ロイヤリティ マーケティングと中央大学 飯尾淳教授(iDSゼミ)が共同研究を社会情報学会大会で発表 飲酒機会や頻度、在宅勤務がウェルビーイングに与える影響に関する調査

 共通ポイントサービス「Ponta(ポンタ)」を運営する株式会社ロイヤリティ マーケティング(以下「LM」)と中央大学 国際情報学部の飯尾淳教授(iDSゼミ)は、2025年度社会情報学会大会(2025年9月27日・28日)で、2件の共同研究「20代における飲酒頻度が及ぼすWell-beingへの影響」および「リモートワークとウェルビーイングの関係性」を発表しました。
 LMは2025年7月、ウェルビーイング発想のマーケティングサービス「TOTONOID(ととのい度)」の提供を開始しました。その基礎研究として、中央大学のiDSゼミと共同研究を行ってきました。
 このたび発表した2つの研究は、LMが運営する「Pontaリサーチ」で聴取したアンケートのデータを活用し、飲酒や仕事といった生活習慣がウェルビーイングに与える影響について分析したものです。2024年9月に収集したアンケートデータから10種類のウェルビーイングスコアを算出し、併せて聴取した飲酒習慣や職場環境に関する回答とクロスして分析を行いました。
 共同研究を通じて、価値観や生活様式が日々変化する中、本研究で生活者の行動や意識を可視化し、ウェルビーイングな消費社会の実現に向けたマーケティング戦略を精緻化する示唆を得ることができ、このたびの社会情報学会での発表につながりました。

【研究結果 概要】


■共同研究1.「20代における飲酒頻度が及ぼすWell-beingへの影響」

<本研究のサマリー>

・週1回以上、自宅以外での飲酒をする20代は、自宅以外で飲酒しない層に比べて充実感・自己成長・職場環境・協調性・外向性でスコアが有意に高い結果となりました。さらに、低所得層ではこれらに加えて自己満足のスコアが高くなりました。

・特に外向性・協調性における差分の有意性は、飲酒が交流機会や対人関係の活性化と関連する可能性を示唆しています。

<詳細>

 分析対象の20代1,022名について、所得による幸福感の違いを考慮するため、年収400万円を境に低所得層と中所得層に分類し、飲酒頻度別のウェルビーイングスコアに差があるかを分散分析(ANOVA)で検証しました。その結果、「週1回以上、自宅以外で飲酒する」群は「自宅以外で飲酒しない」群と比較して、充実感・自己成長・職場環境・協調性・外向性・自己満足といった因子で有意に高いスコアを示しました。特に「外向性」や「協調性」において顕著な差が確認され、自宅以外の場所での飲酒が社会的交流の促進や対人関係の構築に関与し、心理的・社会的満足度の向上に寄与している可能性が示唆されました。

■共同研究2.「リモートワークとウェルビーイングの関係性」

<本研究のサマリー>

・在宅勤務者や一部在宅勤務者は、毎日オフィスに出勤する者に比べて、充実感・自己満足のスコアが高い結果となりました。

・在宅勤務の課題として、光熱費・電気代の負担やコミュニケーション・人間関係のストレスが挙げられました。
・仕事のモチベーション向上要因は、顧客からの感謝や評価といった、対人関係に基づく要素であることが示されました。

<詳細>

 分析対象の会社員6,066名の勤務頻度(毎日オフィスに出勤/週の一部在宅/毎日在宅)とウェルビーイングスコアを比較しました。その結果、毎日在宅勤務者をする人や週1〜2日在宅勤務をする人は、充実感・自己成長・外向性・職場環境・自己満足など複数の因子で有意に高いスコアを示しました。一方で、毎日オフィスに出勤する人は「周囲との関係」では優位であるものの、その他の因子では在宅勤務をする人に劣る傾向が確認されました。
 また、自由回答で取得した在宅勤務の困りごとからは「光熱費・電気代」「椅子・環境」「集中」「運動不足」といった在宅勤務特有の課題が浮かび上がりました。これらは生活コストや身体活動量の低下、業務環境の整備不足といった側面がウェルビーイングに影響していることを示しています。


<ご参考:中央大学 iDSプログラム>

 学部横断型のiDSプログラムは、中央大学の全学的AI・データサイエンス教育における実践的な学びの場として位置づけられ、各ゼミナールに複数学部の学生が集い、共同活動をします。

[プログラム詳細Webページ]https://www.chuo-u.ac.jp/gp/ai_and_ds/

 AIやデータサイエンスを活用する場面では、データを取得する現場、データを活用する部署との連携やコミュニケーションのスキルが重要とされ、データの分析のみならず、異なる立場やバックグラウンドの人との対話から気づきや理解が生まれます。学部横断型の演習は、そうした経験を積む最適な環境といえます。

 「AI・データサイエンス演習」受講者を対象に行うiDSプログラムは、すべての科目について、オンラインを活用した遠隔授業(一部にオンデマンド、オンラインの遠隔授業と対面授業を混合した科目あり)にて実施します。

 DX(Digital Transformation)が進展するこれからの社会では、AIやデータサイエンスの技術や知識は、文系理系を問わず必要とされてきます。中央大学はiDSプログラムにより、所属学部の専門分野においてAIやデータサイエンスを活用する力を身につけ、卒業後には実社会の課題にデータサイエンスを応用できる人材を目指します。


<ご参考:LMのウェルビーイングへの取り組み>

 LMは、企業理念「無駄のない消費社会構築に貢献する」の実現に向けて、サステナビリティ活動に取り組んでいます。2024年度には、事業を通じた社会課題の解決の注力テーマとして、「データを活用した企業活動の無駄の削減」「パートナーシップによる環境負荷削減への貢献」、そして「人と社会のウェルビーイング」を策定し、コーポレートサイトに掲出しています。また、2025年7月にはPontaリサーチを活用してウェルビーイング度を可視化する新しいマーケティング指標「TOTONOID(ととのい度)」のサービス提供を開始、ダッシュボードを無料公開しています。

サステナビリティページ:https://www.loyalty.co.jp/sustainability

TOTONOID(ととのい度) 紹介ページ:https://biz.loyalty.co.jp/column/105/

TOTONOID(ととのい度) ダッシュボード:
https://public.tableau.com/app/profile/loyaltymarketing/viz/TOTONOID_Dashboard/sheet0

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会社概要

URL
https://www.loyalty.co.jp/
業種
サービス業
本社所在地
東京都渋谷区恵比寿1-18-14 恵比寿ファーストスクエア 7階
電話番号
-
代表者名
勝 文彦
上場
未上場
資本金
23億8157万円
設立
2008年12月