水族館&いきものを深堀り!発見がいっぱい!サンシャイン水族館いきものディスカバリー通信vol.19「“野生生物の保全活動” ・“種の保存”の取り組み」
サンシャイン水族館が取り組んでいる「保全活動」・「種の保存」の一部をご紹介
各イベント期間中、野生生物に関する保全教育プログラムを全国各地で実施する団体「ShoeZ(シューズ)」協力のもと、飼育スタッフによるペンギン・カワウソのイベントを実施。また、期間限定で「ShoeZ」によるエコグッズも販売しました。これらの取り組みで得られた売上は今年もShoeZを通して、ペンギン・カワウソそれぞれの保護活動に取り組む団体に寄付する予定です。
※本リリースPDFはこちらよりダウンロードいただけます→
https://prtimes.jp/a/?f=d20364-773-f0700258fc3c57dafaa7db6435e97032.pdf
ShoeZ(シューズ) 2014年に有志で結成された団体で、現在約10名のメンバーで様々なプログラムの企画・運営を行っています。誰もが気軽に訪れる動物園や水族館で、動物たちをよく観て、体の作りや行動の意味を理解し、その先にある自然環境に思いをのせていく。そして、動物たちと自然環境の間にある大切なつながりを知り、そのつながりを守るために、私たちに出来る行動を見つけていく。各地の動物園や水族館にご協力を頂きながら、大切なメッセージをたくさんの人に届け続けています。 |
世界ペンギンの日イベントを通して2023年は約57万円をSANCCOB(サンコブ)へ寄付
4月7日(金)~28日(金)のイベント期間中は「ShoeZ」協力のもと、飼育スタッフによる有料イベントを2回、グッズ販売を6回実施。多くのお客様にご参加いただき、売上の約57万円を「ShoeZ」を通してSANCCOB(サンコブ)(※)へ寄付しました。
サンシャイン水族館は2021年より「ShoeZ」と共に世界ペンギンの日を通してエコグッズの販売やペンギンについて学ぶイベントを実施してきており、毎年多くの方々にご参加・ご協力いただき、その売上をSANCCOBに寄付してきました。3年間で100万円以上の支援を行い、保護されたペンギンや海鳥のエサ代や薬代として使用されています。(2021年には約20万円、2022年には約30万円を寄付)
‣ご参考:SANCCOBのスタッフからいただいたメッセージ(2:22~)
世界ペンギン・カワウソの日 in サンシャイン水族館(2022年4月15日投稿)
※SANCCOBとは... 南アフリカ共和国に拠点を置き、危機的な状況にあるケープペンギンをはじめとした海鳥を保護し、絶滅を防ぐために活動をしている団体です。 公式ウェブサイト https://sanccob.co.za/ |
世界カワウソの日イベントを通して2023年は約30万円を日本アジアカワウソ保全協会へ寄付
5月8日(月)~31日(水)のイベント期間中は世界ペンギンの日イベント同様に飼育スタッフによる有料イベントを2回、グッズ販売を6回実施し、売上の約30万円を「ShoeZ」を通して日本アジアカワウソ保全協会(※)へ寄付する予定です。
2021年よりShoeZと共に世界カワウソの日を通してエコグッズの販売やカワウソについて学ぶイベントを実施してきており、その売り上げを日本アジアカワウソ保全協会に寄付してきました。今年の寄付予定額を加味すると、3年間で計70万円を超える支援となり、カワウソの保全・調査に使用されています。(2021年には約12万円、2022年には約30万円を寄付)
‣ご参考:日本アジアカワウソ保全協会の佐々木理事長からいただいたメッセージ(5:46~)
世界ペンギン・カワウソの日 in サンシャイン水族館(2022年4月15日投稿)
※日本アジアカワウソ保全協会とは... アジアを中心とする世界のカワウソ保全を目的とし、研究、普及啓発、そして世界のカワウソ研究者たちとの協力をより積極的に行うために設立した団体です。 公式ウェブサイト https://ocsj.asia/ |
繁殖を目指し飼育していたオタリアの「カリート」が八景島シーパラダイスへ
種の保存を目的にサンシャイン水族館で飼育していたメスのオタリア「カリート」はブリーディングローン(※)で2023年5月9日に横浜・八景島シーパラダイスへ搬出し、現在同施設で飼育されています。サンシャイン水族館で現在飼育しているカリフォルニアアシカのオスの「チャップ」やメスの「ミライ」もブリーディングローンによってやってきました。また、もともと当館で飼育していたメスの「パコ」と「チャップ」の間に2021年5月には当館としては初となるカリフォルニアアシカの繁殖に成功し、オスの「チャパ」が誕生しました。
カリフォルニアアシカは野生下において比較的生息数が安定している状況ですが、野生から個体を入手することは難しくなっており、飼育展示の個体数や遺伝的な多様性をこのまま維持することは厳しくなってきます。
よって国内外飼育施設同士で連携を図り、計画的に種の保存をおこなっていくことが必須となっています。
