【岡山大学】AIが覗き込むトマトゲノム:果実の遺伝子の動きを見抜く~果実が「熟れる」仕組みの緻密なデザイン~
2022(令和4)年 3月 13日
国立大学法人岡山大学
https://www.okayama-u.ac.jp/
<発表のポイント>
◆概 要
果実の色や甘さ・香りなどの特徴はそれぞれの作物のゲノムに存在する特定の遺伝子の発現(遺伝子の「動き」)によって決定されています。しかし、それら遺伝子の発現パターンはゲノム内の複雑な要素の組み合わせで決まるため、たとえ全ゲノム配列の情報が明らかになっていても予測することは困難なものでした。
国立大学法人岡山大学(本部:岡山市北区、学長:槇野博史)学術研究院環境生命科学学域(農)の赤木剛士研究教授、増田佳苗院生 (D3)、桒田恵理子院生 (M1)は、このたび国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構、筑波大学大学院生命環境系、九州大学大学院システム情報科学研究院の共同研究者とともに、本来は写真などの画像・映像や言語に使われることが多いAI技術である深層学習(ディープラーニング)をトマトの全ゲノム情報に適用することで、果実が「熟れる」過程で重要となる遺伝子の発現変化を予測する技術を開発しました。
さらに、「説明可能なAI (X-AI)」と呼ばれる技術を活用することで、AIが予測した果実の遺伝子発現にとって重要な鍵となるDNA配列を特定することができました。今後、さらなる「AIとの協働」によって、私たちヒトでは判断が難しい膨大な全ゲノム情報の中にある仕組みを紐解き、その鍵となるDNA配列を自由に改変することで、果実の様々な特徴に関しての緻密なデザインが可能になると期待されます。
本研究成果は、日本時間2022年3月8日午後9時(米国東部標準時間:3月8日午前7時)、米国の科学雑誌「The Plant Cell」オンラインアドバンス版に掲載されました。
◆研究者らからのひとこと
果実の「食べごろ」を一緒に探してみませんか?あなたのアイデア次第で、新しい果実をデザインできるかも!
◆論文情報
論 文 名:Genome-wide cis-decoding for expression design in tomato using cistrome data and explainable deep learning
掲 載 紙:The Plant Cell
著 者:Takashi Akagi*, Kanae Masuda*, Eriko Kuwada* (*Contributed equally), Kouki Takeshita, Taiji Kawakatsu, Tohru Ariizumi, Yasutaka Kubo, Koichiro Ushijima, Seiichi Uchida
D O I:10.1093/plcell/koac079
U R L:https://academic.oup.com/plcell/advance-article-abstract/doi/10.1093/plcell/koac079/6542321?redirectedFrom=fulltext
◆詳しいプレスリリースについて
AIが覗き込むトマトゲノム:果実の遺伝子の動きを見抜く~果実が「熟れる」仕組みの緻密なデザイン~
https://www.okayama-u.ac.jp/up_load_files/press_r3/press20220308-2.pdf
◆参 考
・キウイフルーツが紐解く「植物が性別を手に入れた進化の仕組み」
https://www.okayama-u.ac.jp/tp/release/release_id652.html
・AIが見抜く「柿」の内情~「人工的なプロ」から学ぶ果実選びのコツ
https://www.okayama-u.ac.jp/tp/release/release_id788.html
・「柿」の全ゲノム解読 ~ 植物における「性の進化」のヒント
https://www.okayama-u.ac.jp/tp/release/release_id701.html
・赤木剛士准教授(農)が文部科学大臣表彰を受賞
https://www.okayama-u.ac.jp/tp/news/news_id8529.html
・大学院環境生命科学研究科の赤木剛士 准教授が「日本農学進歩賞」を受賞
https://www.okayama-u.ac.jp/user/agr/release/release_id46.html
・【岡山大学】赤木剛士准教授に岡山大学「研究教授」の称号を付与しました
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000393.000072793.html
・【岡山大学】柿の花が解き明かす「植物の揺らぐ性」の進化 ~作物の性別を制御して効率的な作物生産や品種改良につながる技術へ~
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000580.000072793.html
◆参考情報
・岡山大学農学部
https://www.okayama-u.ac.jp/user/agr/
・岡山大学大学院環境生命科学研究科
https://www.gels.okayama-u.ac.jp/
・岡山大学大学院環境生命科学研究科 農産物利用学分野
