SDGsの10個の目標に貢献 延べ400人の学生が関わった「千葉大学×京葉銀行ecoプロジェクト」3ヵ年報告

3ヵ年の実施報告会で学生が学長と副頭取に報告

国立大学法人千葉大学

千葉大学環境ISO学生委員会と京葉銀行は2017年から地域活性と環境への貢献のため、協同でecoプロジェクトを実施しています。継続することで持続可能な開発目標(SDGs)の達成に寄与する活動も数多く行われてきました。プロジェクト3年目の年度末を迎えるにあたり、2020年3月16日にその実施報告会を行いました。
  • 本プロジェクトについて

名称:7色の虹を千葉から未来へ ~千葉大学×京葉銀行ecoプロジェクト~
主体:千葉大学環境ISO学生委員会、京葉銀行
目的:産学連携というパートナーシップのもと、気候変動をはじめとする地球環境問題の解決に向けたSDGsの達成に寄与していくとともに、地域の環境負荷削減と環境意識向上に貢献する
開始:2017年7月
内容:
1)京葉銀行による学生委員会の環境活動支援
2)学生による「エコアクション21」取得コンサルティング
3)学生発案の7つの環境貢献企画
公式サイト: https://www.keiyobank.co.jp/ir/eco_project/
 
  • 3ヵ年実施報告会の概要

日 時:2020年3月16日(月)10:30~11:30
場 所:京葉銀行千葉みなと本部
報告発表者:環境ISO学生委員会メンバー名
報告対象者:京葉銀行 橋本清取締役副頭取、千葉大学 徳久剛史学長
3ヵ年の実施内容と成果について学生から副頭取と学長に対して発表しました。最後に2人から講評もありました。

報告会の様子(新型コロナウイルス感染防止対策で全員マスクを着用しての発言となった)報告会の様子(新型コロナウイルス感染防止対策で全員マスクを着用しての発言となった)

 

 

  • 報告内容
3ヵ年で様々な活動や企画を展開し、10個のSDGsの目標に寄与することができました。

関係するSDGs目標関係するSDGs目標

また、このプロジェクトには延べ400人以上の学生が関わることができ、イベントなどを通じて3,000人以上の市民等に対してエコ意識を啓発することができました。さらに、本プロジェクトの紹介を含む環境ISO学生委員会の広報活動(イベントでのブース出展や事例発表等)は33回、本プロジェクトも含む形で評価された表彰は7件でした。プレスリリースは32本、新聞やテレビには44回取り上げていただきました。
 
  • 1)京葉銀行による学生委員会の環境活動支援

国際会議でパネルディスカッションで発言する学生(右)国際会議でパネルディスカッションで発言する学生(右)

概要:学生を国内外の環境系のシンポジウムや大会等に派遣し、環境やSDGsに関する先進的な取り組みを発信することにより、サステイナブルキャンパスの推進に貢献します。また、学生にとってはプレゼンテーション経験や他大学との交流ができる機会となります。京葉銀行は学生派遣の旅費等の資金を提供するほか、企業が持つ知見やノウハウを活かしアドバイスするなど学生を支援します。
成果:3ヵ年で京葉銀行から学生委員会への寄付金は630万円で、計13カ所(国内7カ所、海外6カ所)に延べ48名の学生を派遣することができました。他にも学生委員会主催のイベントなど様々な活動に活用させていただきました。
◆派遣例)イギリスの国際会議に派遣 https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000288.000015177.html
 
  • 2)学生による「エコアクション21」取得コンサルティング
概要:地域の環境負荷削減や環境意識の向上のため、京葉銀行が千葉県内の取引先企業を紹介し、学生が企業のエコアクション21※取得のコンサルティングや環境レポート作成補助を行います。学生にとってはコンサルティングを通じた環境教育と企業とのかかわりによる社会経験となります。

コンサルティングの様子コンサルティングの様子

成果:2018年から1年半かけて1社に対し、計8回のコンサルティングを行い、2019年12月に認証取得の申請を行いました。コンサルティングを最後まで実施できたことで学生委員会にノウハウを蓄積することができ、今後の展開につなげることができました。
※エコアクション21とは環境省が策定した環境マネジメントシステムのガイドラインで、ISO14001の取得は費用や手続き面で難しい中小企業を主に対象とした規格です。
  • 3)学生発案の7つの環境貢献企画
概要:学生が立案し、地域の方や企業の方など幅広い層に対して環境負荷削減・意識向上を呼びかける企画です。主に学生が具体的な計画やコンテンツの作成と当日の運営を行い、京葉銀行には関係先との交渉や開催の段取りを行うという役割分担で進めています。学生にとって、普段の活動ではあまり実現できない環境教育や実務教育の機会となります。
成果:毎年少しずつ内容を変えながら7つの企画を継続して実施し、延べ350人以上の学生が参加することができました。また、企業関係者、子ども、中学生、高校生、大学生、大人、京葉銀行員など、3,000人以上に対し、様々な企画を通じてエコ意識を啓発することができました。