※ブリーディングローンとは... 希少な動物を絶やさず増やしていくために、動物園や水族館同士で動物を無償で貸し借りする制度。協力して種の保存を実行する繁殖を目的とした動物貸与のこと。 全国の動物園や水族館では種の保存のため日々努力をしていますが、それぞれの園館だけで増やしていくことはとても難しく、血統的にも偏りが生まれます。そこで、ブリーディングローンによって希少動物の繁殖の機会を増やす取り組みを、全国の動物園・水族館間で実施しています。このような活動は、希少な動物は個人や動物園・水族館の持ち物ではなく、世界共通の財産であるという考えに基づいており、JAZA(日本動物園水族館協会)の種保存事業にも位置付けられ推進されています。実際にブリーディングローンの実施により、希少動物のペア飼育や群れ飼育が進み、繁殖に成功している事例が増えてきています。 |
沖縄県恩納村の協力のもとサンゴの保全活動「サンゴプロジェクト」推進中
たくさんの生き物が暮らすサンゴ礁では、天敵となるオニヒトデの大量発生や土地開発等による土砂の流出、表層水温上昇に伴うサンゴの白化などでサンゴの大量斃死(へいし)が起こっています。サンシャイン水族館では、2006年4月より沖縄県恩納村(※)の協力のもとサンゴの保全活動「サンゴプロジェクト」を推進しております。現在、サンゴプロジェクトでは「サンゴ返還プロジェクト」と「サンゴ礁再生プロジェクト」の2つに取り組み、毎年2~3回、恩納村に出向き、サンゴのメンテナンスを実施。
今後もこのプロジェクトを通して、サンゴの保全のみならず、サンゴや環境問題について多くのお客様に考えるきっかけを持っていただけるよう取り組んでまいります。
※沖縄県恩納村について 沖縄県恩納村では、恩納村漁業協同組合が中心となり、サンゴ保全活動を実施しています。サンゴ礁にはたくさんの生物が暮らしており、豊かな漁場としての役割も担っています。漁業協同組合の皆さんは、日々の暮らしの中でサンゴ礁と密接に関わっているからこそ、サンゴが絶滅の危機に直面しているという異変に気付き、いち早くオニヒトデの駆除やサンゴの養殖を始めることができました。また、恩納村は2018年7月に「サンゴの村~世界一サンゴにやさしい村~」を宣言し、2019年7月には「SDGs未来都市」及び「自治体SDGsモデル事業」に選定されています。 |
サンシャイン水族館サンゴプロジェクト公式ウェブサイト https://sunshinecity.jp/file/aquarium/coral_project/
今までの生き物ディスカバリー通信のアーカイブはコチラ
https://sunshinecity.jp/aquarium/animals/discovery/
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■サンシャイン水族館 概要
所在地:東京都豊島区東池袋3-1 サンシャインシティ ワールドインポートマートビル・屋上
営業時間:9:30~21:00 ※最終入場は終了1時間前 ※変更の場合あり
入場料:大人(高校生以上)2,600円~、こども(小・中学生)1,300円~、幼児(4才以上)800円~
※変更の場合あり
問合せ先:サンシャイン水族館 03-3989-3466 https://sunshinecity.jp
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サンシャイン水族館「サンゴプロジェクト」の取り組み~サンゴ返還プロジェクト&サンゴ礁再生プロジェクト~
①サンゴ返還プロジェクト【無性生殖】 (2006年4月~取り組み開始)
沖縄県恩納村漁業協同組合よりサンゴをお借りして育成し、殖やしたサンゴを沖縄の海へ還す活動を実施しています。恩納村の海に移植したサンゴが数年後に成長し、一斉産卵で浮遊した卵が流れ着いた新天地で定着することで、サンゴ礁再生の一端を担うことを目標としています。年に2~3回はサンシャイン水族館のスタッフが沖縄県の恩納村に訪れ、同村漁業協同組合のサポートの上で、サンゴ移植エリアの清掃やサンゴの計測・撮影などのサンゴメンテナンスを実施しています。また、サンシャイン水族館に母サンゴを輸送し、水槽内飼育をすることで、自然災害等で恩納村の海のサンゴが死滅した場合の、DNAを保管する役割も担っています。
②サンゴ礁再生プロジェクト【有性生殖】 (2014年12月~取り組み開始)
このプロジェクトでは、サンゴの卵と精子が受精する有性生殖の方法(※1)を使ってサンゴを殖やし、サンゴ礁の再生を目指します。有性生殖のため、サンシャイン水族館で管理しているエリアの各サンゴがもつ遺伝子型(DNA)を解析し、個体識別を 実施しています。現在は、サンゴ礁の優占種(もっとも数が多い種類)であるミドリイシ科のサンゴを3種類選定し、親サンゴとして沖縄で育てています。毎年6月頃の産卵を目指しており、2017年6月に初めて産卵を確認し、2020年6月には4年連続、プロジェクトで管理しているサンゴの産卵を現地で確認しています。
※2021年以降は、卵の保有まで確認しており、自然のタイミングで産卵が行われていると推察しています。
★サンゴ礁再生プロジェクトの方法 ①親となるサンゴの育成。 ②親サンゴが産卵し恩納村海域へのサンゴの幼生の供給を増やす。また、卵の一部を回収し、サンシャイン水族館にてサンゴの赤ちゃんを飼育。 ③成長した子サンゴを恩納村の海へ移植。 |
(※1)サンゴ産卵時には、卵と精子が詰まったバンドルが放出され、バンドルが割れて、中の卵と精子が水中へ飛び出てきます。別の親由来の卵と精子が受精します。
恩納村の海中でサンシャイン水族館サンゴプロジェクトで育成しているサンゴの産卵の様子(2019年)
※画像はすべてイメージです。
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