https://www.gels.okayama-u.ac.jp/profile/kouza/areas05_plant.html
・岡山大学資源植物科学研究所
https://www.rib.okayama-u.ac.jp/
◆本件お問い合わせ先
岡山大学 学術研究院 環境生命科学学域(農) 研究教授 赤木剛士
〒700-8530 岡山県岡山市北区津島中1-1-1 岡山大学津島キャンパス
E-mail:takashia◎okayama-u.ac.jp
※◎を@に置き換えて下さい
https://www.gels.okayama-u.ac.jp/profile/kouza/areas05_plant.html
<岡山大学の産学官連携等に関するお問い合わせ先>
岡山大学研究推進機構 産学官連携本部
〒700-8530 岡山県岡山市北区津島中1-1-1 岡山大学津島キャンパス 本部棟1階
TEL:086-251-8463
E-mail:sangaku◎okayama-u.ac.jp
※ ◎を@に置き換えて下さい
https://www.orsd.okayama-u.ac.jp/
岡山大学メディア「OTD」(アプリ):https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000011.000072793.html
岡山大学メディア「OTD」(ウェブ):https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000215.000072793.html
岡山大学SDGsホームページ:https://sdgs.okayama-u.ac.jp/
岡山大学Image Movie (YouTube):https://youtu.be/pKMHm4XJLtw
「岡大TV」(YouTube):https://www.youtube.com/channel/UCi4hPHf_jZ1FXqJfsacUqaw
産学共創活動「岡山大学オープンイノベーションチャレンジ」2022年3月期共創活動パートナー募集中:
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000528.000072793.html
岡山大学『THEインパクトランキング2021』総合ランキング 世界トップ200位以内、国内同列1位!!
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000070.000072793.html
岡山大学『大学ブランド・イメージ調査2021~2022』「SDGsに積極的な大学」中国・四国1位!!
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000373.000072793.html
岡山大学『企業の人事担当者から見た大学イメージ調査2022年度版』中国・四国1位!!
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000122.000072793.html
国立大学法人岡山大学
https://www.okayama-u.ac.jp/
<発表のポイント>
- トマトの全ゲノム配列情報にAIを適用することで、遺伝子発現(遺伝子の「動き」)を予測する技術を開発しました。
- 果実が「熟れる」際の遺伝子発現にとって鍵となるDNA配列を予測することができました。
- AIが予測した鍵となるDNA配列を自由に改変することで、果実が熟れる仕組みの緻密なデザインが可能になると期待されます。
◆概 要
果実の色や甘さ・香りなどの特徴はそれぞれの作物のゲノムに存在する特定の遺伝子の発現(遺伝子の「動き」)によって決定されています。しかし、それら遺伝子の発現パターンはゲノム内の複雑な要素の組み合わせで決まるため、たとえ全ゲノム配列の情報が明らかになっていても予測することは困難なものでした。
国立大学法人岡山大学(本部:岡山市北区、学長:槇野博史)学術研究院環境生命科学学域(農)の赤木剛士研究教授、増田佳苗院生 (D3)、桒田恵理子院生 (M1)は、このたび国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構、筑波大学大学院生命環境系、九州大学大学院システム情報科学研究院の共同研究者とともに、本来は写真などの画像・映像や言語に使われることが多いAI技術である深層学習(ディープラーニング)をトマトの全ゲノム情報に適用することで、果実が「熟れる」過程で重要となる遺伝子の発現変化を予測する技術を開発しました。
さらに、「説明可能なAI (X-AI)」と呼ばれる技術を活用することで、AIが予測した果実の遺伝子発現にとって重要な鍵となるDNA配列を特定することができました。今後、さらなる「AIとの協働」によって、私たちヒトでは判断が難しい膨大な全ゲノム情報の中にある仕組みを紐解き、その鍵となるDNA配列を自由に改変することで、果実の様々な特徴に関しての緻密なデザインが可能になると期待されます。
本研究成果は、日本時間2022年3月8日午後9時(米国東部標準時間:3月8日午前7時)、米国の科学雑誌「The Plant Cell」オンラインアドバンス版に掲載されました。
◆研究者らからのひとこと
果実の「食べごろ」を一緒に探してみませんか?あなたのアイデア次第で、新しい果実をデザインできるかも!
