【調査】7割が「AIが誤情報を伝えるリスク」を不安視―企業担当者180名に聞く、生成AIがブランド認知に与える影響と課題
AIのモニタリングは7割超が実施も、「古い情報の放置」と「統制不足」に課題
SEOを中心にデジタル領域全般のマーケティング支援を行う株式会社PLAN-Bマーケティングパートナーズ(本社:東京都品川区、代表取締役:鳥居本 真徳)は、企業のマーケティング、広報、ブランドマネジメント、デジタル戦略に関わる担当者180名を対象に 『生成AIがブランド認識に与える影響と対策状況に関する調査』を実施しました。

調査背景
近年、生成AIの急速な普及により、ユーザーが企業を認知・理解するきっかけは従来の検索や公式サイトにとどまらず、AIが引用・提示する情報へと広がっており、Google検索の「AIモード」実装によってその機会はさらに増加すると見込まれます。これに伴い、AI経由の情報がブランドの認知やイメージ形成に直接的な影響を与える可能性が高まっています。
一方で、社内の部門ごとに発信するメッセージが異なったり、古い情報や誤った情報がAIに取り込まれたりすることで、意図していないブランド像がユーザーに提示されるリスクも高まっています。これは、従来のSEOにおけるトラフィック獲得といった課題を超え、企業がブランドのコントロールを失いかねない新たな懸念を生んでいます。
そこで本調査では、このような新しい潮流に対し、企業がどのように認識し、どのような対策を講じているのかを明らかにすることを目的としました。
調査概要
生成AIがブランド認識に与える影響と対策状況に関する調査 2025
調査期間:2025年9月11日~19日
調査対象: 企業のマーケティング、広報、ブランドマネジメント、デジタル戦略いずれかに関わる担当者 180名
調査方法:インターネットアンケート調査
調査委託先:アイブリッジ株式会社
※グラフの数字は小数点第1位を四捨五入しているため、合計が100%にならない場合があります。
<調査結果の引用・転載時のお願い>
本記事の調査結果や画像を引用する場合は、「株式会社PLAN-Bマーケティングパートナーズ」の名前を明記のうえ、引用元として以下のリンク設置をお願いいたします。
https://www.plan-b.co.jp/news/ai-brand-report_202509/
調査結果
■7割が生成AIの誤情報リスクを不安視

はじめに、「生成AIが誤った情報や古い情報を元に自社情報を語っている可能性について、不安を感じますか?」と尋ねたところ、「非常に不安」28.3%、「やや不安」42.2%となり、合計70.5%が不安を抱いていることが明らかになりました。
生成AIが普及する中で「自社情報が正しく提示されるかどうか」は企業にとって大きな懸念点になっていることがわかります。
■6割以上が誤情報や競合混同を経験

次に、「生成AIが自社または他社について、誤った情報や競合と混同した情報を提示した事例を見たことはありますか?」という質問では、「よく目にする」21.1%、「ときどき目にする」45.6%、「1,2度だけある」20.6%となり、合計87.3%が「経験あり」と回答しました。
この結果は、生成AIには仕組み上、誤った情報を提示してしまう可能性が常に存在することを反映しています。さらに、その背景にはAIの特性だけでなく、企業側の情報発信や管理のあり方も影響していると考えられます。したがって、AIを前提とした情報流通の中で、いかに正確かつ一貫したブランド認識を築くかが重要なテーマになるといえるでしょう。
■ブランド情報コントロールは7割が「できている」と認識

「生成AIがユーザーに提示する自社ブランド情報について、どの程度コントロールできていると感じますか?」という質問については、「十分にできている」22.8%、「ある程度できている」51.1%で、73.9%が一定の管理ができていると回答しました。
一方で、「あまりできていない」「全くできていない」と感じる層も26.1%存在しており、企業ごとに差があることが分かります。
生成AIが誤情報を伝えるリスクに不安を感じつつも、自社でのコントロール体制には一定の自信を示す回答も多く見られ、リスク認識を背景に体制整備を進める担当者が少なくないのではないかと考えられます。
■情報発信の課題は「古い情報の放置」と「統制不足」

「自社ブランドの情報発信に関して、課題だと感じる点を教えてください。(複数回答可)」という質問については、「情報更新が部門ごとにバラバラで古い情報が放置されやすい」43.3%、「各部門の発信を統制する仕組みがない」42.8%、「一貫性が欠けている」36.7%が上位を占めました。
これらの課題は、企業内部の情報管理体制にとどまらず、生成AIによるブランド認識にも影響を及ぼす可能性があります。生成AIは「鮮度」や「整合性」を優先して情報を提示するため、古い情報や一貫性を欠いた情報が残っていると、それらが組み合わされてユーザーに誤解を与えるリスクが高まります。このため、発信情報の統制や管理体制はAI時代においてさらに必要となるといえるでしょう。
■モニタリングは7割超が実施

