東京ガスグループ×三菱地所グループが連携、再生可能エネルギー電力を余すことなく活用 自社物件連携型のフィジカルPPAスキームを構築
「ロジクロス座間」屋上で発電した再エネ電力を「丸の内仲通りビル」へ送電
2025年3月27日
東京ガス株式会社
東京ガスエンジニアリングソリューションズ株式会社
三菱地所株式会社
東京ガス株式会社(以下「東京ガス」)と三菱地所株式会社(以下「三菱地所」)はこのほど、オフサイトフィジカルコーポレートPPA(Power Purchase Agreement)[*1]スキームを活用した電力供給を開始しました。
三菱地所グループが所有する物流施設「ロジクロス座間」(神奈川県座間市)の屋上に、東京ガスエンジニアリングソリューションズ株式会社(以下「TGES」)が設置した太陽光パネルから発電された再生可能エネルギー電力(以下「再エネ電力」)の余剰電力を「丸の内仲通りビル」(東京都千代田区、地上10階地下4階塔屋2階)へ2025年4月より送電します。
「ロジクロス座間」は2023年11月30日に竣工した物流施設で、本施設にはTGES独自のエネルギーサービス方式で太陽光発電設備(2,200kW)を設置[*2]しています。本設備による発電電力量は本施設の自家消費分を上回るため、その余剰電力を三菱地所が所有する「丸の内仲通りビル」へ送電する自社物件連携型のスキームを新たに構築しました。従前より「丸の内仲通りビル」では「トラッキング付非化石証書」を用いた実質再エネ電力を使用していましたが、東京ガスグループと連携することで、使用電力の一部を「ロジクロス座間」で発電した電力に変更いたします。これにより「ロジクロス座間」で生み出した再エネ電力を最大限活用いたします。
本件は、東京ガスグループが持つエネルギー供給に関する技術や知見を活用し、三菱地所グループが所有する複数の施設が連携することで再エネ電力を余すことなく活用する新しい事例です。両グループは引き続きエネルギー利活用の分野で協力して再生可能エネルギーの活用を推進することで、脱炭素社会ひいては持続可能な社会の実現を目指してまいります。
*1:再エネ電源の所有者である発電事業者と電力の購入者が再エネ電力の売買契約を締結し、需要地ではないオフサイトに導入された再エネ電源で発電された再エネ電力を、一般の電力系統を介して電力の購入者へ供給する契約方式
*2:太陽光発電設備等のエネルギー機器をTGESがシステム設計、施工、メンテナンス・監視等ワンストップで提供する法人向けサービス「SolarAdvance」。サービスの利用者は初期投資が不要
【スキーム概要図】

■各社における再生可能エネルギーへの取組み
【東京ガスグループ】
東京ガスグループは、経営ビジョン「Compass2030」で「CO2 ネット・ゼロへの挑戦」を掲げ、2030年における国内および海外での再生可能エネルギー電源取扱量600万kWの実現を目指します。今後も、ビジネスパートナーとの協働に加え、案件開発に主体的に携わることで、地域・社会に寄り添いながら、太陽光、風力、バイオマスなどの再生可能エネルギー電源開発・運営を推進していきます。カーボンニュートラル社会の実現に向け、発電出力の変動幅の大きい再生可能エネルギー電源と、天然ガス火力発電所などの調整力を組み合わせ、安定的かつ低廉な電力をお客さまにお届けしていきます。
東京ガスとTGESは「IGNITURE[*3]」の下で提供するソリューションを通じて、法人のお客さまのサステナブルかつスマートな事業運営の実現を目指しています。今回の三菱地所グループとのオフサイトフィジカルPPAの取り組み、および同スキームの更なる展開等を通じて、太陽光パネルの設置が困難な都市部においても再生可能エネルギーの利用拡大等を推進し、環境負荷低減に貢献していきます。
*3:IGNITUREの法人向けページはこちら
【三菱地所グループ】
三菱地所グループは、脱炭素社会の実現に向けて国際的な気候変動関連イニシアティブ「SBTi」「RE100(再生可能電力比率目標)」への参加・加盟等のコミットメントを行っています。「RE100」達成に向け、三菱地所グループが保有・運営を行うビルで使用する電力は、順次、再生可能エネルギー電力由来に切り替えています。2025年度中に再生可能エネルギー導入100%となる見通しで、現時点で全国のオフィスビルや商業施設65物件に導入済みです。なお、これまでは「非FIT非化石証書」の活用を中心とした再エネ化を推進しておりましたが、脱炭素社会の実現に向けた取り組み強化の一環として、2024年より「バーチャルPPA」による追加性のある再エネ電力の調達を開始しています。なお、このバーチャルPPAによって調達した追加性のある再エネ電力[*4]を三菱地所本社執務室(東京都千代田区、大手町パークビルディング)への供給も予定しています。
*4:新たな再生可能エネルギー設備の増加を促す効果があること。自家消費、オンサイトPPA、オフサイトPPAが該当する
■物件概要
ロジクロス座間
所在地:神奈川県座間市栗原493-5
敷地面積:約80,800㎡(約24,400坪)
延床面積:約178,500㎡(約54,000坪)
建築主:座間デベロップメント特定目的会社[*5]
ENEOS不動産株式会社
*5三菱地所株式会社の特定子会社
竣工:2023年11月30日

丸の内仲通りビル
所在地:東京都千代田区丸の内二丁目2番3号
敷地面積:約4,529㎡(約1,370坪)
延床面積:約46,102㎡(約13,945坪)
建築主:三菱地所株式会社
竣工:1963年1月

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