆使し、人にしかできない新しい体験価値の創造へ、私たちは進み続けます。
CXプラットフォーム「KARTE」
「KARTE」は、あらゆる顧客接点でのお客様の行動をリアルタイムに解析して一人ひとり可視化し、個々のお客様にあわせた自由なコミュニケーションをワンストップで実現するCX(顧客体験)プラットフォームです。独自のデータ解析基盤を強みに高い拡張性を備え、デジタルマーケティング全般はもちろんのこと、顧客理解や市場理解が必要な広範な企業活動を支える顧客中心経営の基盤として機能します。KARTEのデータによる圧倒的な顧客理解はKARTEを使う「人」の創造性を引き出し、エンドユーザーにおける体験価値の向上と企業の独自価値の創造を実現します。
株式会社プレイドについて
プレイドは「データによって人の価値を最大化する」をミッションに掲げるテクノロジーカンパニーです。2015年にCX(顧客体験)プラットフォーム「KARTE」の正式提供を開始しました。1st Party Customer Dataのリアルタイム解析を強みとするKARTEシリーズのプロダクトとCX戦略策定から実行まで担うプロフェッショナルサービスの提供により、顧客提供価値最大化のための伴走パートナーとして企業の事業成長に貢献します。
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