近畿大学と産学共同研究を開始、持続可能な水産資源を開発
著名な料理人達と近畿大学がタッグを組み、持続可能な食の未来構築に向け、未利用魚アイゴの完全養殖・普及を目指す
RelationFish株式会社(本社:大阪市北区、代表取締役社長:島村雅晴、以下RelationFish)と近畿大学水産研究所大島実験場(実験場長:澤田好史、以下:近畿大学)は、未利用魚の利用促進と魚粉使用が少ない魚種の養殖技術開発の共同研究を開始しました。
近年日本近海では天然魚貝藻類の不漁が多く報じられているが、その原因としては気候変動や国際的な漁獲競争があり、それらが一時的なものではなく、将来に亘ってその改善が図られるかどうかが不透明な状況にある。
このような状況に、これまで天然魚しか食材として使用してこなかった和食の高級料理店は将来の水産物供給に危機感を抱いており、今後は養殖魚を積極的に利用したいとの機運が高まっている。
そこで、立ち上がったのが関西の和食料理人達だ。有名料理人が中心となり「いただきますを考える会」を結成、さらに持続可能な食を実現させるためにRelationFish株式会社を設立。具体的な行動に打って出た。近畿大学水産研究所大島実験場との共同研究である。
養殖魚導入の課題
高級和食料理店において、天然魚から養殖魚に材料を変えることは簡単ではない。お客様にそれを納得して頂くことが必要だ。それには、「特別に品質・味の良い養殖魚を導入する」、「環境に配慮して養殖された養殖魚を導入する」、「それらのことを一般社会にも積極的にアピールする」この3点が必要である。
今回の共同研究では主に、環境に配慮した養殖魚を近畿大学で試験生産を行い、RelationFishが生産物の試食・評価、メニュー開発や啓発イベント等を行う。
この共同研究により、漁獲されても利用されない未利用魚や、餌に魚粉の使用が少なくて済む新しい養殖対象魚の養殖技術を開発し、高級和食料理店というこれまでに無かった養殖魚の市場を開拓し、そのような高級和食料理店に特別な食材を提供する意欲を持ち、近畿大学などが生産・販売する人工種苗を利用する養殖業者を支援して、日本の養殖業に活気を起こすことが期待される。
アイゴ養殖の意義と課題
今回の共同研究ではアイゴが対象魚種として選ばれた。アイゴは植食性を有することから、近年では磯焼けの原因ともされ、駆除の対象となっており、漁獲物が利用されれば、害魚駆除と未利用魚の利用という一石二鳥の利点が図れる。
また、植食性を持つアイゴは、魚粉など動物性タンパク質が少ない飼料で育てることができ、野菜くずなどの活用など養殖魚としては飼料面で持続可能性が高いが、本来、海藻を主食とするため独特の香りを持ち、利用が進まない原因となっている。近畿大学での飼料の比較評価と完全養殖技術開発に加え、料理人の持つ技術により、下処理、流通時の改善、調理法や提供時の工夫により臭気を改善し、産学が共同で社会受容性を高めていく。
アイゴ養殖を産業化させ、サステナブルな養殖対象魚のシンボル的存在へと育てる計画だ。
本研究は、RelationFishと近畿大学でアイゴ養殖とその普及に関する共同研究として実施されるものであり、アイゴの種苗生産、養成技術の開発を行い、試験飼育の課程などを支障の無い範囲で公開するとともに、一般消費者を対象とした試食会などを通じたイベントによりその普及を図ることによって、未利用魚の利用促進と魚粉使用が少ない魚種の養殖技術開発に貢献します。
【近畿大学水産研究所について】
世界で初めてクロマグロの完全養殖を達成した近畿大学水産研究所は、これまでに数多くの海水・淡水魚の高度で持続可能な養殖技術を開発し、自ら養殖魚を販売、あるいは卵から育てた稚魚を養殖業者に販売して産業化に貢献して来ました。また高等教育機関として、そういった技術開発を次代の水産を担う人材の育成の機会としています。海藻が主食のアイゴ養殖では、資源が限られるイワシ、アジなど天然魚の魚粉が必要ない持続可能な生産技術の開発だけでなく、料理人とのコラボで新しい料理法の開発も目的としています。
【RelationFish株式会社について】
RelationFish株式会社は2022年に関西の有名料理人が中心となり、持続可能な食の未来実現に向け、具体的な行動を起こすために設立されました。環境負荷の小さい養殖魚の開発、食のイベントを通じたSDGsの啓発活動等を行っている。社名のRelationFishは、魚をきっかけに多くの人と連携し、より良い食の未来を共に作っていきたいとの思いが込められている。
