~世界のIT技術者の給与動向を調査~ IT技術者の給与が最も高いのはスイス、2位米国、日本は世界20位、中国が25位と迫る

[ヒューマンリソシア調査]2022年度版:データで見る世界のITエンジニアレポートvol.6

ヒューマン

総合人材サービス会社のヒューマンリソシア株式会社(本社:東京都新宿区、代表取締役:御旅屋 貢、以下「当社」)はこのたび、世界のIT技術者の給与動向を調査し、「2022年度版:データで見る世界のITエンジニアレポートvol.6」として発表いたしました。

国際労働機関(ILO)や各国の統計データおよび公表データをベースとした独自分析により、世界98カ国のIT技術者の給与を調査。世界で最もIT技術者の給与が高いのはスイスで、ヨーロッパ各国の給与の高さが際立ちました。一方日本は世界20位で、昨今の円安・ドル高の影響もあり、前年比▲15.1%と大幅に減少しました。中国が25位と迫るなど、世界と比較し日本のIT技術者の給与水準の低さが憂慮される結果となりました。
【本件のポイント】
  • IT技術者の給与、世界で最も高いのはスイス、2位は米国、3位イスラエル
  • 日本のIT技術者の給与は世界20位、中国が25位と迫る
  • 世界における日本のIT技術者の給与の優位性は、円安・ドル高の影響もあり、大きく低下
※出典元等の詳細は、本レポート最後に記載しています。


■世界のIT技術者の給与、1位スイス、2位米国、3位イスラエル、日本は20位
世界のIT技術者の給与(※1)を調査したところ、1位がスイス(100,053USドル)、2位が米国(89,161USドル)、そして3位がイスラエル(85,131USドル)となりました。デンマーク(4位)、ノルウェー(6位)、ドイツ(7位)、フィンランド(9位)、オーストリア(10位)といったヨーロッパの国々がトップ10にランクインしており、IT技術者の割合が高い(※2)ヨーロッパ各国の給与の高さが際立ちます。一方日本は、20位となり(38,337USドル)、中国が25位と迫っています(図表2)。

 

※1 PayScaleサイト(https://www.payscale.com/rccountries.aspx)の検索にて、Software Engineerの年収(USドル)のデータを元に調査しています(検索日:2022年10月20日)。検索結果は、2022年1月から9月の平均為替レート(国際通貨基金(IMF)の統計データを使用)を元にUSドルに換算し算出しています。
※2 参照:[ヒューマンリソシア調査]2022年度版:データで見る世界のITエンジニアレポートvol.5 https://corporate.resocia.jp/info/news/2022/20221213_itreport05 


■世界の情報通信業就業者の給与も1位はスイス、日本は40,837ドルで24位
続いて、情報通信業で就業している人の給与を国別に調査したところ(※3)、1位はIT技術者と同様、109,985USドルのスイス、2位95,024USドルのカタール、3位に90,070USドルのルクセンブルクが入りました。米国は85,062USドルで4位、5位以降はヨーロッパの国々が続きます(図表3)。なお、情報通信業就業者とは、情報通信業で就業しているIT技術者を含むすべての職種の人が含まれます。

また、11位以下もヨーロッパ各国が続き、アジアではシンガポールのみが20位にランクインしました。また日本は、40,837USドルで24位となり、22位の韓国(48,527USドル)を下回る結果となりました(図表4)。


※3 平均年収。中国は、中国統計年鑑より引用。その他は、国際労働機関(ILO)のデータベースより、情報通信業就業者の平均年収データ(単位:USドル)を使用しています。

■日本のIT技術者の給与、円安の影響もあり、前年比▲15.1%と大幅に減少     
続いて、IT技術者および情報通信業就業者の給与額を、前年データと比較し、増減率(増減額÷直近前年額)を算出することで、給与額の伸びを調査しました。

まず、IT技術者の給与額について、前回調査(検索日:2021年6月25日)データとの比較により増減率を算出したところ、増加率の1位はアルゼンチンで、前年比で81.9%増となりました。またトップ10にはパナマ、ブラジル、メキシコがランクインし、IT技術者が増えている(※2)南米地域でIT技術者の給与額が大幅に上がっています(図表5)。

