【技術動向レポート】次世代半導体パッケージAIの壁は「不良データ不足」 国内外の特許動向をMyTokkyo.Aiで調査

検査・計測は海外勢、材料予測は国内勢―22件の特許ファミリーから各社の差別化観点と日本企業の開発機会を分析

リーガルテック株式会社

リーガルテック株式会社(本社:東京都港区、代表取締役CEO:平井 智之)は、特許AIエージェント「MyTokkyo.Ai」を活用し、次世代半導体パッケージ産業におけるバーティカルAIの技術課題と国内公開特許の動向を調査しました。

30件の検索式から延べ87件の公報が表示され、重複を除くと74件となりました。このうち、AIが次世代半導体パッケージの設計・材料・製造・検査における具体的な解決手段として使われている23公報を分析対象としました。同一ファミリーを整理すると22件です。

図1 検索概要(MyTokkyo.Aiによる当社調査)

調査結果の要点

今回確認した公報では、海外企業は画像、超音波、X線などを使った検査・計測、国内企業は封止材や基板材料の物性・配合予測に関する技術が目立ちました。AIの導入を阻む主要課題として、当社は「不良データの不足」「異種データの統合」「予測結果の現場への反映」の3点を整理しました。

一方、各検索式の表示は最大5件です。今回の件数は業界全体の出願件数ではなく、設定した検索条件で確認できた公報に基づきます。出願の活発さや年別の増減は断定していません。

バーティカルAI開発を阻む3つの技術課題

1  不良データの不足 

ボイド(空洞)、剥離、接合ずれなどの不良は発生頻度が低く、学習画像を十分に集めにくい課題があります。パッケージの種類や製造条件が変わると、モデルの精度が低下する可能性もあります。

2  異種データの統合 

材料物性、配合、形状、画像、温度など、形式の異なるデータを結び付ける必要があります。反りや寿命を予測するには、設計から検査までのデータを工程横断で扱うことが重要です。

3  予測結果の現場への反映 

AIが高さ、欠陥、位置を判定しても、検査装置や加工装置の制御へ反映できなければ、歩留まり改善にはつながりません。判定根拠を現場で説明できることも求められます。

図2 技術課題、解決技術、主要企業と差別化観点の整理(MyTokkyo.Aiによる当社調査)

特許出願が確認された主な技術領域

検査と計測

KLAは、画像からバンプの高さを予測し、接合後のずれを前工程へ戻す技術を出願しています。アプライドマテリアルズは、ハイブリッドボンディングの接合欠陥を2段階の学習モデルで分類します。SonixとMITでは、超音波やX線を使って剥離・ボイドを分類する技術が確認されました。

材料とパッケージ特性の予測

レゾナックと味の素では、樹脂の物性や配合から反りなどのパッケージ特性を予測する技術が確認されました。試作前に特性を推定できれば、材料設計や条件調整に要する試作回数を減らせる可能性があります。

加工と装置制御

ディスコは、画像から加工状態や切断線の位置を判定し、加工条件や装置の動作へ反映する技術を出願しています。AIによる認識を装置制御までつなげる点が差別化要素です。

主要企業の差別化観点

•KLA:バンプ高さや接合ずれを画像から予測し、検査結果を前後工程へ反映

•アプライドマテリアルズ:少数の欠陥画像を補いながら接合欠陥を分類

•レゾナック、味の素:樹脂の物性・配合から反りやパッケージ特性を予測

•ディスコ:加工画像から切断位置や加工状態を判定し、装置制御へ反映

•Sonix、MIT:超音波・X線による内部欠陥の非破壊分類

分析対象23公報では、国内企業の公報が13件、海外企業の公報が10件でした。今回確認できた範囲では、海外企業は検査・計測、国内企業は材料予測と装置制御に特徴が見られます。

日本企業にとっての開発機会

以下は、確認した公報と技術課題からみた当社の考察です。特許の空白、権利取得の可能性、他社権利との抵触を判断するものではありません。

ハイブリッドボンディングの欠陥とずれの予測

チップ同士を直接接合する工程では、微細な位置ずれや接合欠陥が歩留まりを左右します。海外企業の出願が確認されており、日本企業は接合装置、位置合わせ、検査装置の知見を生かせる可能性があります。

封止材と基板材料の特性予測

材料の配合や物性から反り・応力・信頼性を予測する領域は、国内企業の材料データを生かしやすい分野です。材料メーカーとパッケージメーカーがデータを連携できるかが実装上の焦点になります。

複数の検査データを統合した内部欠陥判定

超音波、X線、画像、温度などを組み合わせることで、単一の検査では捉えにくい剥離やボイドを補完できます。現場で蓄積した不良データと検査ノウハウが差別化要素になります。

調査方法と留意事項

•調査日:2026年11月4日

•調査期間は2021年1月1日から2026年10月31日です。

•30件の検索式を実行し、延べ表示87件、重複除去後74公報を確認しました。

•AIが次世代半導体パッケージの具体的な解決手段として使われている23公報、22特許ファミリーを分析しました。

•各検索式の表示は最大5件であり、総ヒット数や業界全体の出願件数を示すものではありません。

•KLAの特許第7700238号と特開2025-131858は同一ファミリーとして整理しました。

•ウエハ加工や搬送を中心とする公報は、パッケージ工程を含むものだけを境界例として参照しました。

•2026年分は未公開案件が多いため、年別の増減は判断していません。

•本調査は技術動向の把握を目的としており、侵害、無効性、特許性の判断は行っていません。

主な確認公報

特許第7598393号(KLA)、特表2026-511859(アプライドマテリアルズ)、特開2023-007647(レゾナック)、特開2022-179030(味の素)、特開2023-081845(Sonix)、特開2026-060926(MIT)など。

出典

•MyTokkyo.Aiによる当社調査

MyTokkyo.Aiについて

MyTokkyo.Aiは、特許調査や発明抽出を支援する特許AIエージェントである。自然言語による調査指示から、関連特許の検索、技術課題の整理、企業別の技術動向分析を支援し、研究開発・知財・製造部門の判断材料を整理できる。

製品ページ:https://www.tokkyo.ai/pvt/

お問い合わせ:https://form.legaltech.co.jp/aos/tokkyo-ai/input/ 

会社概要

会社名:リーガルテック株式会社

設立:2021年3月

資本金:4億9,300万円(資本準備金含む)

代表取締役CEO:平井 智之

所在地:東京都港区虎ノ門5-13-1 虎ノ門40MTビル4F

URL:https://www.legaltech.co.jp/

事業概要

•特許調査・発明抽出プラットフォーム「MyTokkyo.Ai」の提供・開発

•知の資産化ナレッジベース「IPGenius」の提供・開発

•秘密情報の共有データルーム「リーガルテックVDR」の提供・開発

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会社概要

リーガルテック株式会社

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URL
https://www.LegalTech.co.jp/
業種
情報通信
本社所在地
東京都港区虎ノ門5-13-1 虎ノ門40MTビル4F
電話番号
03-5733-5790
代表者名
佐々木隆仁
上場
未上場
資本金
5100万円
設立
2012年06月