大学入学共通テストは公平?不公平? ~2021年テストについて、受験の当事者・保護者・教育関係者で異なる意識~

全国1万人の意識調査

株式会社インテージリサーチ(本社:東京都東久留米市、代表取締役:小田切俊夫)は、自主企画「大学入学共通テストに関する意識調査」を実施しました。全国の16~79歳の男女1万802人を対象にしたインターネット調査で、大学入学共通テストの公平感を尋ねたものです。

【調査結果のポイント】
  1. 大学入学共通テストを「公平だと思う」は30.0%、「不公平だと思う」は16.6%
  2. 教育関係者では「公平」「不公平」の意見が二分
  3. 「公平だと思う」割合は18・19歳では約4割、高校生の子どもと同居している人では22.6%にとどまる


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考察
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大学入学共通テストが2021年から、大学入試センター試験に代わって実施され、内容や形式が変更となります(※)。

そこで、大学入学共通テストについて、「現在定められているルールを公平と感じるかどうか」を調査しました。全体としては、約半数が「どちらともいえない」との回答で、「公平だと感じている」のは30.0%、「不公平だと感じている」のは16.6%と、やや公平が多い結果となりました。

この結果を、教育関係者、18・19歳の大学受験の当事者、高校生の子どもと同居している人それぞれで分析。すると、「公平だと思う」割合は18・19歳で約4割、教育関係者で33.5%、高校生の子どもと同居している人で22.6%となり、最も公平だと感じているのは大学受験の当事者であることが分かりました。

このことから、大学受験の当事者は、すでに新しいテストの内容・形式に順応しようと勉強しており、不公平とは感じていないと考えられます。一方、教育関係者は、休校中の学校や塾・予備校の対応も考慮していると想定でき、「公平」が33.5%、「不公平」が23.0%と、意見が二分されていると思われます。

また、高校生の子どもと同居している人では、「どちらともいえない」の割合が57.3%と高くなっていることから、受験方法の変更を詳しく知らない人や「大学受験は子どもがしっかり考えるべき」と思っている人もいると想定されます。

2021年1月の大学入学共通テストは、新型コロナウイルス感染拡大の影響が考慮された内容となっています。当事者や保護者、教育関係者それぞれの目線で今後の展開を注視していくことが必要ではないでしょうか。

※ 2021年1月に実施。コロナ禍における学習の遅れを考慮し、学校長が認めた場合には、通常より遅い第二日程での本試験を受けることが可能になるなど、これまでの大学入試センター試験と異なる点が多く見られる

分析者:田守 綾(ソーシャル事業推進部)


【調査に関するお問い合わせ先】
■株式会社インテージリサーチ
広報担当:田守、和泉、錫木(すずき)
TEL:03-5295-2432
サイト「お問い合わせフォーム」 https://www.intage-research.co.jp/contact/index.php/input


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調査結果の詳細
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大学入学共通テスト、「公平だと思う」のは3割

2021年の大学入学共通テストの公平感を聞いたところ、「どちらともいえない」が53.4%と最も多く、次いで「公平だと思う」が30.0%、「公平だと思わない」が16.6%となりました。

1990年から実施されていたこれまでの大学入試センター試験から、テストの方法や内容が変わるものの、不公平と感じている人は少ないことが分かりました。

【問】あなたは、2021年の大学入学共通テスト(旧・大学入試センター試験)の方法についてどう思いますか。



教育関係者は「公平・不公平」の意見が二分する傾向

さらに、教育する立場の人が大学入学共通テストをどのように感じているか分析しました。

教育や学習支援業で働いている人では、「公平だと思う」が33.5%、「公平だと思わない」が23.0%。それ以外の業種の人に比べて、公平・不公平の意見が二分していることが明らかになりました。

このことから、教育関係者は職業柄、大学入学共通テストに対して関心が高く、自らの意見をはっきり持っている人が多いと考えられます。

【問】あなたは、2021年の大学入学共通テスト(旧・大学入試センター試験)の方法についてどう思いますか。



大学受験の当事者18・19歳は「公平」が4割。保護者とは逆の結果に

続いて、直近で大学受験に関係がある16~19歳、および高校生の子どもと同居している人に限定して分析。「公平だと思う」割合は18・19歳で4割を超えていましたが、16・17歳では回答者全体(図表1)と同程度の3割程度となっていました。

また、高校生の子どもと同居している人では、「公平だと思う」割合は22.6%、「どちらともいえない」が57.3%となっていました。

このことから、大学受験を直近で控えている、もしくは経験した18・19歳の当事者は公平と感じているにもかかわらず、保護者はそう思っていないことが明らかになりました。

【問】あなたは、2021年の大学入学共通テスト(旧・大学入試センター試験)の方法についてどう思いますか。



学生は授業、保護者は塾の教材から、受験への安心感を得ている

大学入学共通テストを2021年に受験する高校3年生は、コロナ禍の影響で、多くが臨時休校や動画配信による授業などを経験しています。そのため、学習の進度が学校によって異なる可能性が考えられます。

そこで、18歳の学生と、高校生の子どもと同居している人のうち、「大学入学共通テストの方法を公平だと思う人」が、休校中にどのように学習していたか分析しました。

その結果、学生では、授業動画やオンライン指導で学習している人ほど、大学入学共通テストを公平だと思っていることが分かりました。また、保護者では、塾・予備校の教材で子どもが学習している人の方が公平だと感じていました。

このことから、大学受験に関して、学生は学校中心の勉強から安心感を得る一方、保護者は塾・予備校などのフォローがあると安心できる、という傾向がうかがえます。

【問】あなたは、2021年の大学入学共通テスト(旧・大学入試センター試験)の方法についてどう思いますか。



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調査概要
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調査方法:インターネット調査
調査地域:全国
調査対象者:マイティモニター 全国16歳以上79歳までの男女個人
サンプル構成:平成27年国勢調査ベース(性別×年代別×居住エリア×未既婚)母集団準拠
設計数:10,802サンプル
調査期間:2020年7月31日(金)~8月3日(月)
調査内容:大学入学共通テストの公平感
調査実施機関:株式会社インテージリサーチ


【株式会社インテージリサーチ】 https://www.intage-research.co.jp/
株式会社インテージリサーチ(本社:東京都東久留米市、代表取締役:小田切俊夫)は、インテージグループの一員として、社会・公共領域をテーマとした調査研究、公的統計調査の受託や民間の市場調査のデータ収集を行っています。
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