物価高でちくわとカニカマ検索が1.8倍に、手頃なタンパク源として再評価|クックパッド

さけが87%値上がりする中、調理の手軽さと多様な使い方で支持──練り製品生産量も13%拡大

クックパッド

利用者数No.1レシピサービス「クックパッド」を運営するクックパッド株式会社は、魚肉練り製品の検索動向を調査しました。調査の結果、物価高が続く中、手頃で使いやすいタンパク源として「ちくわ」と「カニカマ」の検索が2015年比で約1.8倍に増加していることが明らかになりました(※1)。さけは282円(2015年)から521円(2024年)へと約85%上昇し、2025年1–8月平均でも529円と高値が続いています。一方、ちくわは102円(2015年)から133円(2025年1-8月平均)へと推移。手頃なタンパク源として再評価されています。食品需給研究センターの調査では2025年1〜8月の練り製品生産量が前年同期比13.1%増となっており、家庭での利用拡大が市場全体の伸びにも表れています(※2)。

■要約

・ちくわ検索、カニカマ検索が2015年比で約1.8倍に増加

・さけ価格が10年で87%上昇、イカは151%上昇、ちくわは30%上昇、鶏肉は11%上昇

・ちくわは鶏肉より安い価格を維持し、手頃なタンパク源として定着

・ちくわは「ナムル」検索が2025年に初登場、カニカマはサラダ用途が定着

・練り製品生産量は前年同期比13.1%増

■価格高騰で、手が届きにくくなった生鮮魚介

価格動向は「指数(CPI)」と「実売価格(小売物価)」の双方で上昇が確認できます。総務省統計局「小売物価統計調査」の東京都特別区における実売価格(100gあたり)では、2015年から2024年の10年間で、さけが282円から521円(+85%)、イカが96円から252円(+163%)へと大幅に値上がりしました(※4)。2025年1-8月平均でも、さけは529円、イカは241円と高値が続いています。

総務省統計局「2020年基準消費者物価指数」でも、2025年8月時点で魚介類全体の価格指数は130.0(+30.0%)、生鮮魚介は127.6(+27.6%)と大幅に上昇しています(※3)。

こうした価格高騰を受けて、クックパッドでもイカの検索需要(SI値)は2015年の2.77から2025年(10月20日まで)平均1.77へと約36%減少しています(※1)。

■手頃な価格を維持する練り製品

一方、魚肉練り製品は相対的に価格上昇が抑えられています。ちくわの小売価格は2015年の102円から2024年(年平均)で135円、2025年1-8月平均で133円へと推移。鶏肉は2015年の136円から2025年1-8月平均で151円へと上昇しており、ちくわは一貫して鶏肉より安い価格を維持しています(※3、※4)。

一方、練り製品業界も厳しい状況にあります。原料のすけとうだら漁獲量は2015年から2024年にかけて31.5%減少し(※5)、すり身価格は2025年に前期比10%以上の値上げ(3期連続上昇)。最低賃金の上昇(全国平均時給1,118円、前年比+6%)や資材費・物流費の高騰も追い打ちをかけています(※6)。それでも調理の手軽さと栄養価の高さから、手頃なタンパク源として再評価されています。

■カニカマ・ちくわ検索が8割以上増加

クックパッドの検索データは、この変化を明確に示しています。「ちくわ」の検索SI値は、2015年の3.38から2025年10月には6.24へと1.85倍に、「カニカマ」の検索SI値も1.49から2.63へと1.77倍に増加しています(※1)。

「サラダ」「ナムル」「炊き込みご飯」──用途の多様化

価格の手頃さだけでなく、使い方の広がりも検索増加の背景にあります。ちくわの組み合わせメニュー検索では「磯辺揚げ」が1位を維持しつつ、「サラダ」が2022年に2位に浮上し、「ナムル」が2025年に11位で初登場しました。カニカマも「サラダ」が定番の1位を維持する一方、2025年には「炊き込みご飯」が19位に初ランクインしています。(※1)。

