中高生にとってのロールモデルって?新しい世代の中心18才に注目した共同調査を実施
「次世代ロールモデル研究プロジェクト」から“多様性と向きあう世代”の価値観・消費レポート
✔ 小遣いの総額は減少
✔ スマホ中心の生活で、友人との外出は非日常の行動との認識
✔ 顔の見える“人を介した情報”こそが、消費に影響を与える
✔ スマホ中心の生活で、友人との外出は非日常の行動との認識
✔ 顔の見える“人を介した情報”こそが、消費に影響を与える
日本インフォメーション株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長:斎藤 啓太)と、株式会社大広(代表取締役社⻑:落合 寛司)※以下大広 は、18才前後の若者世代に注目したそれぞれの取り組みを発展させ、この度、共同調査を実施しましたので、次世代の若者像についてレポートします。
https://prtimes.jp/a/?f=d48646-20191105-5610.pdf
本調査から得られた主なファインディングスは下記のとおりです。
<ファインディングス>
- 「こづかい」の総額・使い道は、3年前と比べて中学生・高校生ともに減少。
- 生活の中心は、スマホを見る時間。非日常は、友人との外出や買い物。
- U-18クラスターとして中高生を代表的な5つに類型化し分析。
- 顔の見える“人を介した情報”こそが、消費に影響を与える。
- 身近な人物を手本としつつ、ロングテールにより多様化の一面も。
背景
日本インフォメーションは、2016年に実施したビジネスセミナー「分けて知る U-18世代ってナニモノ?」では、18才以下の若者(中高生)を対象としたクラスター分析手法を開発、「U-18クラスター」として運用しています。※コーポレートサイト:https://www.n-info.co.jp/
大広は、2018年6月16日付けで「次世代ロールモデル研究プロジェクト」を立ち上げ、18才前後の若者達に注目し、次世代を担う彼らがこれからの日本をどのように生きていけば良いかを考える情報発信サイト「18カラ~ノ、」を公開、運用してきました。※「18カラ~ノ、」:https://www.18kara-no.jp/
※本レポートの著作権は、日本インフォメーション株式会社と株式会社大広が保有します
内容を転載・引用する場合には、「日本インフォメーション(株)・(株)大広調べ」と明記してご利用ください
1)中高生の購買力|お小遣いの変化と使い道
「こづかい」の総額・使い道は、3年前と比べて中学生・高校生ともに減少。
「毎月定額のこづかい」「必要なときに親に頼んでもらうお金」は横ばいですが、「親が毎回払ってくれるお金(スマホ代など)」が減少しています。(図表1)
「友だちとの遊び・つきあい」は微増でした。そのほか、「飲食」「ファッション」「趣味」などの支出金額は横ばいから微減、「スマホ・タブレット利用料、アプリなどの課金、ネット用プリペイドカード」の金額が減少傾向となりました。減少が目立つのは「ためておき、まとめて使うためのお金」です。背景として、プチプラやリユースショップなどで、単価が安く気に入ったものが入手しやすい一方で、まとまった出費を考えることが少なくなっているのではないかと推察されます。(図表2)
2)中高生の生活時間|ネットはインフラであり、当たり前のもの
生活の中心は、スマホを見る時間。非日常は、友人との外出や買い物。
「リアルタイムでテレビをみる」が減少傾向でした。平日の男子で58.2分と、平均すると1時間を切っています。また、休日でも平日と大差がありません。「録画したテレビをみる」も減少し、2019年新設設問の「スマホ・タブレットで動画をみる」を下回る結果となりました。
平日・休日とも「スマホ・タブレットでSNSをする」「スマホ・タブレットでネットをみる」はそれぞれ40分~50分前後で、動画も含めてスマホの使用時間が日常的・恒常的に長い結果となりました。テレビ画面よりスマホ画面を見る時間の方が長いようです。また、休日に増えるのは「友だちと遊びにでかける」「買い物にでかける」です。生活時間の中では、ネットが日常で、リアルな外出の方が非日常の位置づけとなっている様子が窺えます。(図表3)
3)U-18クラスター|特徴キーワード