 

情報通信業就業者の給与についても、前年データと比較し増減率を調査したところ、増加率1位はスロベニア、2位ハンガリー、3位には東アフリカの島国であるセーシェル共和国が入りました。アジアの国では、中国が10.1%増の13位、韓国が4.7%増で30位、インドが0.7%増の41位となりました(図表6)。

 

 

一方日本は、IT技術者の給与の増減率は▲15.1%の67位で、IT技術者の給与が大幅に下がっています。また情報通信業就業者の給与でみても、日本は59位で、増減率は▲5.1%の結果となりました。中南米や欧州などIT技術者が増えている地域で給与が上昇する中、USドルに対する為替レートが大きく変動していることを考慮に入れてもなお、日本のIT技術者の給与水準の低さが憂慮される結果となりました。


 

※図表5:前回調査のデータを2021年年間の平均為替レートでUSドルに換算し、今回調査結果と比較しています。※図表5:前回調査のデータを2021年年間の平均為替レートでUSドルに換算し、今回調査結果と比較しています。


※本レポートの一部内容に誤りがございましたので、訂正させていただきました。皆様には大変ご迷惑をおかけしましたこと、深くお詫び申し上げます。訂正内容につきましては、以下をご確認ください。
URL:https://corporate.resocia.jp/info/news/2022/20230317_itreport
 
  • ヒューマンリソシア調査 「データで見る世界のITエンジニアレポート」について
国際労働機関(ILO)や経済協力開発機構(OECD)、各国の統計データを元に、世界のIT技術者の動向を俯瞰的に把握することを目的に、2020年より調査結果を公開しています。過去の調査結果は、以下よりご確認いただけます。
「92カ国をデータでみるITエンジニアレポートvol.1」存在感高まるIT大国の米・中・印と、注目の北欧諸国をはじめとしたヨーロッパ地域
https://corporate.resocia.jp/info/news/2020/20200325_investigation
「92カ国をデータでみるITエンジニアレポートvol.2」世界のIT技術者の給与ランキング、日本は92カ国中18位、伸び率は年5.9%増で20位
https://corporate.resocia.jp/info/news/2020/20200515_investigation
「92カ国をデータでみるITエンジニアレポートvol.3」【世界の大学等におけるIT教育について独自調査】圧倒的なIT人材輩出数のインド、日本は減少傾向と、IT人材供給力の低下が明らかに
https://corporate.resocia.jp/info/news/2020/20200702_investigation
「2021年度版:データで見る世界のITエンジニアレポートvol.4」[独自推計]世界93カ国のIT技術者は約2,257万人
https://corporate.resocia.jp/info/news/2021/20210927_itreport04
「2022年度版:データで見る世界のITエンジニアレポートvol.5」世界109カ国のIT技術者数は約2,517万人、年4.7%増 台頭する中南米、拡大が続くヨーロッパ各国 日本はIT技術者数で世界4位、一方増加率は22位に留まる
https://corporate.resocia.jp/info/news/2022/20221213_itreport05
 
  • ヒューマンリソシア 海外ITエンジニア派遣 「Global IT Talentサービス」 について
世界各国から優秀なITエンジニアを採用し、国内企業に派遣するグローバルプロジェクト。世界50を超える国から800名以上を採用し、国内企業に派遣しています。日本語教育にて30 年以上の実績をもつグループ会社のノウハウを活用し、ITエンジニアとして必要な日本語力を育成したうえで、顧客企業のITプロジェクトに派遣しています。
●サービスサイトURL: https://git.resocia.jp



