飲食店が注目する2023年の「食トレンド」は? 流行メニューを導入した飲食店の過半数に好影響
本調査について
■調査概要
調査対象:飲食店ドットコム会員(飲食店経営者・運営者)
回答数:399
調査期間:2023年4月4日~2023年4月11日
調査方法:インターネット調査
■回答者について
本調査にご協力いただいた回答者のうち69.2%が1店舗のみを運営しております。また、回答者のうち東京にある飲食店の割合は50.1%(首都圏の飲食店の割合は67.7%)となっており、こうした背景が結果に影響していると推測されます。
調査結果について
36.3%の店舗がメニューにトレンドを取り入れた経験あり
食のトレンドは移り変わりが早く、これまでもさまざまな食材や料理がグルメシーンを賑わせてきました。一大トレンドとなったグルメは、取り扱う店舗の増加、専門店の登場など、飲食業界に与える影響も大きくなります。そこで今回は、食材や料理などに関する「食のトレンド」について、飲食店の意識や活用状況などを調査するため、アンケートを実施しました。
最初に、飲食店関係者として「食のトレンド(食文化やジャンル、特定の食材や料理、嗜好品などに関する流行)」が気になるか尋ねたところ、82.2%が「気になる」(とても気になる=39.1%、やや気になる=43.1%)と回答し、トレンドに対する関心の高さがうかがえる結果となりました。「気にならない」(あまり気にならない=14.5%、まったく気にならない=3.3%)との回答は17.8%にとどまりました。
続いて、食のトレンドをメニューに取り入れた経験があるか答えてもらいました。すると、最も多かったのは「現状ではないが、今後は取り入れる可能性もある」との回答で45.6%。「取り入れた経験がある」(積極的に取り入れている=11.0%、過去に取り入れたことがある=25.3%)との回答は36.3%と、トレンドを取り入れたことがない店舗の方が多い結果となりました。
次に、食のトレンドを「取り入れた経験がある」と回答した方に、どのようなトレンドを活用したか尋ねた質問では、「レモンサワー」や「SNS映え」、「タピオカ」、「大豆ミート」といった回答が見られました。さらに、これらを具体的にどのようにメニューに活かしたか尋ねたところ、以下のような回答が寄せられました。
レモンサワー
・自家製でレモン焼酎を作りサワーにした(埼玉県/カフェ/1店舗)
・業態に合うようにアレンジしてオンメニューにした(東京都/専門料理/6~10店舗)
SNS映え
・SNS映えするよう量を多く、色彩を多く使った(愛知県/イタリア料理/1店舗)
・大皿や柄のあるお皿などを使い、華やかに(東京都/洋食/1店舗)
タピオカ
・カクテル(アルコールドリンク)にした(東京都/バー/1店舗)
・テイクアウト重視(神奈川県/専門料理/2店舗)
大豆ミート
・大豆ミートで麻婆豆腐を作った(大阪府/居酒屋・ダイニングバー/1店舗)
・メイン食材のアクセントとして使った(東京都/フランス料理/1店舗)
トレンドメニューが、売上や集客につながった店舗も
続いて、トレンドを活かしたメニューをどのように販売促進したか尋ねたところ、「Instagramを通じて」との回答が65.5%で最多となりました。次いで、「店内に販促ツールを設置(35.2%)」、「Facebookを通じて(34.5%)」と続き、SNSを通じた販売促進が目立ちます。近年飲食業界では、SNSを使って集客を行う店舗も増えており、そうした影響が出ていると思われます。
次に、トレンドを取り入れたメニューの反響や効果について答えてもらったところ、最も多かったのは、「評判は良かったが、売上や集客にはさほどつながらなかった(36.6%)」との回答でした。一方で、「充分な数の注文があった(28.3%)」、「トレンドメニュー目当ての新規客が増えた(17.2%)」、「トレンドメニューがきっかけでリピーターが増えた(15.2%)」など、トレンドメニューを取り入れたことで売上や集客に一定の効果を得られた店舗も見られました。全体を見ると、こうした好影響があった飲食店は半数を超えています。
また、これまで食のトレンドをメニューに取り入れたことがない店舗にその理由を尋ねたところ、59.4%が「自店のコンセプトや雰囲気、メニューに合わないから」と回答し、最多となりました。次いで、「トレンドはすぐに変わると思うから(38.2%)」、「自店のお客様が好まなさそうだから(23.6%)」との回答が続き、自店に合うトレンドかどうかを注視している店舗が多いことがわかります。