「生成AIにおける自社ブランドの扱われ方を把握するための調査やモニタリングを、現状どの程度行えていますか?」という質問では、「定期的に行っている」30.0%、「必要に応じて行っている」46.7%と、合計76.7%が実施していると回答しました。
一方で「検討したが未実施」「全く行えていない」企業も23.3%あり、取り組み状況には企業ごとに差が見られます。
■8割以上が「ブランドマネジメントの重要性は高まる」と回答

「生成AIが普及する中で、ブランドマネジメント(例:企業の強みや価値を一貫して伝える、発信内容を統制する、外部に誤情報が広がらないように管理するなど)の重要性は今後どのように変化すると考えていますか?」という質問では、「大幅に高まる」37.8%、「やや高まる」46.1%で、合計83.9%が重要性の上昇を見込んでいることが明らかになりました。
今後、正確で一貫性ある情報発信を担保する体制づくりは、企業共通の課題になると考えられます。
■8割が診断サービス導入に前向き

「自社や競合他社が生成AIにどのように認識されているかを客観的に把握する診断サービスがあれば、導入を検討しますか?」という質問については、「ぜひ導入したい」30.0%、「前向きに検討したい」47.8%で、合計77.8%が導入に前向きな姿勢を示しました。
ブランドマネジメントの重要性が高まる中で、生成AI上でのブランド認知状況を客観的に可視化する仕組みへのニーズは、今後さらに拡大する可能性も見込まれます。
総括
本調査から、7割超の企業が生成AIによる誤情報リスクに不安を抱き、8割以上がブランドマネジメントの重要性が高まると認識していることが明らかになりました。一方で、古い情報の放置や全社的な統制不足といった課題が挙げられています。
こうした結果は、生成AI時代において、AIが参照・提示する情報を前提にしたブランドマネジメントの重要性が高まっていることを示しています。今後のマーケティングでは、AIに正確に活用されるよう情報を整備し、公式サイトやプレスリリースに加え、ニュース記事やSNSなど外部チャネルを通じて正しいブランド像を一貫して発信する体制が求められます。企業がこうした取り組みを進めることで、生成AI時代におけるブランド価値の維持・向上が可能になるといえるでしょう。
<監修者>

株式会社PLAN-Bマーケティングパートナーズ
デジタルソリューション事業部 部長
出田 晴之
2018年PLAN-Bに新卒入社。2023年にSEOコンサルティング事業部部長に就任し、2024年からはデジタルソリューション事業部部長に就任。大手下着メーカー、大手買取会社など、50社以上のSEOコンサルティングやメディア立ち上げを経験。事業戦略などの上位レイヤーからのSEO戦略設計を得意とする。
デジタルマーケティング情報メディア「PINTO!」でマーケティング戦略やSEOに関する専門家コラムを多数執筆。
PLAN-Bマーケティングパートナーズの「生成AIブランド認識調査サービス」
本調査からもわかるように、多くの人が生成AIによって誤ったブランドイメージが伝わるリスクを不安視していることが明らかになりました。生成AIの誤ったブランド認識は、信用低下やビジネス上の機会損失を生むことにも繋がります。
当社が提供する「生成AIブランド認識調査サービス」は、主要な生成AIにおけるブランドの認識状況を調査・分析し、生成AIが「頻繁に、目立つかたちで、肯定的に」自社ブランドをユーザーに推奨してくれる状態へと導くことを支援します。
詳細については以下ページよりお気軽にお問い合わせください。
https://www.plan-b.co.jp/solution/seo/consulting/
PLAN-Bグループについて
『世界中の人々に「!(驚き)」と「♡(感動)」を』を経営理念とし、デジタルマーケティング事業やマーケティングDX事業を中心に、顧客志向と技術力を強みにお客様の事業成長に貢献するデジタルマーケティングエージェンシーです。

SEOやWeb広告に強みを持つ株式会社PLAN-Bと、総合広告会社として豊富な実績を誇るADKグループによって設立されたジョイントベンチャーです。 SEOコンサルティングサービスで18年の支援実績を持ち、Google Premier PartnerおよびYahoo! JAPANセールスパートナーを取得するWeb広告運用代行サービスを展開。デジタルマーケティング全般を一括で担い、企業の売上拡大を支援します。

SEO、SNSマーケティングなどデジタル領域全般のマーケティング課題を解決するパートナーとして、SEOツール『SEARCH WRITE』やSNS/インフルエンサーマーケティングプラットフォーム『Cast Me!』などのマーケティングDXツールを提供しています。
【会社概要】
会社名 :株式会社PLAN-B|株式会社PLAN-Bマーケティングパートナーズ
事業内容 :デジタルマーケティング事業・マーケティングDX事業・ASP事業・メディア事業・人材事業
大阪本社 :大阪市西区新町 1-28-3 四ツ橋グランスクエア 6階
東京本社 :東京都品川区東五反田2-5-9 CIRCLES with 島津山 3階
代表者 :代表取締役 鳥居本 真徳
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