https://www.relationfish.com
【研究・報道に関するお問い合わせ】
RelationFish株式会社 担当:島村雅晴
E-MAIL:shimamura.relationfish@gmail.com
このような状況に、これまで天然魚しか食材として使用してこなかった和食の高級料理店は将来の水産物供給に危機感を抱いており、今後は養殖魚を積極的に利用したいとの機運が高まっている。
そこで、立ち上がったのが関西の和食料理人達だ。有名料理人が中心となり「いただきますを考える会」を結成、さらに持続可能な食を実現させるためにRelationFish株式会社を設立。具体的な行動に打って出た。近畿大学水産研究所大島実験場との共同研究である。
養殖魚導入の課題
高級和食料理店において、天然魚から養殖魚に材料を変えることは簡単ではない。お客様にそれを納得して頂くことが必要だ。それには、「特別に品質・味の良い養殖魚を導入する」、「環境に配慮して養殖された養殖魚を導入する」、「それらのことを一般社会にも積極的にアピールする」この3点が必要である。
今回の共同研究では主に、環境に配慮した養殖魚を近畿大学で試験生産を行い、RelationFishが生産物の試食・評価、メニュー開発や啓発イベント等を行う。
この共同研究により、漁獲されても利用されない未利用魚や、餌に魚粉の使用が少なくて済む新しい養殖対象魚の養殖技術を開発し、高級和食料理店というこれまでに無かった養殖魚の市場を開拓し、そのような高級和食料理店に特別な食材を提供する意欲を持ち、近畿大学などが生産・販売する人工種苗を利用する養殖業者を支援して、日本の養殖業に活気を起こすことが期待される。
アイゴ養殖の意義と課題
今回の共同研究ではアイゴが対象魚種として選ばれた。アイゴは植食性を有することから、近年では磯焼けの原因ともされ、駆除の対象となっており、漁獲物が利用されれば、害魚駆除と未利用魚の利用という一石二鳥の利点が図れる。
また、植食性を持つアイゴは、魚粉など動物性タンパク質が少ない飼料で育てることができ、野菜くずなどの活用など養殖魚としては飼料面で持続可能性が高いが、本来、海藻を主食とするため独特の香りを持ち、利用が進まない原因となっている。近畿大学での飼料の比較評価と完全養殖技術開発に加え、料理人の持つ技術により、下処理、流通時の改善、調理法や提供時の工夫により臭気を改善し、産学が共同で社会受容性を高めていく。
アイゴ養殖を産業化させ、サステナブルな養殖対象魚のシンボル的存在へと育てる計画だ。
本研究は、RelationFishと近畿大学でアイゴ養殖とその普及に関する共同研究として実施されるものであり、アイゴの種苗生産、養成技術の開発を行い、試験飼育の課程などを支障の無い範囲で公開するとともに、一般消費者を対象とした試食会などを通じたイベントによりその普及を図ることによって、未利用魚の利用促進と魚粉使用が少ない魚種の養殖技術開発に貢献します。
【近畿大学水産研究所について】
世界で初めてクロマグロの完全養殖を達成した近畿大学水産研究所は、これまでに数多くの海水・淡水魚の高度で持続可能な養殖技術を開発し、自ら養殖魚を販売、あるいは卵から育てた稚魚を養殖業者に販売して産業化に貢献して来ました。また高等教育機関として、そういった技術開発を次代の水産を担う人材の育成の機会としています。海藻が主食のアイゴ養殖では、資源が限られるイワシ、アジなど天然魚の魚粉が必要ない持続可能な生産技術の開発だけでなく、料理人とのコラボで新しい料理法の開発も目的としています。
【RelationFish株式会社について】
RelationFish株式会社は2022年に関西の有名料理人が中心となり、持続可能な食の未来実現に向け、具体的な行動を起こすために設立されました。環境負荷の小さい養殖魚の開発、食のイベントを通じたSDGsの啓発活動等を行っている。社名のRelationFishは、魚をきっかけに多くの人と連携し、より良い食の未来を共に作っていきたいとの思いが込められている。
https://www.relationfish.com
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RelationFish株式会社 担当:島村雅晴
E-MAIL:shimamura.relationfish@gmail.com
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