山形県・庄内からインクルーシブな教育環境づくりを推進。すべての子どもが安心して学べる伴走型支援に関する「第1回活動報告会」開催

東京大学バリアフリー教育開発研究センターと連携し、フリースクール「SORAI SCHOOL」をモデル施設として“障害の社会モデル”に基づいた学びの場づくりを推進

特定非営利活動法人やまごや

モデル施設「SORAI SCHOOL」におけるタブレット端末を活用した授業の様子

NPO法人やまごや(所在地:山形県鶴岡市、代表理事:平向正包)は、山形県鶴岡市にあるフリースクール「SORAI SCHOOL」をモデル施設に、すべての子どもが安心して学べるインクルーシブな教育環境づくりを推進しています。


このたび、事業の「第1回活動報告会」を2025年10月17日(金)に庄内産業振興センター(鶴岡市)にて開催いたします。

本事業では、東京大学大学院教育学研究科附属バリアフリー教育開発研究センター学びプラネット合同会社と連携し、教員の多忙さや合理的配慮のノウハウ不足といった教育現場の課題を解決に向けて、伴走型支援を開始いたしました。


当日は、伴走型支援の実践報告やアドバイザーによる助言、意見交換を行います。参加費は無料で、教育関係者をはじめ、インクルーシブ教育に関心のあるすべての方にご参加いただけます。

事業開始の背景

近年、全国的にインクルーシブ教育の重要性が高まっていますが、山形県内においても、多様な学びのニーズを持つ子どもたち一人ひとりに合わせた支援体制の構築が喫緊の課題となっています。NPO法人やまごやは、障害や病気のある子どもに対して、専門職が教育や保育の現場に出向くアウトリーチ型支援と、社会の多様性を推進するワークショップ活動の二本柱で活動を続けてきました。しかし、教育現場では教職員の多忙化や、個別の合理的配慮に対するノウハウ不足といった課題も少なくありません。

こうした課題を解決するため、当法人は東京大学大学院教育学研究科附属バリアフリー教育開発研究センターや学びプラネット合同会社と連携し、株式会社SHONAIが運営するフリースクール「SORAI SCHOOL」をモデル施設に伴走型支援を開始しました。

本取り組みでは、「障害は個人の問題ではなく、社会や環境にあるバリアによって生じるもの」という“障害の社会モデル”を基盤に据え、合理的配慮を日常的な教育現場に浸透させる実践を進めていきます。

事業の概要

本事業「障害の社会モデルに基づくインクルーシブな学びの場推進事業」は、障害児を含むすべての子どもが安心して学べる環境を整え、地域全体にインクルーシブ教育を押し広げることを目的としています。具体的には、モデル施設のフリースクールに対する伴走型支援の活動報告を通して、障害の社会モデルと合理的配慮の考え方の普及を図ります。これにより、現場での理解不足や偏見を解消し、地域ぐるみで子どもたちの多様な学びを支える土壌を築きます。

「障害の社会モデル」とは、個人の問題に見える「できないこと」が、実は社会の側につくられた「見えない壁」によって引き起こされている、という社会的な障壁を発見するための鍵になる視点です。たとえば、車いすを使っている人が建物に入れないのは、本人の問題ではなく、エレベーターやスロープがない社会の構造に原因があるという見方です。この社会モデルの視点をもとに、協力機関と連携を図り、合理的配慮の提供をフリースクールのスタッフと実践しています。

モデル施設

モデル施設であるフリースクール「SORAI SCHOOL」は、株式会社SHONAIが全天候型児童教育施設「KIDS DOME SORAI」にて運営しています。KIDS DOME SORAIは、「みんなのソライ」の活動を通じて地域共生社会の実現に取り組む先進的な施設となっています。

加えて、地域の教育機関とのつながりを持つことで、本事業で得られるインクルーシブ教育のノウハウを地域全体へ効果的に波及させることが可能と考えられ、最適なモデル施設です。

KIDS DOME SORAI 外観
みんなのソライの様子

連携機関との協力体制

本事業は、東京大学大学院教育学研究科附属バリアフリー教育開発研究センターと学びプラネット合同会社との連携により、専門的な知見に基づいた支援プログラムを実践しています。

東京大学大学院教育学研究科附属バリアフリー教育開発研究センターとの連携

障害の社会モデルに関する最新の研究や知見をプログラムに反映させています。同センターからの専門的な助言により、子どもたちの困難さを個人の問題と捉えるのではなく、環境側の障壁を取り除くための具体的な支援策を立案・実行に向けて取り組んでいます。

学びプラネット合同会社との連携

NPO法人やまごやは、 学びプラネット合同会社が提供する「まなプラキッズプログラム」の連携パートナーです。これまでは、訪問事業の中で読み書きに困難を感じる子どもたちにICTを活用してきました。今回の伴走型支援では、フリースクールに通う多様な子どもたちの学びを支える取り組みとして、タブレット端末の活用をサポートしています。

第一回活動報告会 概要

日時:2025年10月17日(金)16:00~17:30

会場:庄内産業振興センター 第2研修室(マリカ東館3F)

対象:学校教育関係者、保育・幼児教育関係者、インクルーシブ教育に関心のある方

内容

 1. 実践報告

  ・伴走型支援導入の経緯と活動概要

  ・「まなプラキッズプログラム」の導入 (タブレット端末を活用した授業の様子を紹介します。)

 2. アドバイザーによるコメント・助言

 3. 質疑応答・意見交換

アドバイザー

飯野由里子氏

フェミニズム研究者で、東京大学大学院教育学研究科附属バリアフリー教育開発研究センターの特任教授。障害の社会モデルの研究を通じて、マジョリティ性の壁を打ち破る思考を提唱し、教育現場での実践的な研究も行っています。

平林ルミ氏

言語聴覚士・臨床発達心理士・公認心理師で、学びプラネット合同会社代表、東京大学大学院バリアフリー教育開発研究センターの特任助教。学習障害や発達障害のある子どもたちへのICTを活用した学習支援、特に読み書き困難な子どもたちへのテクノロジーを用いた新しい学び方を提案・実践しています。

*この事業は、「やまがた社会貢献基金 イオン・さくらんぼWAON 子どもの健全育成支援事業」により、助成を頂き実施しております。

【参加方法】

・申込フォーム

・申込締切:10月15日(水)まで

特定非営利活動法人やまごやについて

山形県庄内地域を拠点に、制度の枠にとらわれず、必要とする方のもとへ専門職が直接訪問するアウトリーチ型の支援を行うNPO法人です。また、障害の社会モデルの理解と普及に向けたワークショップやインクルーシブなイベント開催の協力など地域作りにも関わる事業を展開しています。

協力しているインクルーシブなイベント「みんなのソライ」の様子(テクノロジーを活用したeスポーツ)
訪問看護事業
やまごや訪問スタッフ

【法人概要】

社名:特定非営利活動法人やまごや

本社所在地:〒997-0015 山形県鶴岡市末広町5番22−201号 マリカ西館2階C-1

電話番号:0235-29-2117

メールアドレス:contact@npo-yamagoya.org

代表理事:平向正包

事業内容: 訪問看護、保育所等訪問支援、居宅訪問型児童発達支援、保育園、学童保育、教育機関への専門職の派遣、障害の社会モデル普及活動

設立:2022年2月

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会社概要

特定非営利活動法人やまごや

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URL
https://npo-yamagoya.org/
業種
医療・福祉
本社所在地
山形県鶴岡市末広町5-22-201 マリカ西館2階c-1
電話番号
0235-29-2117
代表者名
平向正包
上場
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資本金
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設立
2022年02月