実際、クックパッドに投稿されたレシピへの「つくれぽ(作りましたフォトレポート)」を分析すると、ユーザーの柔軟な活用ぶりが浮き彫りになります。「お弁当の隙間に」「あと1品がササッと作れて助かる」といった時短ニーズに加え、「ピーマン追加で」「カレー味にアレンジ」「カニカマの代わりにちくわで」など、手持ちの食材に合わせた工夫が多数報告されています。「リピです」「定番になりました」という声も目立ち、一時的なブームではなく日々の食卓に定着していることがうかがえます。

ちくわ・カニカマが活用される背景の一つに、時短ニーズの高まりがあります。総務省統計局「社会生活基本調査」によれば、25〜54歳の仕事を持つ世帯の食事管理時間は、2016年の82分から2021年には72分へと約10分短縮(※7)。共働き世帯が7割を超える現代(※8)、包丁不要で調理できる練り製品は忙しい家庭の強い味方です。

【市場データが裏付ける成長】

検索データの増加は、実際の市場動向とも一致しています。食品需給研究センター「食品生産流通統計」によると、2025年1〜8月の練り製品生産量は約26万トンで前年同期比13.1%増でした。

■保存の知恵から活用の知恵へ

すり身の歴史を振り返れば、冷蔵技術のなかった時代に魚を長くおいしく食べる保存技術として発展したのが魚肉練り製品でした(※9)。魚をすりつぶし、塩を加えて加熱することで保存性とおいしさを両立させた──それは暮らしの知恵でした。

現代では、物価高や時短という新たな課題に対し、練り製品が再び解決策として機能しています。限られた予算と時間の中で、栄養バランスを保ちながら食卓を豊かにする──そのための知恵が、クックパッドを通じて全国の家庭に広がっています。

クックパッドは、こうした家庭の食卓における創意工夫を応援し、「毎日の料理を楽しみにする」人を増やす活動を続けてまいります。

■クックパッドが提案する「ちくわ・カニカマ活用レシピ」

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【クックパッドについて】

クックパッド株式会社は「毎日の料理を楽しみにする」をミッションに掲げる、料理とテクノロジーの会社です。日本を含む世界67カ国・地域、26言語で展開する料理レシピ投稿・検索サービス「クックパッド」、料理のAIコーチングサービス「moment」、生鮮食品オンライン市場「クックパッドマート」などを運営しています。私たちは料理を通じて、ヒト、社会、地球の豊かな未来を目指します。

社名 : クックパッド株式会社 https://info.cookpad.com

本社所在地 : 〒153-0044 東京都目黒区大橋2-22-44

代表執行役:佐野 陽光(さの あきみつ)

資本金 : 50,000千円(2025年3月末)

設立年月日 : 1997年10月1日

従業員数 : 105人(2025年3月末 連結ベース)

主要事業 : 毎日の料理を楽しみにする事業

※1「たべみる」 について

・クックパッドの食の検索データサービス「たべみる」

利用者数No.1の料理レシピサービス「クックパッド」の検索・アクセスログデータを活用した、明日の食が見えるビッグデータサービスです。食材・地域・季節・食用シーン(誕生日や運動会など)といった様々な切り口で分析を行えます。

・「たべみる」データご利用時は、以下クレジットのご掲載をお願いします。

 ※使用ツール:クックパッド 食の検索データサービス「たべみる」

 ※SI値:Search Indexの略で、1000回あたりの検索頻度です

 ※マッチ度:指定キーワードとの組み合わせ検索頻度を、100回あたりの割合で示す指標

※2 食品需給研究センター「食品生産流通統計

※3 総務省統計局 消費者物価指数「2020年基準消費者物価指数 全国2025年(令和7年)8月分

※4 総務省統計局「小売物価統計調査(動向編)」東京都特別区における年平均価格

※5 農林水産省「海面漁業生産統計調査

※6 一般社団法人日本かまぼこ協会・全国蒲鉾水産加工業協同組合連合会「製造コストが更に高騰、業界の窮状にご理解願います」(2025年9月2日)

※7 総務省統計局「令和3年社会生活基本調査

※8 厚生労働省「令和5年版厚生労働白書

※9 牧田知江子(2020)「蒲鉾今昔」『日本調理科学会誌』Vol.53, No.6, pp.427–430.

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設立
1997年10月