<アデランス産学連携>第28回日本臨床毛髪学会学術集会においてアデランスがスポンサードセミナーを共催
~未来可能性で考える男性型脱毛症治療について~
会期中の10月22日(日)にアデランス共催のセミナーが実施され、大阪大学大学院医学系研究科 皮膚・毛髪再生医学 寄附講座 特任教授の乾 重樹先生が講演し、浜松医科大学医学部 皮膚科学講座 准教授・病院教授の伊藤 泰介先生が座長を務めました。
■アデランス共催「スポンサードセミナー」講演概要
座長
浜松医科大学医学部 皮膚科学講座 准教授・病院教授
伊藤 泰介先生
演者
大阪大学大学院医学系研究科 皮膚・毛髪再生医学寄附講座 特任教授
乾 重樹先生
演題
未来可能性で考える男性型脱毛症治療:細胞外小胞からLEDまで
講演内容
男性型脱毛症治療の未来可能性への基礎研究として、毛包再生ツールとしての細胞外小胞(EV)について報告する。
EVは細胞から分泌される脂質二重膜に覆われた小胞であり、蛋白質や核酸、脂質など種々の内容物を含み、パラクライン※1因子として細胞間のコミュニケーションに働く。毛髪再生へEVが応用できる可能性を調べるため、毛包誘導能を維持している毛乳頭細胞(DPC)スフェロイド※2から採取したEV(DPC-EV)を脂肪由来幹細胞※3(ASC)に添加してその作用を調べた。その結果、DPC-EVはASCの増殖を促進するとともにDPC様細胞へ分化させることがわかった。特にDPC-EVは毛包誘導に重要なWnt/beta-catenin経路※4を活性化するmiRNA※5を含有していた。
以上より、余剰脂肪織から採取できるASCを用いた毛髪再生医療においてDPC-EVが未来のツールとなる可能性が示唆された。また従来から検索しているLEDの男性型脱毛症への効果やざ瘡などの皮膚疾患への効果についても紹介する。
(※1)パラクライン:細胞から分泌されたものが、近接する細胞や組織に作用すること。
(※2)スフェロイド:細胞同士が凝集して、塊になったもの。
(※3)幹細胞:身体を形成する様々な細胞(皮膚、赤血球、血小板など)を作り出す「分化能」と、自分と同じ能力を持った細胞に分裂する「自己複製能」の、二つの能力を持つ細胞。
(※4)Wnt/beta-catenin経路:Wnt(ウィント=蛋白質)が細胞に作用することにより、活性化される細胞内シグナル伝達機構「Wntシグナル経路」のひとつ。β-カテニンを介して遺伝子発現を制御する経路であり、細胞の増殖や分化を制御することが明らかになっている。
(※5)miRNA:21~25塩基程度の一本鎖RNAで、遺伝子発現を抑制する効果を持つことで知られる。
■日本臨床毛髪学会に関して
日本臨床毛髪学会は国内外の毛髪・皮膚分野の医師や研究者が一堂に会して研究成果を発表する、日本において最高峰の毛髪関連医学会です。
第28回を迎える今回の学術集会は「秋は毛活!」をテーマに開催され、アデランスが本学会に共催するのは連続で13回目となります。
■株式会社アデランスに関して
アデランスはトータルヘアソリューションにおけるリーディング企業の使命として、経営理念の一つである「最高の商品」の開発および毛髪関連業界の発展を目指し、機能性人工毛髪や医療用ウィッグの研究開発、育毛・ヘアスカルプケア関連研究、抗がん剤脱毛抑制研究など、産学連携でも毛髪関連の研究を積極的に取り組んでおります。
その産学共同研究の成果を国内外の学会を通じて発信し、また、世界の研究者に研究成果を発表いただくことは、毛髪界の更なる進展となり、ひいては多くの方の髪の悩みの解消に寄与し、当社のCSR(企業の社会的責任)であると考えております。
学会概要
学会名称:第28回日本臨床毛髪学会学術集会
会 期:2023年10月21日(土)~10月22日(日)
会 場:アクトシティ浜松コングレスセンター(静岡県浜松市)
会 長:浜松医科大学医学部 皮膚科学講座 准教授・病院教授
伊藤 泰介先生
※アデランス共催のスポンサードセミナーは、10月22日(日)に開催しました。
株式会社アデランスは、おかげ様で2023年をもって創業55周年を迎えます。新時代を表す「NEXT ADERANS」として掲げ、創業当初からの理念「世界のブランド アデランス」を目指し、毛髪・美容・健康・医療のグローバルウェルネスカンパニーとして夢と感動を提供し続けていきます。
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