自然環境と社員の健康に配慮した杜の中のオフィス「YKK AP30ビル」竣工
製造部門の本部機能と本社機能の一部を有し、部門間・東京本社との連携を強化
YKK AP株式会社(本社:東京都千代田区、社長:魚津 彰)は2024年10月29日、富山県黒部市のYKK AP黒部製造所内で建設を進めていた「YKK AP30ビル」が竣工しましたのでお知らせします。
YKK AP30ビルは、1990年のYKKアーキテクチュラルプロダクツ設立から30年の節目となる2020年に建設計画をスタートしました。「個・組織・社会をつなぎ、経験と感動を共有する」をコンセプトに、自然環境およびそこで働く社員の健康に配慮した「杜(もり)の中のオフィス」を掲げています。製造部門の本部機能および本社機能の一部を有し、部門間と東京本社との連携を強化します。またYKK APの歴史と理念を紹介するフィロソフィーホールを設置して従業員やお取引先様にYKK APブランドを発信するための拠点として活用します。
建物全体の省エネ設計に加え、黒部の自然エネルギーである風や光を活用したパッシブデザイン、敷地内における太陽光発電等の創エネなどに取り組み、年間の一次エネルギー消費量が実質ゼロまたはマイナスとなる「ZEB」(※1)の実現およびWELL認証(※2)でPLATINUMの取得を進めています。建物外壁のカーテンウォール(※3)は100%アルミリサイクル材を使用し、カーボンニュートラルへの貢献、循環経済の実現に向けた取り組みを推進します。
<YKK AP30ビル 主な特長>
●働く場所・環境を選択するABW(※4)、EBW(※5)の考えに基づいた、健やかに集い働けるワークプレイス
●地域の気候・植生を活かし、風や光を活用して快適性と省エネ性を両立
●YKK APの理念と歩みに触れるフィロソフィーホールによるYKK APブランドの発信拠点として活用
■「YKK AP30ビル」概要
建築主 |
YKK AP株式会社 |
所在地 |
富山県黒部市吉田200 |
設計 |
株式会社日本設計 |
施工 |
前田建設工業株式会社 |
構造 |
鉄骨造、一部鉄筋コンクリート造 |
竣工日 |
2024年10月29日 |
規模 |
延床面積:6,932㎡ |
工期 |
2022年2月~8月、2023年7月~2024年8月 |
従業員数 |
約200名(生産本部、管理部門) |
投資金額 |
約58億円 |
自社採用製品 |
「オーダーカーテンウォール」 |
施設概要 |
執務スペース、会議スペース、エントランス・来客対応、食堂・厨房、展示スペース等 |
※1:Net Zero Energy Buildingの略称で、省エネおよび創エネにより年間での一次エネルギー消費量の収支をゼロとすることを目指した建築物を指す。「建築物省エネ法」および一般社団法人住宅性能評価・表示協会が運用する「BELS(建築物省エネルギー表示制度)」では、年間の一次エネルギー消費量が正味ゼロまたはマイナスの建築物を「ZEB」と定義している。
※2:公益企業IWBI(International WELL Building Institute)が運営する、ビルやオフィスなどの空間を「人間の健康・幸福」の視点で評価・認証する制度。評価項目は空気や水、食物、こころなど10のコンセプトから構成される。獲得点数によりPLATINUM、GOLD、SILVER、BRONZEの4つの認証レベルで格付けされる。
※3:建物の荷重を直接負担しない非耐力壁。柱と梁を主要な構造体として、その構成部材にアルミやガラスなどの材料を用いて作られる外壁。
※4:Activity Based Workingの略称。その時々の仕事の内容に合わせて、働く場所を自由に選択する働き方。
※5:Environment Based Workingの略称。心身のコンディションや個々人の感覚で働く環境を選択する新しい働き方。
【施設特長】
■健やかに集い働くワークプレイス
安全・安心・快適で働きがいのある拠点として、社員それぞれが自律した働き方を描ける環境を整備。施設全体をオープンオフィス化することで出会い、交わり、時間を共有して価値を発揮する場所にしました。作業やコミュニケーションの種類によって働く場所を選択する「ABW」、心身のコンディションや個々人の感覚で働く環境を選択する「EBW」の考えにより、心理的・体験的に社員がつながるオフィスを設計。集中時には個室ブース、リラックス時にはテラスで自然の風や光を感じながら作業など、業務や自身の状況に応じて働くスペースを選ぶことができます。2階は眺望や豊かな環境を享受できる窓際を活かしたゾーニング、3階はカフェテリアと社員ラウンジとして立山連峰や富山湾、能登半島への眺望を最大限に活かしたフロアに。製造部門と本社機能の社員が勤務することにより部門間の連携強化を図るとともに、社員であれば誰もが入館して働き、食事が可能な施設です。
■地域の気候・植生を活かし、自然の風や光を有効活用して快適性・省エネ性を両立
風・光・水などの環境を有効活用して自然エネルギーを適切に享受できる空間を構成。「風環境」として、⾵上・⾵下のどちらからも⾵を取り込みやすく、どの⾵向でも⾃然通⾵・換気が可能です。富山県内で見られる屋敷林「カイニョ」の役割から学び、建物南⻄側には⾼⽊や密度の高い植栽、北東側には低⽊や密度の低い植栽を配置し、執務に適した穏やかな風を取り込みやすいオフィスにします。
「光環境」として、⽅位ごとの太陽特性に適した⽇射の遮蔽対策をしています。建物東南側は庇によって、西側はカイニョによって窓際の⽇差しを防ぎます。一方で、3階の天窓から降り注ぐ自然光や、2階の高窓から間接光を取り入れることで、照明に頼り切らず安定的に明るい環境を実現しています。
「水環境」として、空調や屋外に設置した水盤には敷地内に自噴する井戸水を利用するとともに、⽔盤の気化熱を利⽤した冷涼な⾵を屋内に取り入れています。
■YKK APの理念と歩みに触れるフィロソフィーホール
お取引先様と円になって座り対話する場「ENZA(エンザ)」では当社のフィロソフィーに触れ、設立の背景や30年の歩みについて映像シアターや円座を取り囲むArt & Technology展示などで紹介。パーパスの実現に向けて働く世界中の社員の姿を通じて、グローバルな視点で信頼できるパートナーとして共感を抱いていただけるための場所としています。
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