硬い食べ物が好きな子どもは口腔機能発達不全症の有症率が低いことが初めて明らかに!~子どもの約4人に1人がお口の発達不足を確認~
株式会社ロッテ(東京都新宿区 代表取締役社長執行役員:中島 英樹)は、「噛むこと」の健康機能に着目し、様々な研究に取り組んでおります。この度、東京科学大学の金澤 学教授らのグループとの共同研究により、小児期に口腔機能が正常に発達していない「口腔機能発達不全症」に22.8%の子どもが該当すること、口腔機能発達不全症と食事の嗜好性に関連があることを明らかにしました。本研究成果は国際科学誌「Journal of Oral Rehabilitation(2026年)」に掲載されました。
お子様の健やかな成長のために、お口の状態にもぜひ一度目を向けてみてください。
■研究概要
近年では、硬いものが噛めない、日常的に口が開いている(お口ぽかん)、歯並びが悪いなど、お口の状態が正常に発達していない子どもが増えており、2018年には新たな疾患として「口腔機能発達不全症」が新設されました。口腔機能が未発達な子どもは肥満と関連することなどが報告されている一方、歯科医院での本疾患の受診率などは高くありませんでした。
そこで、本研究では、本疾患の実際の有症率などを調査しました。5~7歳の92名の子どもを対象に、口腔機能の調査を行うとともに、口腔機能発達不全症の子どもの食事状態や嗜好を分析し、子どもの口腔機能の実態と「食」との関連性について検証しました。
【対象】5~7歳の子ども 92名(横断研究)
【方法】口腔機能測定並びに自記式アンケートにより、口腔機能、食習慣、食嗜好を調査し、その関係を検証した。
■研究結果
研究に参加した92名の子どものうち、 21名(22.8%)が口腔機能発達不全症に該当していました。
また、口腔機能発達不全症の子どもと非該当者の栄養摂取状態を比較したところ、口腔機能発達不全症の子どもの方が栄養摂取状態が悪いことが明らかとなりました。さらに、硬い食べ物が好きな子どもの方が、口腔機能発達不全症の有症率が有意に低いことも明らかになりました。
これらの結果から、口腔機能の発達と食事の関連性が浮き彫りとなり、食事内容についても指導することが重要であると考えられます。

<研究結果概要>
【掲載紙】
Journal of Oral Rehabilitation (2026年)
タイトル:Evaluation of Oral Function Development and Eating Habits in Children Aged 5–7 Years
著者:川村淳、菅野範、新谷哲平、松井美咲、駒ケ嶺友梨子、添田ひとみ、宮安杏奈、岩城麻衣子、水口俊介、濵洋平、岡林一登、金澤学
【研究背景・目的】
「口腔機能発達不全症」と呼ばれる口腔機能の未発達な児童の数が増加しており、これは児童の成長や発達に悪影響を及ぼしている。一方で児童における口腔機能発達不全症の全体的な有病率に関する研究は限られている。
そこで、本研究の目的は、5~7歳の児童における口腔機能発達不全症の有症率を調査し、口腔機能に影響を及ぼす可能性のある食習慣との関連性を検討した。
【研究方法】
■対象:5~7歳の子ども 92名(横断研究)
■内容:口腔機能測定並びに自記式アンケートにより、口腔機能、食習慣、食嗜好を調査し、その関係を検証した。
【結果・考察】
研究に参加した92名の子どものうち、 21名(22.8%)が口腔機能発達不全症に該当した。
また、口腔機能発達不全症の子どもと非該当者の栄養摂取状態を比較したところ、口腔機能発達不全症の子どもの方が栄養摂取状態が悪いことが明らかとなった。さらに、硬い食べ物が好きな子どもの方が、口腔機能発達不全症の有症率が有意に低いことも明らかになった。
これらの結果から、口腔機能の発達と食事の関連性が浮き彫りとなり、食事内容についても指導することが重要であると考えられる。

■東京科学大学 濵 洋平講師 コメント
近年、口腔機能と全身の健康との関係について注目が集まっています。高齢期においては、オーラルフレイル(お口のささいな衰え)が介護リスクなどに影響を及ぼすことがわかっており、口腔機能を維持することの重要性が明らかになってきています。
一方で、成人期や高齢期の口腔機能や健康を維持するためには、子どものうちに口腔機能が適切に発達することが重要です。しかし、近年増加が指摘されている口腔機能発達不全症については、一般の子どもを対象とした実態調査は限られていました。
そこで今回、一般の子ども92名を対象に調査を行った結果、約4人に1人が口腔機能発達不全症に該当することが明らかになりました。また、硬い食べ物を好む子どもでは、口腔機能発達不全症の有症率が低いことも示されました。
子どもの健やかな成長には、身体の発達だけでなく、口腔機能の健全な発達も重要です。本研究が、子どもの食習慣や口腔機能に目を向けるきっかけとなり、小児期からの食育や口腔機能の育成につながることを期待しています。
プロフィール:
東京科学大学大学院 医歯学総合研究科 高齢者歯科学分野
加齢による口腔機能の変化に関する研究、摂食嚥下リハビリテーション研究、口腔機能と栄養状態に関する研究、噛むことによる咬合・咀嚼機能に関する研究など、口腔機能の維持・改善に関連した研究を幅広く推進している。
ロッテでは、様々な自治体や研究機関、企業と連携し、最適な“噛む”を提供することで、皆様の力になりたいと考え、『噛むこと研究部』を設立。“噛む”という行為が、脳や心、身体にどのような影響を与えているかを明らかにすることを目的に活動を行っております。
“お口の恋人”として今後もみなさまに寄り添い“噛むこと”の研究を進め、有効性を広く啓発してまいります。
(噛むこと研究室ホームページ: https://www.lotte.co.jp/kamukoto/)


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