見なくても触れて広がる世界を体験 「触感で遊ぶワークショップ」開催〔共済連〕
指先の感覚から生まれる可能性を知る
パルシステム共済生活協同組合連合会(本部:東京都新宿区、理事長:渋澤温之)は7月3日(木)、本部でユニバーサル絵本ライブラリーUniLeaf(ユニリーフ、神奈川県葉山町、大下利栄子代表)の協力による「触覚で遊ぶワークショップ」を開催しました。グループ役職員13人が参加し、視覚障害のある人にとって重要な「触感から得る情報」に集中する体験から、共生の社会づくりへの理解を深めました。
視覚に頼らないコミュニケーションの工夫
ワークショップは、参加者全員がアイマスクを付け、大下さんの進行で開始しました。立体的な模様を付けた複数のカードから1枚を選び、ペアになった人に渡して同じ模様のカードを触って探し当てます。カードの受け渡しは手探りで、お互いに声を掛け合う必要があります。参加者からは「右手と左手では触れた感触が違う」「目で見れば違いは明らかなのに、触ると同じように感じる」など、さまざまな声があがっていました。
続いて点字の仕組みの解説を受け、ユニリーフが制作する「ユニバーサル絵本」の点字に指先で触れてみました。一文のスペースの数を当てるため行をたどりますが、真っすぐになぞれないなど、指先の感覚を研ぎ澄ます難しさを体験しました。
大下さんは、目が見えなくても点字を理解すれば何でも学べ、ともに暮らす人たちが受け入れ工夫をすればなんでもできることを伝えてくれました。


普段の暮らしでは、指先から得る触感を意識する機会が少ないことや、見えない人とコミュニケーションを取る工夫の大切さを実感するワークショップとなりました。参加者は今後、所属する組織で体験を報告し、それぞれの地域で開催を企画することで、共生の社会づくりへの理解浸透を進めていく予定です。
体験で深めるつながりと相互理解
体験で使用したユニバーサル絵本は、市販の絵本を解体して物語を点字で打ち込んだ透明シートを挟んで再製本しています。見える人と見えない人が同じ本を一緒に楽しみ、お互いの世界を理解し合えるよう、全国の30を超える教育機関や個人に貸し出しています。
大下さんは、視覚障害のある娘が楽しそうに読んでいる点字の本がまっ白で、自分とは違う世界に居ると感じたそうです。ユニバーサル絵本の存在を知り、これならともに発見を分かち合あえると、2008年に1人で制作を開始しました。


見えない人とともに生きる社会を模索し続ける大下さんは、旅行先で世界遺産「ベレンの塔」のブロンズ模型を知り、触ることで娘とさらに観光の楽しさを分かち合えると考えました。地域内でも同様の体験ができる場を作りたいと、鎌倉で「建長寺さわる模型」プロジェクトを10年越しで実現させました。建長寺の1/50スケールのブロンズ模型製作には、パルシステム共済連の助成金制度「ささえあい基金」やクラウドファンディングを活用しました。
ワークショップは、ブロンズ模型の活用を目的に、目が見える人にも触感を使った情報伝達を意識してもらえるよう始められました。助成でつながりができたパルシステムグループの役職員が体験したことで、お互いの活動への理解をさらに深めることができました。今後もグループの地域へと活動を広げていきます。
障害者や生活困窮者などを応援
「ささえあい基金」は、障害者や生活困窮者、社会的孤立の防止などの支援活動をする市民やNPO団体への助成金制度です。「互いに支え合える地域社会づくりに寄与すること」を目指し2021年度に創設しました。助成金はCO·OP共済《たすけあい》の剰余金の一部が活用されます。2024年度は、23団体へ1,000万円を助成しました。

パルシステムグループはこれからも、さまざまな立場の人たちと手を取り合い、誰もが暮らしやすい地域づくりを目指します。

パルシステム共済生活協同組合連合会
所在地:東京都新宿区大久保2-2-6、理事長:渋澤温之
経常収益:42.1億円、職員数:68人、共済・保険総保有件数52.2万件、出資金:20億円(2025年3月末現在)
HP:https://www.palsystem-kyosai.coop/
パルシステム生活協同組合連合会
所在地:東京都新宿区大久保2-2-6 、理事長:渋澤温之
13会員・統一事業システム利用会員総事業高2,604.2億円/組合員総数176.2万人(2025年3月末現在)
会員生協:パルシステム東京、パルシステム神奈川、パルシステム千葉、パルシステム埼玉、パルシステム茨城 栃木、パルシステム山梨 長野、パルシステム群馬、パルシステム福島、パルシステム静岡、パルシステム新潟ときめき、パルシステム共済連、埼玉県勤労者生協、あいコープみやぎ
HP:https://www.pal-system.co.jp/

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