オイシックス・ラ・大地のCVC「Future Food Fund」蒟蒻由来の植物性バインダー(結着材)を開発、販売するNINZIAに投資実行
〜次世代の蒟蒻素材で食事制限やアレルギーのある方へ食の選択肢を広げる可能性に期待〜
食品のサブスクリプションサービスを提供するオイシックス・ラ・大地株式会社の投資子会社Future Food Fund株式会社(本社:東京都品川区、代表取締役:松本浩平、以下 Future Food Fund)が運営するフードイノベーション領域に特化したCVCファンド「Future Food Fund 2号」(※1)は、蒟蒻芋から抽出・加工した植物性バインダー(結着材)「NINZIA PASTE(ニンジャペースト)」を開発、販売する株式会社NINZIA(本社:兵庫県神戸市、代表取締役:寄玉 昌宏、以下 NINZIA)へ、2025年6月に新規投資を実行いたしました。※本ラウンドのクローズは7月末となります。
本件は、Future Food Fundにおける第38号投資案件であり、今後も食の領域でチャレンジするスタートアップ企業に、更なる投資を行ってまいります。
(※1:Future Food Fund 2号投資事業有限責任組合)

■投資背景について
近年、糖質やカロリー制限、グルテンフリーといった健康志向の高まりを背景に、「機能性」と「安全性」を兼ね備えた食品素材への需要が拡大しています。特に、世の中の加工食品にはさまざまな食品添加物が使用されていますが、植物性でヘルシー、かつクリーンラベルな代替原料は種類が少ないことが課題となっています。
こうした課題に対し、NINZIAは蒟蒻芋から抽出・加工することで、「糖質ゼロ」「低カロリー」「完全植物性」「グルテンフリー」といった特性を持つ、世界初となる蒟蒻由来の植物性バインダー「NINZIA PASTE(ニンジャペースト)」を開発しました。NINZIA PASTEは、糖尿病・高血糖・肥満など、健康上の理由から食事制限を必要とする方や、アレルギーなどの要因で食の楽しみに制約のある方に対して、食の選択肢を広げる製品であり、さまざまな加工食品への活用が可能なことなどが、今回の投資の背景になります。
Future Food Fundは、オイシックス・ラ・大地を含むリミテッドパートナー各社とともに、NINZIAが開発するNINZIA PASTEを活用した共同商品開発や、同社製品の取り扱いを通じて、その成長支援を行っていく予定です。
■「あたらしい食のカタチをつくる」次世代蒟蒻素材NINZIA PASTEについて
事業の主力である独自素材「NINZIA PASTE」は、通常の蒟蒻を固めきらずにペースト状に保つことに成功した、次世代の蒟蒻素材で「バインダー(結着材)」と言われるものになります。水飴や砂糖、小麦粉由来のグルテンなどの代用として活用でき、パンやうどんやお好み焼き、ハンバーグのつなぎ、シリアルのザクザクとした食感など、日常的に食されている多岐にわたる食べ物への活用が可能です。多くのバインダーは動物性原料や加工でん粉、糖類などが主流であるため、植物性でヘルシー、かつクリーンラベルな代替原料は、ニーズが高まっています。
また、素材としても血糖値の上昇を抑制する特殊な機能性を備え、従来のグルコマンナンとは異なるのど越しの良さや、プロテインのような熱凝固性、氷温下での凝固性、レトルト加工にも耐える強固で不可逆なゲル物性など、さまざまなユニークな特性を持っています。
近年、マーケットが増えているヘルシースナック、より衛生的なプラントベース・シーフードやヴィーガンミート、さらにはおいしさを追求した防災食など、幅広い食品分野での活用が期待されています。
■NINZIA PASTE(ニンジャペースト)を使用した開発商品

【株式会社NINZIAについて】
本社:兵庫県神戸市
代表者: 代表取締役 寄玉 昌宏
事業内容:食物繊維のふるまいをコントロールし、糖や脂質、動物性素材に頼らない結着成型と食感創成の技術開発を行うテクスチャ・エンジニアリング・フードテック・スタートアップ。日本で独自の進化を遂げた伝統技術である、コンニャクグルコマンナンによるゲル化制御をコア技術として、「食べる行為自体を楽しむ」新しい食の提案を行っています。

株式会社NINZIA 代表取締役 寄玉氏 コメント
NINZAは、日本の伝統技術である蒟蒻の食物繊維をもちいて、誰もが食を自由に楽しめる世界を生み出すための製品と技術を開発するテクスチャエンジニアリング企業です。糖尿病や高血糖、肥満、アレルギー等の「食の制限」を超え、あらゆる人が「食べる」ことを楽しみ、well-beingを高めるため、日本古来の植物性ヘルシー食材蒟蒻の食物繊維「グルコマンナン」を用いた結着成型と食感創成を行っています。オイシックス・ラ・大地とFuture Food Fundのサポートを受けながら、私たちの技術と製品を世界中のより多くの人に届けられるよう事業の深化と拡大に邁進してまいります。

代表取締役 寄玉 昌宏 氏
Future Food Fund 投資担当 長谷川 コメント
NINZIAの「蒟蒻由来の食品用結着素材」は、植物性、糖質ゼロ、低カロリーという特性を持ち、健康志向が高まる世界の食品産業が抱える課題に応えるユニークな技術です。カリフォルニア州バークレーのローカルスーパーでのポップアップでは、NINZIAペーストを使った豆腐ワッフルやグラノーラが地元の消費者からポジティブな反響を得ていた様子がとても印象的でした。
創業者の寄玉さんは、蒟蒻という日本の伝統的な食材の新たな加工技術を生み出すだけでなく、消費者が食品に対して本当に求めている価値についても深い洞察を持っています。また、周囲を巻き込む突破力も兼ね備えており、「この創業者であればやりきってくれる」という確信を持つことができました。
NINZIAの技術が食品素材として世界中で導入され、人々に健康的で美味しい食生活を届けること、そして日本発の素材イノベーションとしてグローバル市場に広がっていくことを期待しています。

海外投資担当 長谷川 浩之
Future Food Fund株式会社について
Future Food Fund株式会社は、2019年8月に日本の食のスタートアップエコシステムを作る為に、フードイノベーション領域に特化した国内外のスタートアップ企業への出資を目的としたCVCファンドを運営する投資子会社として、オイシックス・ラ・大地株式会社により設立されました。パートナー企業とともに、国内外の先進的な食・農・ヘルスケア領域への積極的な投資と、販売や商品開発などの支援も可能としており、日本国内で、スタートアップ企業を支援するエコシステムの構築を目指しています。
(「Future Food Fund」サイトURL:https://futurefoodfund.co.jp/)

オイシックス・ラ・大地株式会社について
オイシックス・ラ・大地株式会社(代表:高島宏平)は、有機・特別栽培野菜、添加物を極力使わない加工食品など安心・安全に配慮した食品の宅配サービスを「Oisix」「らでぃっしゅぼーや」「大地を守る会」の 3ブランドで展開しています。
当社は「これからの食卓、これからの畑」を理念に掲げ、食に関する社会課題をビジネスの手法で解決する事業を推進しています。
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