電通総研、自治体向けCRMシステム「minnect cBase(ミネクト シーベース)」を開発、今秋提供へ
- 住民情報の安全な管理と住民の個別ニーズに応じた行政サービス提供を支援 -
テクノロジーで企業と社会の進化を実現する株式会社電通総研(本社:東京都港区、代表取締役社長:岩本 浩久、以下「電通総研」)は自治体向けのCRMシステム「minnect cBase(ミネクト シーベース)」の開発に着手し、2025年秋に提供を開始します。
今般開発するCRMシステムは、庁内で縦割りとなっている基幹システムから必要な情報を連携することで、一元的にデータを管理し、住民の個別ニーズに応じた行政サービスを提供できるようになるもので、住民の利便性向上と自治体職員の業務効率化を実現します。

■背景
近年、地方自治体における行政サービスのデジタル化が急速に進んでいます。特に、住民の生活状況に応じた福祉サービスの提供や子育て支援の情報配信など、住民一人ひとりに寄り添った行政サービスの提供が求められる中、従来の業務単位や申請単位での情報管理では限界が生じています。
これらに対応するためには、個人を中心に据えた多角的かつ横断的に情報を管理する仕組みが必要ですが、一方で個人情報の管理には高いセキュリティや目的外利用に対する制約の考慮が不可欠となっています。また、デジタル化に向けた国や自治体の高頻度での制度変更に合わせ、システムの迅速な導入・アップデートや新しいサービスの追加対応も求められています。
このような背景を受け、電通総研は、これまで民間企業へのCRMシステム導入や地方自治体向けサービス提供で培った知見を活用し、自治体向けCRMシステムの開発に着手しました。
■「minnect cBase」の概要と機能
「minnect cBase」は、住民の個別ニーズに応じた行政サービスと住民情報の安心・安全な管理を両立させた自治体向けのCRMシステムです。基幹システムや紙・表計算ソフトで管理されている住民情報や問い合わせ・相談履歴を一元管理し、住民にパーソナライズ化された行政サービスの提供を実現します。
主な機能は以下の通りです。
1. 住民情報管理機能
様々な基幹システムのデータを一元管理し、住民の住所、年齢、性別、世帯構成などが確認可能です。管理項目はカスタマイズできるため、住民からの申請履歴や、基幹システムでは管理しない地域通貨の使用履歴など細かな情報も本システムで管理することが可能です。
2. 住民問い合わせ管理機能
住民からの過去の問い合わせや、窓口で対応した履歴を管理する機能です。回答ナレッジの蓄積により、窓口対応の品質向上や、コンタクトセンターでの利用を可能にします。また、問い合わせ回答にあたっての上長承認・ワークフロー機能も搭載しています。
3. 汎用検索・リスト抽出機能
任意の条件でデータを抽出し一覧表示できる機能で、CSV形式での出力も可能です。
4. 通知連携機能
リスト化した住民に対する通知文を作成し、スーパーアプリ等に通知対象者・通知内容を連携する機能です。文中の宛名や子どもの名前などをパラメータ設定でき、簡単にパーソナライズされた文章を作成することが可能です。
5. データ分析機能
管理されている住民データを可視化、分析することができる機能です。各種BIツールとの連携も可能で、EBPM (Evidence-Based Policy Making:証拠に基づく政策立案)の推進を支援します。

■「minnect cBase」の特長
1. 安心・安全な個人情報管理
個人情報の適切な管理を実現するセキュアな環境でのサービス提供を行います。ガバメントクラウド※1やオンプレミス環境での提供も可能です。
2. 住民への個別通知
インターネット上のスーパーアプリなどのデジタル通知手段と連携し、住民の年齢や居住地、ライフスタイルに応じた通知やサービス提供を行うことが可能です。また、本サービスから直接メール・SMSを発報することもできます。
3. 柔軟性と拡張性を備えたサービス
電通総研のローコード開発フレームワーク「iPLAss(アイプラス)」※2をベースに開発されているため、自治体固有の要件に対応した柔軟なカスタマイズ開発が可能です。また、給付金等の早期の立ち上げが必要な業務に対しても、ローコードの特性を活かし、迅速な台帳システムの構築を実現します。
4. 申請管理システムとの連携
「minnect 申請管理」との連携により、住民の申請履歴や審査結果を一元管理することが可能です。
電通総研は、自治体向けCRMシステムの提供を通じて、地方自治体のDX推進を支援していきます。今後も、自治体の多様なニーズに応えるための機能拡充や、関連ソリューションとの連携強化に取り組みます。
※1 政府共通のクラウドサービスの利用環境。 https://www.digital.go.jp/policies/gov_cloud
※2 https://itsol.dentsusoken.com/iplass/about-iplass/
<ご参考資料>
■「minnect cBase」について
https://smart-society.dentsusoken.com/solution/minnectcbase
■電通総研について https://www.dentsusoken.com
電通総研は、「HUMANOLOGY for the future~人とテクノロジーで、その先をつくる。~」という企業ビジョンの下、「システムインテグレーション」「コンサルティング」「シンクタンク」という3つの機能の連携により、企業・官庁・自治体や生活者を含めた「社会」全体と真摯に向き合い、課題の提言からテクノロジーによる解決までの循環を生み出し、より良い社会への進化を支援・実装することを目指しています。
テクノロジーや業界、企業、地域の枠を超えた「X Innovation(クロスイノベーション)」を推進し、これからも人とテクノロジーの力で未来を切り拓き、新しい価値を創出し続けます。
* 電通国際情報サービス(ISID)は、電通総研へ社名を変更しました。
* 本リリースに記載された会社名・商品名は、それぞれ各社の商標または登録商標です。
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