<調査に関する出典/備考>
1) 出典について
・国際労働機関(ILO) および、企業の給与などに関する情報を収集・提供している「PayScale」にて検索した「Software Engineer」の給与データ(検索日:2022年10月20日)を活用しています。
・「Software Engineer」の給与データは、前年データ(検索日:2021年6月25日)は、2021年の年間平均為替レート、2022年データは2022年1月から9月の平均為替レートでUSドル換算しています。また、為替レートは、国際通貨基金(IMF)の統計データを使用しています。
・中国の情報通信業就業者の給与額は、中国統計年鑑のデータを使用しています。
2) 調査対象とした国・地域
以下、調査対象とした国・地域のうち、IT技術者給与については71カ国、情報通信業就業者の給与については98カ国の取得データを元に、調査をしています。
<アジア・太平洋地域>中国、インド、日本、韓国、インドネシア、フィリピン、ベトナム、台湾、パキスタン、タイ、マレーシア、バングラデシュ、香港、シンガポール、スリランカ、ミャンマー、カンボジア、オーストラリア、ニュージーランド
<北米・中南米>アメリカ、ブラジル、メキシコ、アルゼンチン、チリ、ペルー、エクアドル、ボリビア、グアテマラ、ドミニカ共和国、コスタリカ、ウルグアイ、ホンジュラス、エルサルバドル、パナマ
<ヨーロッパ>イギリス、ドイツ、フランス、オランダ、ベルギー、スイス、オーストリア、アイルランド、ルクセンブルク、スペイン、イタリア、ポルトガル、ギリシャ、セルビア、クロアチア、スロベニア、マルタ、モンテネグロ、キプロス、ロシア、ポーランド、ウクライナ、ルーマニア、チェコ、ハンガリー、ベラルーシ、ブルガリア、スロバキア、モルドバ、キルギス、ジョージア、アルメニア、カザフスタン、アゼルバイジャン、スウェーデン、デンマーク、フィンランド、ノルウェー、ラトビア、リトアニア、エストニア、アイスランド
<中東>トルコ、イスラエル、アラブ首長国連邦、イラン、カタール、ヨルダン、オマーン、サウジアラビア、クウェート、レバノン
<アフリカ>エジプト、カメルーン、ガーナ、セネガル、モーリシャス、ザンビア、ルワンダ、マリ、ブルンジ、タンザニア、ウガンダ、ケニア、ブルキナ・ファソ、コートジボワール、シエラレオネ、トーゴ、ボツワナ、レソト、ナミビア、アンゴラ、モザンビーク、セーシェル、ジンバブエ、ガンビア
3) その他
・調査結果の構成比は、小数点以下を四捨五入して算出しているため、合計値は必ずしも100%とはなりません。


<ヒューマンリソシアについて>
総合人材サービス会社として、人材派遣、人材紹介、業務受託サービスを全国27拠点で展開しています。1988年創業以来、教育事業をバックボーンに多彩なサービスを展開するグループの総合力を活かし、「人材」に関する幅広いサービスを提供しています。
●ヒューマンリソシアWEBサイト: https://resocia.jp

<ヒューマングループについて>
ヒューマングループは、教育事業を中核に、人材、介護、保育、美容、スポーツ、ITと多岐にわたる事業を展開しています。1985年の創業以来「為世為人(いせいいじん)」を経営理念に掲げ、各事業の強みを生かし、連携しながらシナジーを最大限に発揮する独自のビジネスモデルにより、国内300拠点以上のネットワークでお客様に質の高いサービスを提供しています。
●ヒューマンホールディングスWEBサイト: https://www.athuman.com/


会社概要
ヒューマンリソシア株式会社
●代表取締役:御旅屋 貢
●所在地:東京都新宿区西新宿7-5-25 西新宿プライムスクエア1階
●資本金:1億円
●URL:https://resocia.jp

このプレスリリースには、メディア関係者向けの情報があります

メディアユーザー登録を行うと、企業担当者の連絡先や、イベント・記者会見の情報など様々な特記情報を閲覧できます。※内容はプレスリリースにより異なります。

すべての画像


会社概要

URL
https://www.athuman.com/
業種
サービス業
本社所在地
東京都新宿区西新宿7-5-25 西新宿プライムスクエア1階(旧 西新宿木村屋ビル)
電話番号
03-6846-8002
代表者名
佐藤 朋也
上場
東証スタンダード
資本金
12億9990万円
設立
2002年08月