新たな治療の選択肢、遅発型ポンペ病を対象とする新規併用療法「ポムビリティ®点滴静注用105mg」ならびに「オプフォルダ®カプセル65mg」新発売のお知らせ
アミカス・セラピューティクス株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役:ジョン・カールソン)は、成人遅発型ポンぺ病を対象とする新規併用療法であるポムビリティ®点滴静注用105mg(一般名:シパグルコシダーゼ アルファ(遺伝子組換え)、以下「ポムビリティ」)ならびにオプフォルダ®カプセル65mg(一般名:ミグルスタット、以下「オプフォルダ」)を本日発売したことをお知らせします。

ポンぺ病(糖原病II型)は、ライソゾーム内のグリコーゲンの分解に関与する酵素である酸性α-グルコシダーゼ(GAA)をエンコードする遺伝子の突然変異によって起こる希少疾患です。本酵素の機能障害により、ライソゾーム内にグリコーゲンが蓄積し、細胞機能の障害が進行し、筋力、運動及び肺機能が低下します。
世界でのポンペ病の患者数は5千人から1万人と推定されています。日本では、指定難病研究班により実施された全国疫学調査において、患者数は134 人と推定されています*。
*Koto Y et al. Mol Genet Metab. 2021; 133(3): 277-288
一般財団法人脳神経疾患研究所 先端医療研究センター センター長および遺伝病治療研究所 所長の衞藤義勝先生は「ポンぺ病の症状である呼吸機能や筋力・身体機能の低下は患者さんの日常生活に大きな影響を及ぼします。この併用療法が新しい選択肢として患者さんのQOLの改善をもたらすことを期待します」と述べています。
アミカス社最高経営責任者兼社長のブラッドリー L.キャンベルは「日本の希少疾患の患者さんに2つ目となる製剤を届けることが出来て大変光栄です。 発売に至るまでに協力くださったすべての方々にお礼を申し上げます。」と述べています。
新規併用療法の特徴
日本国内では、これまで本疾患の治療薬として点滴静注剤が2製剤発売されていますが、ポムビリティとオプフォルダは成人の遅発型ポンぺ病に対して新たな治療の選択肢となる経口剤と点滴静注剤による新規併用療法です。
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ポムビリティは、遺伝子組換えヒト酸性α-グルコシダーゼ製剤であり、マンノース-6-リン酸受容体への結合親和性が高い糖鎖を付加することにより、細胞への酵素の取り込みの促進が期待されます。
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オプフォルダは経口剤であり、中性環境の血中で不活化されやすいポムビリティを安定化させ、活性を維持させた状態で血中に長く留まることを可能にします。これにより、ポムビリティ単剤と比較して細胞への取込み量を増加させることが期待されます。
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両剤の併用により、細胞内への酵素取り込み効率と標的組織への到達性の向上が見込まれ、特に筋組織においてポンぺ病の主要な貯蔵物質であるグリコーゲンを減少させる作用が期待されています。
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臨床試験ATB200-03試験において、6分間歩行(6MWD)は本併用群では20.6m増加し、座位努力性肺活量(FVC)(予測値に対する%)は本併用群の変化量は-0.93%でした。
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ATB200-02試験では、48か月で6MWDが30.4m増加し、努力性肺活量(FVC)(予測値に対する%)では3.9%の改善がみられました。さらに、下肢および上肢、近位筋肉群の筋力に安定化または改善がみられました。
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ポムビリティでは、重大な副作用として、投与中または投与終了後数時間以内に、頭痛、発熱、悪寒、悪心、蕁麻疹、そう痒症等のinfusion reactionがあらわれることがあります。
製品概要

Amicus Therapeutics Inc.
患者中心を第一に掲げる米国を拠点とするバイオテクノロジー企業で、希少な代謝疾患の患者さんへ新しい高品質の治療薬を届けるため、創薬、開発、そして医薬品の販売に取り組んでいるグローバル企業です。何よりも患者さんのために、代謝疾患領域において、新規性と有用性が高い最先端の画期的医薬品のパイプラインを推し進め、拡大していくことに専心しています。詳しい情報は、右記のサイトをご覧ください。http://www.amicusrx.com
アミカス・セラピューティクス株式会社
Amicus Therapeutics Inc.の日本法人です。ライソゾーム病の一種であるファブリー病において自社による臨床開発、製造販売承認取得の実績を有しており、2018年5月よりファブリー病の経口治療剤「ガラフォルド®カプセル123mg」を製造販売しています。詳しくは、弊社ウェブサイトをご覧ください。http://www.amicusrx.jp
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