3年間の企画推移(2019年は新型コロナウイルスの影響で一部の企画は中止とした)3年間の企画推移(2019年は新型コロナウイルスの影響で一部の企画は中止とした)

 

1)  千葉大生と考える環境ゼミナール

講演する学生(2017年度)講演する学生(2017年度)

企業関係者を対象に学生が講師を務め、千葉大学の取り組み事例の紹介と環境配慮の知識などについて発表したり、ワークショップをする企画です。
初年度から実施しており、参加した延べ人数は、学生12名、行員3名、企業関係者98名でした。今年度は新型コロナウイルスの感染防止のため中止となりましたが、来年度改めて開催する予定です。
◆2018年度の様子 https://mainichi.jp/univ/articles/20190123/org/00m/100/002000c

(1)-2 ソーラーシェアリング(営農型発電)見学会

見学会の様子見学会の様子

企業関係者と千葉大学の学生を対象に、農業と太陽光発電を同時に行う新しい環境・ビジネスモデルである「ソーラーシェアリング(営農型発電)」の見学会を行い、農業とエネルギーの未来を考える機会を提供する企画です。 
千葉エコ・エネルギー株式会社の協力を得て、2019年9月に初めて開催し、企業関係者9名、学生7名、行員5名が参加しました。
◆当日の様子 https://mainichi.jp/univ/articles/20191002/org/00m/100/008000c

(2)  こどもエコまつり

当日の様子(2019年度)当日の様子(2019年度)

ゲームや工作体験通じて地域の子どもたちに環境について考える機会を提供するために、様々な場所でイベントを実施する企画です。毎年開催し、学生64名、行員12名が関わり、約300人の子供たちに楽しみながら環境やエコについて学んでもらうことができました。毎回好評なので今後も継続して実施していく予定です。
◆2019年度の様子 https://mainichi.jp/univ/articles/20190807/org/00m/100/026000c

(3)  千産千消フェア~ちばを食べてエコしよう~

販売する様子(2017年度)販売する様子(2017年度)

地産地消は食材の輸送距離を減らすことで輸送に伴うCO2の排出を抑える環境負荷低減と、地元の農業活性化を図るというメリットがあります。千葉の地産地消を促進するというこの「千産千消」企画は、学生委員会が主催する環境イベント「Chiba Winter Fes」で、京葉銀行の取引先の農業法人や食品加工業者などが地元産品の販売を行うことで来場者に地産地消をアピールします。2017年度は同イベントに1,500人が来場し、2018年度は積雪のため600人でした。2019年度は3月1日に開催予定でしたが、新型コロナウイルスの感染防止のため中止となりました。
◆2017年度の様子 https://www.keiyobank.co.jp/ir/eco_project/pdf/ChibaWinterFes2018.pdf

(3)-2 千葉大学のギンナンを食べよう!

銀杏を集める様子銀杏を集める様子

千葉大学のキャンパス内において、学生40名と行員5名が共同で3,000個の銀杏を拾得し、皮むき・洗浄・乾燥を行い、「Chiba Winter Fes 2019」で銀杏のかき揚げレシピとともに地域の方に配布しました。この企画は銀杏によるキャンパス内の悪臭を軽減させるとともに、身近な食資源の活用を啓発することを目的に、2018年度に実施しました。
◆配布の様子 http://www.chiba-u.ac.jp/others/topics/others/topics/img/2019/20190215cwf.pdf

(4)  Chibaクリーンアクション

海岸での集合写真(2018年年度)海岸での集合写真(2018年年度)

学生と行員、地域住民が共同で環境保全のためのボランティア活動を行う企画で、2018年10月から7回にわたって活動しています。NPO法人「たてやま・海辺の鑑定団」と連携し、館山市沖ノ島周辺の海岸清掃やアマモ(稚魚の保育場や水質浄化で環境保全に重要な役割を果たす海藻の一種)の種子選別、苗床づくり、苗床移植などの活動に携わりました。これまでに学生は延べ119名、行員は20名が参加し、「持続可能な形で自然を守りながら活用する仕組みづくり」を実際の活動を通じて学ぶことができました。
◆2019年度の苗移植会の様子 https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000345.000015177.html

