鳥取の海を食べて学ぶ!湯梨浜町立泊小学校で漁業者が県内野菜で蓄養したウニを使った給食を提供!
2024年2月8日【湯梨浜町立泊小学校】
鳥取ブルーカーボンプロジェクト「豊かな海の再生を目指して」実行委員会(委員長:鳥取県漁業協同組合 代表理事専務 大磯一清)では、海で起きている様々な問題を学ぶことで、一人ひとりに何ができるか考え、より多くの人に行動をおこしてもらえるよう海の魅力や問題を伝えることを目的として、昨年度より湯梨浜町立泊小学校の5年生を対象に「ウニに触れ、ウニを学び、海について考える」授業プログラムを行っています。
このたび、同校で、漁業者が県内野菜で蓄養したウニを使った「藻場の恵みご飯」を主食とした「ウニ給食」が提供されました。
給食の途中、11月にウニの学習やウニ蓄養現場を見学した5年生が学習した内容や自分たちで調べた内容、考えたことを発表し、全校児童に、地元の海の状況や海の大切さ、身近な海を守るために自分たちにできることは何か、広く考えていただく機会となりました。
この取り組みは、現在、鳥取県沿岸全域で問題となっているムラサキウニによる食害を主な要因とする藻場衰退を切り口に、海の問題について学び、体験し、考えていくもので、次世代へ豊かで美しい海を引き継ぐために、海を介して人と人とがつながる“日本財団「海と日本プロジェクト」”の一環として行っています。
公式サイト http://tottori-bluecarbon.jp/
イベント概要
・開催概要:鳥取の海を食べて学ぶ(漁業者が県内野菜で蓄養したウニを使った給食を提供)
・日程: 2024年2月8日(木)
・開催場所:鳥取県東伯郡湯梨浜町 湯梨浜町立泊小学校
・参加人数:全校児童116名及び教職員
・協力団体:湯梨浜町立泊小学校
楽しみにしていた、地元のおいしいもの盛りだくさんの「ウニ給食」!
今、鳥取の海ではムラサキウニが大量に発生し、海藻を食べ尽くすという問題が起きています。海藻が生い茂る場所「藻場(もば)」は魚のすみかであり、二酸化炭素の吸収源でもある、海にとって大切な存在です。地元の海に大量発生したムラサキウニのことを知ることで、藻場の重要性や身近な海、漁業に関心を持ってもらい、自分たちにできることを考えてもらおうと、昨年度より同校の5年生を対象に「ウニに触れ、ウニを学び、海について考える」授業プログラムを開始しました。
今年度は11月にウニの学習やウニ蓄養現場を行い、このたび、全校児童を対象とした給食で、「ウニ給食」を提供いただけることとなりました。
「ウニ給食」の献立は、「ウニ」に合わせて、ぜひ地元のおいしい食材をたくさん使ったものにしたいと、鳥取県で愛されているはたはたのから揚げ、地元泊地区特産の泊ほうれん草と泊漬けの和え物など、管理栄養士の先生が趣向を凝らした内容です。(泊漬けは、地元の特産品のスイカの漬物です!)
メインの「ウニ」は、藻場の恵みであるサザエと一緒に炊き込み、最後に炙りワカメを散らした「藻場の恵みご飯」に!子供たちにおいしく食べてもらうにはどうしたらよいか、ウニの風味を生かすにはどうしたらよいか試作を重ねてくださったメニューです。
この日の献立表にも「ウニ給食」の文字が並び、ランチルームのホワイトボードにも給食委員会の児童が作成された「ウニきゅうしょく」のお知らせが掲示され、子供たちからは朝から「今日のウニ給食楽しみ!」との声がたくさん聞かれたそうです。
同校の給食は、全校児童がランチルームで一緒に食べます。子供たちの反応がとても楽しみです。
ウニ、サザエ、ワカメの「藻場の恵みご飯」と、「ウニと海について」5年生の発表!