◆論文情報
論 文 名:Genome-wide cis-decoding for expression design in tomato using cistrome data and explainable deep learning
掲 載 紙:The Plant Cell
著 者:Takashi Akagi*, Kanae Masuda*, Eriko Kuwada* (*Contributed equally), Kouki Takeshita, Taiji Kawakatsu, Tohru Ariizumi, Yasutaka Kubo, Koichiro Ushijima, Seiichi Uchida
D O I:10.1093/plcell/koac079
U R L:https://academic.oup.com/plcell/advance-article-abstract/doi/10.1093/plcell/koac079/6542321?redirectedFrom=fulltext
◆詳しいプレスリリースについて
AIが覗き込むトマトゲノム:果実の遺伝子の動きを見抜く~果実が「熟れる」仕組みの緻密なデザイン~
https://www.okayama-u.ac.jp/up_load_files/press_r3/press20220308-2.pdf
◆参 考
・キウイフルーツが紐解く「植物が性別を手に入れた進化の仕組み」
https://www.okayama-u.ac.jp/tp/release/release_id652.html
・AIが見抜く「柿」の内情~「人工的なプロ」から学ぶ果実選びのコツ
https://www.okayama-u.ac.jp/tp/release/release_id788.html
・「柿」の全ゲノム解読 ~ 植物における「性の進化」のヒント
https://www.okayama-u.ac.jp/tp/release/release_id701.html
・赤木剛士准教授(農)が文部科学大臣表彰を受賞
https://www.okayama-u.ac.jp/tp/news/news_id8529.html
・大学院環境生命科学研究科の赤木剛士 准教授が「日本農学進歩賞」を受賞
https://www.okayama-u.ac.jp/user/agr/release/release_id46.html
・【岡山大学】赤木剛士准教授に岡山大学「研究教授」の称号を付与しました
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000393.000072793.html
・【岡山大学】柿の花が解き明かす「植物の揺らぐ性」の進化 ~作物の性別を制御して効率的な作物生産や品種改良につながる技術へ~
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000580.000072793.html
◆参考情報
・岡山大学農学部
https://www.okayama-u.ac.jp/user/agr/
・岡山大学大学院環境生命科学研究科
https://www.gels.okayama-u.ac.jp/
・岡山大学大学院環境生命科学研究科 農産物利用学分野
https://www.gels.okayama-u.ac.jp/profile/kouza/areas05_plant.html
・岡山大学資源植物科学研究所
https://www.rib.okayama-u.ac.jp/
◆本件お問い合わせ先
岡山大学 学術研究院 環境生命科学学域(農) 研究教授 赤木剛士
〒700-8530 岡山県岡山市北区津島中1-1-1 岡山大学津島キャンパス
E-mail:takashia◎okayama-u.ac.jp
※◎を@に置き換えて下さい
https://www.gels.okayama-u.ac.jp/profile/kouza/areas05_plant.html
<岡山大学の産学官連携等に関するお問い合わせ先>
岡山大学研究推進機構 産学官連携本部
〒700-8530 岡山県岡山市北区津島中1-1-1 岡山大学津島キャンパス 本部棟1階
TEL:086-251-8463
E-mail:sangaku◎okayama-u.ac.jp
※ ◎を@に置き換えて下さい
https://www.orsd.okayama-u.ac.jp/
岡山大学メディア「OTD」(アプリ):https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000011.000072793.html
岡山大学メディア「OTD」(ウェブ):https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000215.000072793.html
岡山大学SDGsホームページ:https://sdgs.okayama-u.ac.jp/
岡山大学Image Movie (YouTube):https://youtu.be/pKMHm4XJLtw
「岡大TV」(YouTube):https://www.youtube.com/channel/UCi4hPHf_jZ1FXqJfsacUqaw
産学共創活動「岡山大学オープンイノベーションチャレンジ」2022年3月期共創活動パートナー募集中:
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000528.000072793.html
岡山大学『THEインパクトランキング2021』総合ランキング 世界トップ200位以内、国内同列1位!!
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000070.000072793.html
岡山大学『大学ブランド・イメージ調査2021~2022』「SDGsに積極的な大学」中国・四国1位!!
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000373.000072793.html
岡山大学『企業の人事担当者から見た大学イメージ調査2022年度版』中国・四国1位!!
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000122.000072793.html
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