U-18クラスターとして、中高生を代表的な5つに類型化し分析。
a.意識高い先進派(15.6%)
●新しいこと好き・カーストトップ・冒険者・先進的●トップランナー・ファッション性・とがった感じ
b.内輪受け協調派(27.6%)
●空気を読む・同調的・協調圧力●トレンドに高関心・流行を探している
c. 凡男凡女身の丈派(34.3%)
●平凡/普通であることが最大の幸せにつながる●実は賢い生き方・バランス良く・目立ち過ぎない
●敵をつくらない・実は自分中心・習慣的
d.ヲタク系個性派(14.9%)
●ヲタク・ネット系・文科系部活・趣味第一●マイウェイ・狭い関心領域で突き詰めるタイプ
●フィクション・想像の世界に遊ぶ
e.堅実系伝統派(7.6%)
●優等生・大人とコミュニケーション●いい子ちゃん・良き家庭人・女子は良妻賢母
●成長志向・学校や社会で良いとされている事をクリアしようとする
4)消費の情報源|中高生に見るロールモデル消費
顔の見える“人を介した情報”こそが、消費に影響を与える。
消費の情報源は、「友人や知人の話」が圧倒的に多く、マスメディアを上回っています。「テレビCMやテレビ番組」も1~2割から挙げられているものの、SNSや多様化したネットの情報源に押されているようです。
ネットの「ニュースメディア」「キュレーションサイトやまとめサイト」「企業サイト」など、一般的な情報源以上に、「友人・知人のSNS」「YouTuber」「SNSでのみつながっている友人、知人」「芸能人・モデル・アーティスト等のSNS」といった、顔の見えるSNSの方が情報源として多く挙げられています。直接的な口コミに加えて、SNSを介して多様なロールモデル消費が広がっていると考えられます。(図表4)
5)手本とする人物|中高生にとってのロールモデル
身近な人物を手本としつつ、ロングテールにより多様化の一面も。お手本にしている人物は、男子は「父」「母」「学校の友だち」「部活の先輩」の順、女子は「母」「学校の友だち」「父」「部活の友だち」の順で、圧倒的に身近な人が中高生にとってのロールモデルだと言えます。
一方で、身近な人に集中しつつも、男子では「スポーツ選手」、女子は「モデル・タレント・アイドル」「俳優・女優」といったスポーツ・芸能関係に加え、「YouTuberなど、ネットで活躍している人」「SNS発信の多い同世代」などネットで活発に情報発信する人物や、さらに女子では「マンガ・アニメ・小説のキャラクター」も挙げられ、ロールモデルの対象はロングテールにより多様化しているとも言えます。(図表5)
今後の取り組みについて
本プロジェクトでは、2019年11月・12月にU-18クラスターを対象にデプスインタビューとホームビジット調査を実施いたします。これら定性調査の結果を含めて、2020年2月に共同で「次世代ロールモデル研究」についてのビジネスセミナーを開催いたします。セミナー内容や参加方法等につきましては、改めてお知らせいたします。
<セミナー概要>
- 日程:2020年2月27日(木) ※予定
- 場所:大広セミナールーム(東京都港区芝2丁目) ※予定
- 主催:日本インフォメーション株式会社と株式会社大広による共催
■本調査の概要
調査手法 :インターネット調査
エリア :全国
対象者 :中学生・高校生男女
サンプルサイズ :1200サンプル
割付 :各学年男女ごとに100サンプルずつ、均等に割付
調査時期 :2019年8月 ※前回調査は2016年8月に、同様の設計で実施。
■調査データの引用について
※本レポートの著作権は、日本インフォメーション株式会社と株式会社大広が保有します
内容を転載・引用する場合には、「日本インフォメーション(株)・(株)大広調べ」と明記してご利用ください
■会社概要
会社 : 日本インフォメーション株式会社
所在地 : 東京都中央区銀座3丁目15-10 菱進銀座イーストミラービル4F
代表者 :斎藤 啓太
資本金 : 5,500万円
設立 : 1969年12月1日
事業内容 : マーケティング・リサーチ事業、マーケティングコンサルティング 他
URL : https://www.n-info.co.jp/
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