「海外ビジネスモニター」の内部監査支援機能で特許を取得
~仕訳承認フローの分析による不正が疑われる仕訳の抽出機能~
株式会社TKC(本社:栃木県宇都宮市/代表取締役社長:飯塚真規)はこのたび、海外展開企業向けクラウドサービス「海外ビジネスモニター(OBMonitor、以下「OBM」)」に搭載した内部監査支援機能「仕訳承認フローの確認(2024年8月搭載)」において、特許を取得しましたのでお知らせいたします。
具体的には、仕訳の入力者IDと承認者ID情報から仕訳の承認フローを分析し、不正が疑われる仕訳の抽出を可能とするもので、当機能について特許が認められました。
なお、今回取得した特許は、OBMの内部監査向け機能に関するものとして4件目となります。
■不正の可能性の高い自己承認仕訳
仕訳の入力者と承認者が同一のいわゆる“一人仕事”(自己承認仕訳)は不正のリスクが高いと考えられます。中でも、現預金支出の取引、期末棚卸高、外注費・コンサルフィー等を含む取引はリスクが高いと考えられ、これらの仕訳の確認が不正防止に重要となります。
■「仕訳承認フローの確認」機能の特長
①不正の可能性が高い仕訳のピンポイントの確認及び内部監査全体の質の向上
今回特許を取得した「仕訳承認フローの確認」機能では、取引内容ごとに仕訳の入力者IDと承認者IDを分析し、自己承認仕訳を抽出し、さらに不正が多くみられる、現預金の出金、棚卸資産評価、外注費・コンサルフィー等の支払に関する仕訳に絞り込むことで、より不正の可能性が高い仕訳をピンポイントで確認することができます。
また、内部統制の弱体化の虞がある、循環した仕訳の承認フローの存在を確認でき、これにより、経理の体制を把握し仕訳の信頼性を推し量った上で、内部監査を進めることができるため内部監査全体の質の向上を図れます。
②運用の容易さ
通常、子会社の内部監査においては、子会社から仕訳承認フローの資料を取得した上で、仕訳と突き合わせながらその遵守状況を確認する方法が取られます。これには、子会社から仕訳承認フローの資料を取得する手間や資料と仕訳の突き合わせの手間が生じ、どの時点の承認フローと仕訳を突き合わせるかといった課題も生じます。
「仕訳承認フローの確認」機能では、仕訳の入力者IDと承認者ID情報から仕訳承認フローを可視化し確認することができるため、特段の準備や突合の手間を必要とせず、すぐに分析に取り掛かることができます。
■特許概要
(1)発明の名称 仕訳抽出装置、仕訳抽出方法、およびプログラム
(2)登録番号 特許第7614430号
(3)取得日 令和7年1月6日
■OBM導入実績※2024年12月末現在
(1)海外ビジネスモニター(OBM)導入社数:1,680社
(2)連携実績のある国数 :38か国
(3)連携中の海外会計システム :78種類
TKCは今後もOBMの導入を通じて、日本企業の海外展開を支援してまいります。
※OBMの詳細はこちら→ https://www.tkc.jp/consolidate/sp/obm/
【ご参考】
「海外ビジネスモニター」について(https://www.tkc.jp/consolidate/sp/obm/)
海外に進出している日系企業(海外子会社)の財務状況を日本の親会社が「見える化」できるクラウドサービスです。
海外子会社が現地の会計システムから切り出した仕訳情報を弊社データセンター(TISC)にアップロードすると、会計データが親会社の勘定科目体系に組み替えられ表示されます。会計データは日本語または英語に自動翻訳され、親会社は海外子会社の最新の財務状況を適時かつ正確に把握することができます。さらに「内部監査支援機能」(特許取得済み)により、ミスや不正の発見・牽制にも役立ちます。
こうした機能が評価され、当システムの利用企業数は累計1,630社(世界38カ国)を突破しました。
■OBMに関する特許の取得状況
(1) 発明の名称 内部監査支援装置、内部監査支援方法および内部監査支援プログラム
登録番号 特許第6463532号
取得日 平成31年1月11日
(2) 発明の名称 内部監査支援装置、方法、及びプログラム
登録番号 特許第7052135号
取得日 令和4年4月1日
(3) 発明の名称 仕訳抽出装置、仕訳抽出方法、およびプログラム
登録番号 特許第7250992号
取得日 令和5年3月24日
(4) 発明の名称 仕訳抽出装置、仕訳抽出方法、およびプログラム
登録番号 特許第7614430号
取得日 令和7年1月6日
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