さらに、食のトレンドに関する情報を何から得ているか尋ねた質問では、「Instagram」との回答が57.1%で最多となりました。次いで、「インターネット(50.6%)」、「テレビ、ラジオ(36.6%)」と続きます。全体を見ると、SNSを活用している人が多く、7割近くの人が何らかのSNSから食のトレンド情報を得ています。
今年は、健康志向・アジア各国の料理・代替食材に注目
最後に、今年世間的に話題になりそう、もしくは個人的に注目している食材や料理、食文化などを答えてもらったところ、「健康志向」や「アジア各国の料理」、「代替食材」などに関する回答が目立ちました。以下に寄せられた回答をいくつかピックアップしてご紹介します。
高まる健康志向に応える食材や料理
・健康志向が定着し、高タンパク低カロリーの食材を使ったメニューが主流となってくると思う(東京都/和食/1店舗)
・少子化により、年配層に向けて健康食材に注目している(東京都/イタリア料理/1店舗)
・健康志向から日本の野菜をふんだんに使った料理を出すと、高単価でも反応がいいから注目している(愛知県/洋食/3~5店舗)
韓国などアジアの国の料理
・台湾、韓国系(の人気)は安定してきたので次のトレンドを把握したい(福井県/居酒屋・ダイニングバー/1店舗)
・やはり韓国系は人気があると感じる(東京都/専門料理/101店舗以上)
・海外、特にアジア圏の料理やデザート。ただあまり長続きはしなそう(茨城県/ラーメン/2店舗)
肉や小麦粉、卵などの代替食材
・大豆の代替肉など、低カロリーな食材(東京都/和食/1店舗)
・最近、グルテンフリーを気にするお客さんが増えているので、小麦粉の代わりに米粉を使った商品の開発を進めています(東京都/カフェ/2店舗)
・卵が高額になったので、卵の代用になるデザートやメニュー(東京都/フランス料理/1店舗)
その他
・コロナ禍で健康や免疫力アップが一時話題になったように感じるが、今後その反動から、いい意味で一定層にはジャンクフードを欲する心理が働きニーズが高まるのではないかと感じる(神奈川県/カフェ/6~10店舗)
・インバウンドが戻りつつあるので、伝統的な日本のものが再注目されそう(東京都/フランス料理/1店舗)
・海外からのお客様が戻り、ハラル料理に注目している(千葉県/テイクアウト/3~5店舗)
■調査結果の引用時のお願い
本調査結果の引用時には、以下のご対応をお願い申し上げます。
・クレジットに、「飲食店ドットコム(株式会社シンクロ・フード)調べ」と明記ください。
・WEB上で引用いただく際には、「飲食店リサーチ」(https://www.inshokuten.com/research/company/)へのリンク付与をお願いいたします。
■株式会社シンクロ・フードについて
当社は、”多様な飲食体験から生まれるしあわせを、日本中に、そして世界へと広げる”というビジョンのもと、飲食店経営・運営を支援するプラットフォーム「飲食店ドットコム」を運営しています。テクノロジーを最大限に活用し、飲食店の出店開業・運営に必要な「ヒト・モノ・情報・サービス」など多様な選択肢をシンプル・スピーディに提供していくことで、飲食業界の発展・関わる人のしあわせに貢献してまいります。
【運営サイト】
▼飲食店開業・運営支援のサービス
・飲食店の出店・運営支援サイト「飲食店ドットコム(https://www.inshokuten.com/home/)
・飲食業界専門の求人サイト「求人飲食店ドットコム」(https://job.inshokuten.com/)
▼飲食業界を超えて広がるサービス
・店舗デザインのポータルサイト「店舗デザイン.COM」(https://www.tenpodesign.com/)
・キッチンカーシェア・マッチングサイト「モビマル」(https://mobimaru.com/)
・インテリア業界や建築業界特化型の求人情報サイト「求人@インテリアデザイン」(https://job.tenpodesign.com/)
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本件に関するお問い合わせは、下記にお願いいたします。
株式会社シンクロ・フード 広報 今西・大木
住所:東京都渋谷区恵比寿南一丁目7番8号 恵比寿サウスワン
TEL:03-5768-9522 Mail:public-relations@synchro-food.co.jp
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