この日は内容盛りだくさんのため、通常より給食時間を10分早く始めてくださいました。「今日はウニなんだよね!」「楽しみ!」との声が口々に聞こえる中、児童がランチルームに集まってきました。
手際よく給食の配膳が行われ、準備のできた学年ごとに「いただきます!」。
「ウニ分かる?」「おいしい!」などの声が聞こえてきます。
給食委員会の児童により「ウニ給食」について説明がなされたのち、5年生児童が「ウニと海について」発表をしました。「ウニが海藻を食べてしまい、海藻がなくなり困っていること」、「1つのウニが食べられる海藻が少ないため、中身がスカスカなこと」、「地元の港で増えすぎたウニをかごで育てていること」などの学習した内容に、「ウニは世界に何種類いるのか」、「養殖と蓄養の違い」など、学習の後、自ら調べた内容も織り交ぜながら、分かりやすく説明。
「これからのうみとウニについて」では、「わたしたちが思うウニの良さ」として、「今、ウニは増え続けていて、私たちに悪影響を及ぼしている。しかし、ウニは美味しく、私たちを邪魔しているわけではない」と説明した上で、「私たちに何ができるのだろうか」、「私たちがウニを知ることで良いことができるかもしれない」、「まず、自分たちがごみを捨てないことやこういったことを身近な人に伝えていくことが大切だと思う」とウニ学習を通じて考えたことを伝え、「よかったら身近な人に伝えてみてください」と締めくくられ、ウニ授業で伝えた内容をしっかりと受け止め、作り上げた発表に嬉しさでいっぱいです。5年生の発表後、ウニ授業プログラムを支援してきた鳥取ブルーカーボンプロジェクト実行委員会の古田晋平事務局長が、「今日の給食は何かな?」と問いかけると、大きな声で「ウニ!」、「サザエ!」と返ってきました。子供たちは「ウニ給食」を食べ、「ウニと海について」の発表を聞き、その内容をしっかりと受け止めてくれたようです。子供たちが、家で「ウニおいしかったよ!」、「今、泊の海にはウニがいっぱいいるんだよ!」と伝えてくれることが楽しみです。
最後に、ウニ授業プログラムで学習した5年生、6年生と一緒に、ウニポーズで記念写真。5年生と6年生は、ウニと海にについて学習し、たくさんのことを考えてくれた子供たちです。これからもウニと海のことについて、たくさんの人に伝えていってもらいたいと思います。
子供たちの声
子供たちからは、「口にウニの風味が広がっておいしかった!」「ウニの味がしておいしかった!」とみんな笑顔で完食です!残している子供に「あまり好きじゃなかった?」と聞くと、「好きなものは最後に食べるんです!」とうれしい返事も。
ウニと海について発表した5年生の児童は「ウニは初めて食べたけど、甘い味がしておいしかった。みんなにウニと海の問題を知ってほしいです」と話していました。
また、古田晋平事務局長からは「ワカメ、サザエ、今回の主役のウニ、3つの種類の生き物が元気な藻場ではすくすく育つ。藻場の恵みを味わってもらえた。海の環境が極端になるとサザエやわかめなど、藻場の恵みがなくなってしまうという海のバランスについて知ってもらえてよかった。また、ごはんの中に何が入っているのだろうと興味を持ってもらえた。」とたくさんの子供たちが海と藻場の恵みに関心をもってくれたことに喜びの声が聞かれました。
<団体概要>
団体名称:鳥取ブルーカーボンプロジェクト「豊かな海の再生を目指して」実行委員会(公益財団法人 鳥取県栽培漁業協会)
URL:http://tottori-bluecarbon.jp/
活動内容:鳥取県漁業協同組合、鳥取県、農林中央金庫らが官民一体となり、藻場の衰退の要因となっているムラサキウニの商品化をモデルケースとした海の豊かさの啓発等により、地域と共に鳥取の豊かな海を取り戻すことを目的に活動。
日本財団「海と日本プロジェクト」
さまざまなかたちで日本人の暮らしを支え、時に心の安らぎやワクワク、ひらめきを与えてくれる海。そんな海で進行している環境の悪化などの現状を、子どもたちをはじめ全国の人が「自分ごと」としてとらえ、海を未来へ引き継ぐアクションの輪を広げていくため、オールジャパンで推進するプロジェクトです。
このプレスリリースには、メディア関係者向けの情報があります
メディアユーザー登録を行うと、企業担当者の連絡先や、イベント・記者会見の情報など様々な特記情報を閲覧できます。※内容はプレスリリースにより異なります。
すべての画像