(5)  都市鉱山発掘プロジェクト

回収BOX設置時の様子回収BOX設置時の様子

京葉銀行の一部支店に小型家電の回収BOXを設置し、市民や行員から不要となった小型家電を集める企画で2018年度に実施しました。学生13名が関わって回収箱を作成し、京葉銀行が回収システム等の構築・調整を行い、約1年間で50.4kgもの小型家電を回収できました。なお、回収期間が終了したため、本企画は2018年度で終了しました。
◆2018年度の設置の様子 https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000265.000015177.html

(5)-2 映画祭 Chiba 2019

当日の様子当日の様子

誰にでも親しみやすい「映画」という芸術面から環境教育を行う2019年度の新企画でした。21人の学生と129人の中学生が、環境問題をテーマとする映画を鑑賞し、その後、20グループに分かれ、大学生が1名ずつ入り、映画の内容を踏まえたディスカッションを行いました。中学生の満足度も97.7%と高く、中学生と大学生が交流することについて教員の評価も高かったので、今後も実施していく予定です。
◆当日の様子 https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000379.000015177.html

(6)  エコ発信局

佐原のガイドブック表紙佐原のガイドブック表紙

 

京葉銀行の Web やチラシ、動画の配信を通じ、環境負荷削減のためのアイデアなどを学生目線で発信し、環境意識の啓発・行動の実践を促す企画です。本プロジェクトの特設サイトやエコアイデアを紹介する「いそちゃんの部屋」というページ、YouTube、Instagram、LINEなどネットでの発信のほか、京葉銀行が発行する情報誌での記事掲載も行いました。2019年度には千葉についての理解を深め、地域貢献と地産地消を結びつけたいという思いから、「千葉をもっと知って楽しく」と題して、京葉銀行から紹介を受けた「株式会社NIPPONIA SAWARA」のご協力をいただき、学生が千葉県香取市にある水郷の町「佐原」を取材し、地域の魅力紹介のガイドブックを作成しました。ガイドブックは1,000部作成し、様々なイベントで配布していく予定です。
◆本プロジェクト特設サイト https://www.keiyobank.co.jp/ir/eco_project/
◆「いそちゃんの部屋」 https://www.keiyobank.co.jp/ir/eco_project/column.html
◆SAWARAガイドブック https://www.keiyobank.co.jp/ir/eco_project/pdf/reportsawara.pdf

(7)  京葉銀行エコチャレンジ

啓発ツール啓発ツール

学生と京葉銀行との交流を通じて京葉銀行内部の環境意識向上と環境負荷軽減を目指す企画です。2017年には学生が支店を訪問してチェックシートを用いたエコアイデアを提案しました。2018年は20支店でチェックシートを記入して、用紙使用量の削減に取り組みました。その結果、多いところでは1ヶ月で61%の削減に成功しました。2019年は啓発ツールを作成し、全支店に展開しました。その結果、1ヶ月で55.6%の支店で前年比削減することができました。
◆2018年度の様子 https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000336.000015177.html
 
  • 本プロジェクトに関連した表彰
学生主体で行う環境活動に企業が協力して多種多様な企画を実施する本プロジェクトは、環境問題への対応だけでなく、産学連携やSDGs貢献といった点からも評価されることが多く、国内・海外から賞をいただくことができました。

International Green Gown Awardsの受賞事例紹介パンフレットInternational Green Gown Awardsの受賞事例紹介パンフレット

2017年度
・低炭素杯2018 「優良賞」
・第3回サステイナブルキャンパス賞「学生活動・地域連携部門」
・平成29年度地球温暖化防止活動環境大臣表彰「対策活動実践・普及部門」
・平成29年度 21世紀金融行動原則 「特別賞(運営委員長賞)」
2018年度
・International Green Gown Awards 2017-2018 Student Engagement部門
2019年度
・Asian Sustainable Campus Network  最優秀学生活動賞:Best Student Activity Award
・International Green Gown Awards 2019  Student Engagement部門 奨励賞

◆International Green Gown Awards 2019では受賞事例として当該サイトに英語の紹介ページが作られ、パンフレットにも掲載されました。
https://www.sustainabilityexchange.ac.uk/student_engagement_finalist_chiba_university_st
https://www.greengownawards.org/files/igga_2019_winnersbrochure_af.pdf
 
  • 本件に関するお問合せ
千葉大学環境ISO事務局 TEL:043-290-3572
京葉銀行 経営企画部 広報グループ TEL:043-306-8065

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会社概要

国立大学法人千葉大学

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URL
https://www.chiba-u.ac.jp/
業種
教育・学習支援業
本社所在地
千葉県千葉市稲毛区弥生町1-33  
電話番号
043-251-1111
代表者名
横手 幸太郎
上場
未上場
資本金
-
設立
2004年04月